村上信夫氏といえば、長年の間、帝国ホテルの総料理長として活躍、一方では、マスメディアを通
じて一般の人々にもわかりやすい言葉で、フランス料理を指導、戦後のフランス料理界にとって、
その影響力は計り知れないものがある。本書は帝国ホテルにおいて、60年にわたって修得し、提
供してきた村上氏のフランス料理のルセットの集大成である。オードヴル37品、スープ31品、魚介
類50品、鳥・鶏類43品、肉類51品、デザート30品をカラーとともに紹介した。
また、フォン、ソース類は245種を収載した。
初版発刊年月:1999年10月 判型:A4 頁数:395頁 限定:550部
著者:村上信夫 価格:13,650円(本体:13,000円) 目次PDF
◎村上信夫(むらかみ・のぶお)
1921年5月東京生まれ。
1933年両親の急死により、料理人を志し、12歳で浅草ブラジルコーヒーに入る。
銀座つばさグリル、新橋第一ホテル、糖業会館レストラン・リッツを経て、1939年18歳で帝国ホ
テルの見習いとなり、翌1940年正式入社。修業を積み、1955年在ベルギー日本大使館に出向。
続けて、1957年から1年間パリのオテル・リッツなどで研修。1969年、再び、オテル・リッツ、スイ
スのホテル・ボー・リヴァージュで研修を重ねる。オテル・リッツで、エスコフィエの弟子で、その
伝統を継承するアンリ・ル・ジュールに出会い、大きな影響を受ける。同年、パリより帰国の後、
48歳で帝国ホテル料理長に就任。1970年取締役料理長、1982年常務取締役料理長、1990年
専務取締役料理長、1994年専務取締役総料理長、1996年料理顧問に就任。
26年6ヶ月の長きにわたって、帝国ホテルの料理長の任にあった。
[団体加盟、役員名、受賞など]
社団法人全日本司厨士協会卓越最高技術顧問。オーギュスト・エスコフィエ協会日本支部会長。
フランス社会相互奨励ピュブリック章協会日本代表部会員。プロスペール・モンタニエ・ガストロノ
ミック協会日本支部会員、フランス最高料理家アカデミー日本支部正会員、フランス政府農林省・
政府観光局公園協会コミテ・ナショナル・ガストロノミ・フランセーズ日本代表部アカデミック正会員
他多数。
1977年シュバリエ・ドゥ・サンヴァキュス・アンバサード・ドゥ・ラ・ガストロノミック受賞。
1978年フランス社会功労月桂冠奨励ピュブリック3等勲章受賞。1979年フランスインターナショナ
ル・ドゥ・ガストロノミーク受賞。1991年モナコ料理協会コルドン・ルージュ受賞。
国内では、1981年運輸大臣章、1984年優秀技能章賞(江戸の名工)、黄綬褒章、1985年卓越技
能章(現代の名工)、1994年勲4等瑞宝章などを受賞。