« 第3回(4月10日 ― 16日) | TOPページへ | 第5回(4月24日 ― 30日) »
2011年04月26日
第4回(4月17日 ― 23日)
4月17日(日) 晴れ
・春野菜の鉄板焼き
(スナップエンドウ、たけのこ、新たまねぎ、
ブロッコリー、そらまめなど)
・ごぼうのフリッター
・古代米のごはん、吸いもの、漬けもの
+麦焼酎のお湯割り
友人と、野菜料理のお店で軽くごはん。
最近は野菜料理のお店が増えてうれしい。
旬の野菜はおいしく、体も喜んでいる気がする。
だけど、このところずっとパソコンの前に座りっぱなしで
原稿を書いていたため、あまり食欲がなく、
2/3は友人に食べてもらった。
帰宅後、楽しみにしていたテレビドラマ「JIN ― 仁―」を観る。
「神は乗り越えられる試練しか与えない」というセリフが心に残った。
私自身、いつも自分にそう言って、今までいろいろと乗り越えてきた。
日本は今、まさにそういう状態なのだと思う。
4月18日(月) 晴れ時々くもり、夜遅くに雨
[昼]
・たけのことブロッコリーとしいたけの
スパゲッティ、木の芽
・ルーコラの花とトマトベリーのサラダ
[夜]
・只管豆腐の塩くずあん仕立て
・3分づきごはん、海の十四宝
・キャベツと油揚げの味噌汁、木の芽
・すっぱいたくあん、梅干し
今日は仕事がオフだったので、家で一人ランチ。
お店で残ったたけのこを煮た常備菜があったので、オリーブ油で炒めて
スパゲッティを作り、木の芽をたっぷりかけた。
今がシーズンの木の芽は、パセリやネギのようにたっぷりきざんで
薬味にするのが、このところのお気に入り。
すぐに葉が大きく育ってしまうので、小さくて柔らかいものは
ほんの一時期しか味わえない。鳥取の実家と妹の庭からもらったものを
合わせると結構な量があり、この時ばかりといろいろな料理に使っている。
たとえば、みじん切りにして味噌汁や煮もの、炒めものの仕上げに散らしたり、
マリネ液やドレッシングに加えたり。
きざまずに、青菜感覚で油揚げと煮びたしにしたり、
がんもやこんにゃくと一緒に煮つけたり。
そのまま醤油漬けや塩漬けにして常備し、ごはんにのせるのもおすすめだ。
サラダの花はルーコラのもので、妹の庭で採れた。
花も葉と同じ香りがするが、ピリッと辛い。
夜は、普段なら1丁567円もしてちょっと手が出ない
三之助豆腐の「只管(ひたすら)豆腐」が半額になっていたので、迷わず購入。
繊細な味を堪能すべく、昆布だし+塩+吉野くずで塩くずあん仕立てにした。
極上の豆腐は、身も心も満たしてくれる。
4月19日(火) 朝まで雨、日中はくもり、夕方から一時雨
・自家製もろみ味噌、めずらしい
12種類の生野菜の盛り合わせ
・刺身の糀漬け・もろみ漬けの盛り合わせ
・納豆揚げ
・土鍋ごはん、味噌汁
・甘酒のデザート
下北沢で「七草」という日本料理のお店を経営している
前沢リカさんと、中目黒で飲食店を経営する知人とその友人、
という食いしん坊の4人で、「豆種菌(まめたんきん)」という
発酵食のレストランでお酒&ごはん。
女性経営者同士ならではのちょっとおもしろい裏話、さまざまな
おいしいお店情報が飛び交い、そしてお酒がすすむと
ガールズ(心は…!?)トークで盛り上がり、気がついたら23時だった。。
発酵食品は個人的には大好きで、通好みのものを期待していたが、
あまりめずらしいものはなかった。
ただ、菌のおかげか、いつもより胃腸の調子がよい感じがした。
(なお、写真の12種類の野菜は、ミニ大根、黄色にんじん、ラディッシュ、
コールラビ、ピーナッツもやし、行者にんにく、水なす、スイスチャード、
根みつば、紫アスパラガス、グラパラリーフ、からし菜)
4月20日(水) 晴れのちくもり
・近海魚のお造り(たこ、さわら、鯛)
・きすの昆布締め
・野菜の炊き合わせ
(ふき、たけのこ、新ごぼう、山うど)
・れんこんの海老はさみ揚げ、山菜天ぷら
・京風にゅうめん +純米酒のお燗
毎月第3水、木、金、土曜日は料理教室で、今日はその1日目。
今月のテーマは旬の野菜で作る精進中華料理で、
メインは精進中華ハム。
見た目も食べてもハムそのものだが、材料は豆腐と油揚げ!
