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2011年05月24日
第8回(5月15日 ― 21日)
5月15日(日) 晴れ
[昼]
・ラップ巻き寿司
+3年番茶
[夜]
・具だくさんの混ぜごはん
・落花生豆腐と三つ葉の味噌汁
知り合いの漫画家さんたち5人と作った義援画集を販売するため、
東京ビックサイトで行なわれた「デザインフェスタ」に出展。
私は差し入れに笹の代わりにラップで包んだお寿司を持参した。
ごはんに梅酢とゴマを混ぜて酢飯を作り、
ごぼう、こんにゃく、干し椎茸、くるみ、栗を煮たものを具に入れ、
塩ゆでした空豆とみょうがの梅酢漬けをのせて包む。
笹寿司はもともと長野で戦国時代に“野戦食”として食べられていたらしく、
本来は殺菌効果のあるクマ笹の葉で包むのだが、
なかったのでやむなくラップにした。
手が汚れず、ごはんもおかずも漬けものも入っていて栄養のバランスもよい、
という素晴らしい携帯食だ。
味のバランスを考えつつオリジナルで作ったところ、
おいしいと大好評だった。
画集の売上げはぼちぼちだったけど、学園祭のようで楽しかった。
家についたら21時。
久しぶりに人をたくさん見て疲れてしまったので、
晩ごはんは寿司の具の残りをごはんに混ぜ、常備菜の塩ゆでした
発芽ビーン(5月13日の日記参照)とみょうがの甘酢漬けを散らした
簡単混ぜごはん。味噌汁は、お店で残った落花生豆腐入り。
5月16日(月) 晴れ
[昼]
日本料理店「本城」にて
・ごま豆腐のうにのせ、
甘海老、マイクロトマト、葉わさび添え
・かぼちゃと小倉のゆば蒸しあんかけ
・お造り(まぐろ、鯛、いか、すずき)
・たけのこしんじょのお吸いもの
・あゆの木の芽味噌焼き
・炊き合わせ(姫たけのこ、かぼちゃ、
なす、海老のたたき揚げ)
・とうもろこしとひじきの炊き込みごはん
・赤だし、漬けもの
・牛乳寒天のいちごソースかけ
+純米酒いろいろ
[夜]
近所の寿司屋さんにて
・たらばがにの和えもの
・ゆずこしょうを添えたすずき
・ほたるいかのしょうゆ焼き
・締めさば、新じゃがの甘酢漬け
・握り(とり貝、赤貝、ほたて、いわし)
・だし巻き、海老入り玉子焼き
+生ビール
お昼は前にも登場した下北沢「七草」の前沢リカさんほか
グルメ女子5人で、予約が取れないと評判の、用賀にある日本料理店
「本城」でミニ懐石料理をいただく。
バランスよくまとまった充実の内容で2500円はとてもリーズナブル。
予約が取れないのもうなずける。
今後もこの5人で定期的においしいお店のランチめぐりをする予定。
ちなみに次回は霞町の「すゑとみ」です♪
夜は次男の誕生日のお祝いで、
本人の希望で近所のこだわりのお寿司屋さんに行った。
少しおつまみをいただいてから、おまかせでいろいろ握ってもらう。
私はランチの時間が遅かったのと、魚ばかりというのはさすがにきつく、
握りの途中でリタイア。
息子はしょうゆで食べるばかりではない(笑)高級なお寿司屋さんは
初体験だったので、大感動のようだった。
というわけで、出されるそばから食べてしまうので写真はありません…。
5月17日(火) くもり時々雨
近所の割烹にて
・能登産旬魚のお造り
・季節の野菜の炊き合わせ(ふき、うど、
わらび、新ごぼう、にしん)
・大葉入りだし巻き玉子
・京風にゅうめん
+生ビール
妹と明日からの料理教室の準備。
夜は近所のお気に入りの店で飲みながら食べる。
この店のお通しは、旬の魚のお造り。
能登の漁師から直送される魚は珍しいものが多く、
新鮮でとてもおいしいのだが、なんという魚かは方言と早口で
聞き取れなかったとのこと(笑)。
