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2018年05月01日
『焼物・あしらい便利帳』
著者:森本 泰宏
発行年月:2018年4月28日
判型:A5 頁数:264頁
2年前に本書を企画した時は、素材数70、掲載料理数200が目標でした。鍋に作り置ける煮物と違って焼物は一品一品仕上げるのが大変なので、これくらいが限界なのではなかろうかと思いまして。ところがいざ結果はというと、ご覧の通り。実に充実した1冊になりました。
さらに特筆すべきことに、焼物に添えるあしらいも通りいっぺんのものではなく、多くの種類を作っていただきました。日本料理の付け合せは、つい色どりを重視しがちでワンパターンに陥りがちですが、メインの焼物を引き立てるはまり役のあしらいが揃い踏みです。「若い料理人さんのために、コンパクトに仕立ててリーズナブルな価格で」というのが「煮物炊合せ便利帳」から変わらぬコンセプトなのですが、写真が小さいのが惜しくて仕方ないくらい、お値打ちな内容です。
小社には「銀座小十」の奥田透さんによる『焼く』という単行本がありますが、こちらは下火の炭火の技術に眼目を置いたもの。一方本書で取り扱うのは主に上火の「焼き台」という道具やオーブンなどで焼く料理で、両者はお互いを補足し合う関係にあります。ちなみにどちらも家庭で作る焼物とは異なります(家庭で使われているのはガスグリルですから)。プロならではの、外国料理にはない日本料理の焼物の技術は、もっとクローズアップされてよいでしょう。
5分おきくらいのペースで切れ目なく完成品が出てきたのには驚かされました。それを迷いも滞りもなく、次々と撮影するカメラマンの越田悟全さんにも…。 | |
ウナギの不漁が続く中、最近クローズアップされるようになったナマズ。そのおろし方のプロセスも撮影しましたが、結局掲載は見送りました。ちょっと残念。 | |
ずらりと並んだ各種焼きだれです。 |
投稿者 webmaster : 2018年05月01日 14:00