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2011年05月10日
第6回(5月1日 ― 7日)
ゴールデンウィークは福島に行ってきました。
5月1日(日) 晴れ
[昼]
・春野菜のスパゲッティ
+玄米コーヒー
[夜]
・クリームシチュー
・ベビーリーフとひじきのサラダ
・3分づきごはん
・すっぱいたくあん、梅干し
土曜日にお店から野菜を持ち帰るので、
日曜日のごはんは自然と旬の野菜づくしになる。
お昼は野菜たっぷり(えんどう豆、ベリートマト、スナップえんどう、
アスパラガス、まいたけ)のスパゲッティ。
オリーブ油でにんにく、赤唐辛子、塩と一緒に炒めると、
どんな野菜でもおいしく食べられる。
夜は息子のリクエストでクリームシチューを作った。
具材は地鶏、じゃがいも、にんじん、大根、スナップえんどう。
カレーと同じで、野菜をあらかじめ蒸し煮してからつくるので、
ひとつひとつの野菜のおいしさが最大限に引き出されて
とてもおいしかったのだけど、私はあまり食欲がなく、少しだけいただいた。
5月2日(月) 晴れ
・山菜の京風にゅうめん
(油揚げ、たけのこ、ふき、木の芽)
朝から頭痛がして体調がすぐれないので、
家でのんびり過ごし、昼は温かいにゅうめんにした。
午後は行きつけの整骨院に出かけ、全身のメンテナンスをしてもらったが、
頭痛がさらにひどくなってしまい、家に帰ったらベットに直行。
吐き気もあったので、晩ごはんはパスした。
あまりの激痛で「死ぬんじゃないか」と本気で思った……。
子供の頃から頭痛持ちなのだが、本当にしんどい。
5月3日(火) 晴れのちくもり、のち雨
1日中食事は摂らず、夜にハーブティーを飲んだだけ。
まだ頭痛が治まらず、夕方まで寝込んでいたが、
夜になるとなんとか起き上がれるくらいまで回復した。
明日から福島に行くことになっているが、なんとかなりそうだ。
5月4日(水) 晴れ
今日から福島県の裏磐梯方面へ一泊旅行。
朝にはほぼ体調が戻り、東北新幹線と磐越西線で猪苗代に向かった。
磐越西線沿線はちょうど桜が満開だったが、
宿泊する裏磐梯のあたりはまだ雪が残っていて、
ちょうど春の芽ぶきが始まったばかり。
ふきのとうやつくしが顔をのぞかせていた。
フィンランドでホテリは「ホテル」、アアルトは「波」という意味だそう。
築40年の山荘を3人の建築家が地元の素材を使い、
自然に溶け込むシンプルなデザインとエコ的なシステムでよみがえらせたホテルで、国立公園のエメラルドグリーンの沼のすぐそばにある。
そして、源泉かけ流しの温泉付き、というぜいたくさ。
私は大きなホテルや宿が好きではなく、小さいけれど、
しっかりポリシーを持ってつくられた、上質で洗練されたところを選んでいる。
もちろん、ホテルの周りの自然、地元の旬のものを使った食事、温泉の質も吟味。
・前菜
曽原湖産メープルサーモンのコルネ
真あじのシトロネ
赤ピーマンのババロワ
キハダマグロのタルタル
菜の花とほっき貝のベニエ
・坊っちゃんかぼちゃのカプチーノ
・桜ますとほたて貝のテリーヌ
・真鯛のグリエ、完熟トマトのクーリソース
・穴子の焼きリゾット
・クーベルチュールブラウニー
+コーヒー
このホテルはアルコールも含め、飲みものがフリードリンクと
なっていて、ラウンジやレストランで好きなだけ楽しめる。
しかも、地元産やこだわって取り寄せたよりすぐりのものばかり。
散歩から帰ったらローズ入りのオーガニックルイボスティー(写真)を頼み、部屋ではオーガニックコーヒーでくつろぎ、
温泉のあとは日本でも数少ない自然の発泡水(これも地元のもの)を飲み、
食事の時は地元の純米酒を堪能した。
晩ごはんは、会津地方の食材をふんだんに使ったフレンチ。
私は肉抜きメニューにしてもらった。
部屋数が少ないので、温泉はほぼ一人占めの状態。
お湯もちょうどよい温度で、目の前の沼を眺めながら
ゆっくりと露天風呂に浸かり、日ごろの疲れを癒した。
5月5日(木) 晴れ
[朝]
・朝食プレート
インカのめざめのロースト
金目鯛のグリル
シーフードのマリネ
シナモントースト
会津丸大豆の豆腐ハンバーグ
・ごはん、味噌汁
・サラダ、フルーツ、漬けもの
+リンゴジュース
[昼]
・会津の輪箱飯
(きのこ、山菜、卵、かに、鮭の5種盛り)
・こづゆ
・山菜煮、きんぴら
・漬けもの
朝食後、ホテル近くの五色沼の散策路を1時間半くらいかけて歩いた。
裏磐梯には120年以上前の大噴火の時にできたたくさんの沼や湖があって、五色沼だけでも20から30のさまざまな神秘的な色の沼がある。
噴火によって山や森が失われ、植物は育たないのではないかと言われていたらしいが、植林などによって少しずつ自然がよみがえっていて、今もまだその途中らしい。
大震災によって失われた自然も、100年以上も経てばまた美しく
よみがえるのだろう、と散策をしながら考えていた。
午後はレンタカーで会津若松市まで足をのばし、
会津料理「田季野」で元祖輪箱飯(わっぱめし)をいただき、
夕食まで街を散策。新幹線で帰途についた。
旅行疲れの胃腸を休めるため、夕方からは何も食べなかった。
5月6日(金) 晴れ
・玄米とろろごはん
・ひじきと金時豆のサラダ
・古代れんこんの酢味噌あえ
・チャプチェ
・味噌汁
+生ビール
お店の仕込みの日。
旅行疲れであまり食欲がなかったので、晩ごはんは
自然食レストランで友人と軽く飲み&食事をした。
5月7日(土) 雨のちくもり
・グリーントマトのピクルス、
きのこのトマト煮、オムレツ添え
生野菜サラダ
・たけのこと白身魚のスパゲッティ
+カフェオレ、ひとくち生ビール
1週間ぶりのお店の営業。
たくさんの野菜や山菜に囲まれて料理をしていると、
なぜか自然と元気になる。
「仙」を始めて10年になるが、いつも目の前の食材に対して
ゼロの自分で向き合い、料理している。
だから慣れるということがなく、今も毎回緊張感いっぱいだ。
飽きっぽい私が続けられているのは、そのおかげかもしれない。
ちなみに今日の「仙」の前菜は、
・グリーンピースのすり流し
・フルーツにんじんのごまペーストのせ
・ふきとわらびの京風煮、
たたき長芋と梅肉のせ
・たたききのこのつくだ煮、木の芽添え
・こごみのくるみ白あえ
・自家製豆腐の味噌漬け
営業を終え、いつもの「ノルド」でお昼ごはんを食べたのが
17時ごろだったので、今夜も晩ごはんは抜いた。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
投稿者 webmaster : 2011年05月10日 09:55