私はいつも、ここの野菜の炊き合わせを楽しみにしている。
とてもていねいに仕事がしてあり、繊細な味に仕上がっているのだ。
5月18日(水) 晴れ
・いくら丼(息子用)
・新ごぼうと空心菜の煮びたし
・わらびのしょうゆ漬け
・しじみと春菊の味噌汁
料理教室1日目。
今月のテーマは「初夏の精進料理」。
日本の精進料理は鎌倉時代の禅宗から広まったもので、
料理はもちろん、日々の生活の動作すべてが修行になるという考え。
「ひとつひとつの調理を、心を無にしながら行なうこと」などと
話しながら、シンプルに旬の素材を生かす料理を教えた。
生ゆばをすり鉢であたってあえ衣を作る「スナップえんどうの生ゆばあえ」と、
ノンシュガーのいちごジャムをベースに作る「いちごと小豆の水ようかん」
がとても好評だった。
晩ごはんに、常備菜になるような煮びたしとしょうゆ漬けを作ったのだが、
うっかりごはんを炊くのを忘れていて…。
息子のぶんのごはんしかなく、私はおかずだけを少しいただいた。
5月19日(木) 晴れ
[昼]
近所のカフェにて
・揚げだし豆腐
・海老のピリ辛マヨネーズあえ
・野菜のピクルス
・こごみのごまあえ
・ゆで野菜のサラダ
・じゃがいもの冷製スープ
・ごはん
+カモミールのハーブティー
[夜]
・フルーツ盛り合わせ
(ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、
ミニトマト、日向夏)
料理教室2日目。
お昼は久しぶりに近所の「あじさいカフェ」で食べた。
一軒家を改装した素敵なカフェで、庭にはたくさんのあじさいがあり、
これからの季節が楽しみ。
夕方から義援画集のイベント(トークショー)で青山へ。
終わったあとに打ち合わせもあって遅くなり、
途中で主催者の方が出してくれたフルーツの盛り合わせを
いただいただけで、晩ごはんは食べなかった。
5月20日(金) 晴れ(とても暑かった)
・生ゆば丼
・新ごぼうと空心菜の煮びたし
・アスパラガスと椎茸と豆腐の味噌汁
・もずく酢
・すっぱいたくあん、わらびのしょうゆ漬け
料理教室3日目。
今日初めて教室にいらっしゃった生徒さんから、
庭の草花で作ったという素敵なミニブーケをいただいた。
私のエッセイ『やさいのかみさま』(小学館)を読んで感激して
いらっしゃったとのこと。とても嬉しかった。
偶然、担当の編集者さんからも連絡があり、『やさいのかみさま』が
台湾でも翻訳されることが決まったらしい。
人生や料理に対する思想は、国を越えて共感してもらえるのではと思っている。
夜は、大好きな生ゆばと青じそをたっぷりのせた丼にした。
5月21日(土) 晴れ
・にんじんとカシューナッツのカレー
・リーフセロリとアスパラガスの豆腐炒め
・すっぱいたくあん、梅干し
・もずくのレモンじょうゆがけ
今日も暑い1日だった。教室4日目。
さすがに疲れて夜は私が開発したベジタリアンカレー(レトルト)で
かんたんに済ませた。
副菜はリーフセロリと鳥取の実家のアスパラガスと期限切れの豆腐(笑)を、
にんにく、青唐辛子と一緒に炒め、塩としょうゆで味をつけたもの。
さわやかな香りと辛さがあって、カレーによく合う。
実家のアスパラガスは、育てているわけではなくて
畑の脇に雑草のように毎年ニョキニョキと顔を出す。
子供の頃は、この時期になると畑でいちごを摘んだあとに、
アスパラガスをぽきっと折って持ち帰り、ゆでたてにマヨネーズを
つけたものをおやつに食べていた。
収穫したてのおいしさは格別だったなぁと思う。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
投稿者 webmaster : 2011年05月24日 09:44