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2011年05月31日
第9回(5月22日 ― 28日)
私の地元・鳥取に行ってきました
5月22日(日) 晴れのち雨
[昼]
地中海料理店にて
・旬の野菜と桜マスのサラダ
・ひめ鯛のポワレ
・ミルクシャーベットと栗のミニケーキ
+コーヒー
[夜]
・栗じゃがいもとフルーツ人参のスープカレー
・オクラと空心菜の炒めもの
・アスパラガスと豆腐の塩炒め
・すっぱいたくあん
・3分づきご飯
お昼は、地中海料理のお店で友人とバースデーランチ。
午後は、お店でも使っている奈良の松本洋一先生の器の個展に、
よみうりランドまで行った。
新作の器もたくさんあり、先生と久しぶりにいろいろ話した。
あいにく土砂降りとなり、服が濡れてしまったので、早めに帰宅。
夜は、雪室で貯蔵して甘くなった北海道産のじゃがいもと
無農薬のフルーツ人参を蒸し煮して、スープカレーを作った。
その他のおかずは、常備菜をあたため直したもの。
5月23日(月) 晴れ
[昼]
・葉ネギと油揚げのうどん
[夜]
・天然海老とスナップえんどう入り
カニトマトソーススパゲッティ
仕事が休みだったので、お昼ご飯は、
葉ネギと油揚げだけのシンプルなうどんを作った。
私はうどんにたくさんの具を入れるのがあまり好きではなくて、
刻んだネギと油揚げだけを入れるのが一番のお気に入り。
夜は、冷凍庫に常備しているカニのトマトクリームソースを使って、
簡単にパスタを作った。
お休みの日は、とにかく休まねばと思い、手抜き料理ばかり……。
5月24日(火) 晴れ
越前おろしそばの店にて
・わかめの和えもの
・野菜のおつまみセット
(豆腐のそば味噌のせ、
いんげんのごまあえ、
しょうがの味噌漬け、大根おろし)
・焼き空豆
・あったかいとろろそば
+純米酒の熱燗
今日は読売新聞の料理ページの撮影で、オクラやモロヘイヤなど、
ねばねば野菜を使った料理(餃子とパスタ)を作った。
ねばねば野菜と糸こんにゃくをみじん切りにして餃子にしたものは、
記者やカメラマンの方にも好評だった。
6月8日の朝刊に掲載予定です。
夜は、久しぶりに越前おろしそばのお店へ行った。
ここの塩だれと辛味大根おろしで食べる冷たいおそばが大好きなのだが、
今日は寒かったので、はじめてあたたかいおそばをいただいた。
気のきいた野菜のおつまみも楽しい。
5月25日(水) 晴れ
[昼]
妹と目黒雅叙園の中国料理店にて
・前菜(紅芯大根とくらげとあえもの、
ピータンと豆腐のあえもの、
きゅうりの甘酢漬け)
・とうもろこしのスープ
・あおりいかとにんにくの芽の炒めもの
・ニラ玉
・海老チリ
・芥蘭菜の炒めもの
・もやしザーサイ麺
・マンゴープリン
+中国茶
[夜]
近所のカフェにて
・スモークサーモンとアボカド入り
有機野菜のサラダ
・じゃがいものローズマリーグリル
+生ビール
お昼に目黒駅で妹と待ち合わせ、
目黒雅叙園でゆっくり中華ランチを楽しんだ。
品数も多く、ヘルシーで、しかもリーズナブルで大満足。
チャイニーズブロッコリーと言われている「芥蘭菜(ガイランツァイ)」
という台湾野菜がおもしろかった。
その後、ラウンジで小学館の佐藤さんと会い、
『やさいのかみさま』の台湾版の出版について話を聞いた。
うまく契約が成立したとしても、本ができ上がるのに1年半以上かかるらしい。
なんとか無事出版できますように。
夜は近所のホテルのカフェで友人と軽く飲んだ。
明日は朝早いので、少しだけ食べてほとんど持ち帰った。
5月26日(木) くもり時々雨(鳥取)
[昼]
農家レストランにて
・タジン鍋蒸し野菜(キャベツ、空豆、
長いも、にんじん、ズッキーニ、新玉ねぎ)
・とれたて野菜のサラダ
(レタス、ミニトマト、アスパラガス)
・切干大根の煮もの
・ナスの煮もの
・いんげんのごま和え
・大根おろし
・雑穀ご飯
・味噌汁、きゅうりのぬか漬け
[夜]
実家にて
・カレイの煮つけ
・ハタハタの自家製干物焼き
・ゆで白バイ貝
・大根菜の浅漬け
・新玉ねぎの酢漬け
・わらびの煮もの
・海藻(ムカデモンバ)ポン酢
・カワハギとアジの卵の煮つけ
・スイスチャードのサラダ
・梅干しごはん
+ビール
鳥取県農業改良普及職員協議会の総会で、講演会の講師を依頼されて、
早朝の便で鳥取に向かった。
鳥取は私の地元である。
羽田発6時35分の便だったので、4時に起きて5時に家を出発。
8時前には鳥取に着き、バスで実家へ。
空港から実家までは海岸沿いの国道を移動するので、
2年ぶりに日本海のなつかしい風景を堪能できた。
今日は、普及員さんたちに野菜料理教室をする予定で、
午前中に打ち合わせ、お昼は普及員さんと一緒に農家レストランでいただいた。