身近な材料で「えっ!?」という料理を作るのはなかなか楽しい。
ほかにセロリの香りあえ、うどのレモン風味中華煮、たけのこと新しょうがの
中華おこわ、にんじんのココナッツゼリーの合計5品。
そのあとは、連載している雑誌『nid』の夏号の撮影で、
なすとバジルの味噌風味ぎょうざを作った。
編集者さんもカメラマンさんも「おいしい!」と絶賛してくれた。
夜ごはんは、行きつけの店でオーナー夫妻と会話を楽しみながら
旬の和食を堪能した。話題はやはり震災や原発のこと。
飲食店をしていると、ことさら放射能には神経質にならざるを得ない。
4月21日(木) 晴れ時々くもり
・ごぼうがんもと大和まな、舞茸の煮もの
・ピーチかぶの塩糀漬け
・3分づきごはん、海の十四宝
・すっぱいたくあん、梅干し
料理教室2日目。教室は「仙」の厨房でやっていて、
入れる人数が限られるので1日10人前後、
水曜日から土曜日までの4日間で30人から40人に教えている。
ほとんどの人が5年以上通うおなじみさんで、30代から50代の女性が中心。
時々プロのシェフや料理教室の先生もやって来る。
遠い人は長野や岐阜などからも。今までで一番遠くはロシアから来た人がいた。
夜はあまり食欲がなかったので、煮ものと漬けものをさっと作り、
簡単に済ませた。
大和まなは奈良の伝統野菜。ピーチかぶは柔らかくてとても甘い。
どちらもOisixのもの。素材がよいと、シンプルな調理でも
しみじみとおいしいものができる。
甘み、うまみ、塩分のある塩糀(しおこうじ。市販品)は漬けものに、
パスタや炒めものの隠し味に、と調味料として活用している。
おいしいかぶは、塩もみ感覚で10分くらい漬ければOK。
4月22日(金) くもり時々晴れ
・ごぼうとれんこんの黒ごまあえ
・小松菜と大根の煮びたし
・玄米ごはん、とろろ
・三つ葉とえのき茸の味噌汁
+エビスビール
料理教室3日目。
豆腐と油揚げで作る精進ハムの試食は、マスタードと味噌のたれ、
そして一緒に働く妹の庭で育てているルーコラの花をのせて出した。
ルーコラの花は初めて食べる生徒さんが多く、
「おいしい」「きれい」とテンションが高くなった。
料理はちょっとした演出で、満足度が上がることが多い。
夜は友人と自然食レストランで。
昨日に引き続きあまり食欲がなく、しっかりと噛んで時間をかけて食べた。
4月23日(土) 雨
・天然鯛のお造り
・焼きそらまめ、岩塩
・さわらの卯の花巻き
+麦焼酎のお湯割り(梅干し入り)
料理教室最終日。
料理教室のメニューには、毎回必ずデザートを入れることにしている。
私自身はどちらかというと甘いものが苦手なのだが、
デザートを楽しみにしている女性は多い。
今月はにんじんのココナッツゼリー。
蒸し煮したにんじんにココナッツミルク、豆乳、メープルシロップ、
そして寒天パウダーを入れて作る。
色も触感も「なんちゃってマンゴープリン」(笑)。
マンゴープリンよりずっとおいしいと好評だった。
夜は引き続き不調で、ほとんど友人に食べてもらい、私は少しだけ。
来週は『菜菜おつまみ2』の撮影なので、なんとか復活しないと……。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
投稿者 webmaster : 2011年04月26日 09:28