朝、畑でとれたばかりの野菜を使っているので、
どれもみずみずしくおいしい。
ただ、野菜使いとしては、蒸し野菜とサラダが中心なので、
『菜菜ごはん』を勧めたくなった(笑)。
料理教室では、野菜のおいしさをいかに引き出すかというテーマで講義し、
にんじんの蒸し煮をベースにしたペースト、そぼろ、だしを使わない煮ものと
にんじん料理3点を実習した。
皮をむかず、水にさらさず、できるだけ野菜の水分で蒸し煮するという調理は
はじめての体験だったようで、「野菜ってこんなに甘いんですね。」と感激された。
夜は母が私の好きな日本海の魚料理を作ってくれて、
「おいしい!」を連発した。
畑で収穫したての無農薬野菜ととれたての地魚の食卓は
とってもぜいたくで、心からおいしいと思う。
5月27日(金) 晴れのちくもり(鳥取)
[朝]
実家にて
・トースト(はちみつ&きなこ)
・ヨーグルト
・ゆで黒豆
・ゆでアスパラガス
・キャベツときゅうりのサラダ
・いちご
+紅茶
[昼]
実家にて
・ハタハタの自家製干物焼き
・カワハギとアジの卵の煮つけ
・長いもだんご汁
・大根菜の浅漬け
・自家製小梅干し
+薬草茶
[夜]
講演会後の懇親会にて
・私のレシピによる白ねぎプレート
白ねぎの甘酢漬け、
貧乏人の白アスパラガス(ゆで白ねぎ)の
豆腐マヨネーズ添え
焼き白ねぎ、スペイン風ソース添え
・野菜と地魚の握り
・長いもと白ねぎののり巻き天ぷら
・揚げ海老
・東伯牛のたたき
・旬の蒸し野菜(にんじん、
スナップエンドウ、アスパラガス)
・イカそうめん
・とち餅入り茶わん蒸し
+ビール
講演会は15時半からだったので、午前中は実家の畑でいちごや木いちごを摘んだ。
日本海に面した砂丘地には、東京に住む私や妹に送る無農薬野菜などを育てる専用の広い畑があり、両親がたくさんの種類の野菜、果物、花を栽培している。さすがにプロの農家だけあって、管理がすばらしい。
講演会では、鳥取の農産物のすばらしさやこれからの売り方、
加工の仕方を、東京からの視点で話した。
農村は後継者不足が深刻だ。
私たちの体を支えてくれる食べものを作る農業という仕事は、
どんな仕事よりもやりがいがあると思う。
「農家が一番かっこいいし、経済的にも豊かだね!」と
誰もが思えるようになってほしいと心から願っている。
夜の懇親会では、私が鳥取特産の白ねぎを使ったレシピを3点紹介し、それを仕出し屋さんが作ってくれた。
どれも夏発売の『菜菜おつまみ2』で紹介する予定のものだが、
「こんな使い方やおいしさがあるんだ」と大好評だった。
いろいろなごちそうがテーブルに並んでいたが、
私は多くの人から話しかけられ、白ねぎ料理と揚げものを少し食べただけだった。
5月28日(土) くもり時々雨
[昼]
・野菜塩ラーメン
・3分づき米のおにぎり(梅干し)
・海苔
鳥取空港9時発の飛行機で、東京へ戻る。
朝6時すぎに実家を出たので、朝食を食べる時間がなかった。
帰宅後、疲れと頭痛で買いものに行く気力もなく、
お昼は非常食用に買っていた、お湯をかけるだけのラーメンと
炊いてあったごはんでおにぎりを作り、簡単に済ませた。
この海苔は、「ほぼ日刊イトイ新聞」というサイトで見つけた、
築地にある林屋海苔店3代目の相沢さんという方が特別に仕入れた「海大臣」
という、有明産のとってもおいしいもの。
はじめて食べた時、あまりのおいしさに「これ、海苔?」と思わず
言ってしまったほどだ。
「これを一度食べると、他の海苔はとても食べられない」という
困った状況になってしまうので、あまりオススメはできないが(笑)、
食べた時の幸せ感は何にも代えがたい。
私は食欲がなくなると、「カンホアの塩」(これも私の愛用品)を手にたっぷりつけて
自家製の梅干しを入れておにぎりを作り、この海苔を巻いて、よーく噛んで食べる。
極上のおにぎりは、私の体の細胞ひとつひとつを蘇らせてくれるのだ。
午後からは、お茶の水にある自然食品店「GAIA(ガイア)」主催のオーガニック食品見本市へ。
「カンホアの塩」のブースで、妹が私の料理本や
レトルトカレーを販売していたので、サポートに行った。
料理本を買ってくださったお客さまにはサインや握手をしたり、
一緒に写真を撮ったり……。
普段、読者の方と交流することが少ないので、いろいろお話できて楽しかった。
頭痛薬もあまりきかず、頭痛が激しくなる一方だったので、
早めに帰宅しベッドに直行。よって夜ごはんは抜き。朝まで寝込んでいた。
たぶん、疲れと低気圧のせいなのだと思うが、早くよくなってほしい……。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
投稿者 webmaster : 2011年05月31日 09:39