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2011年09月27日
第24回 (9月18日 ― 9月24日)
9月18日(日) 晴れ
[昼]
カリフォルニア料理店にて
・茄子と鰻のテリーヌ
フレッシュトマトとハーブのソース
・かぼちゃのニョッキ
ゴルゴンゾーラチーズソース
+サンペレグリノ
[夜]
・イサキと水菜の柚子胡椒風味カルパッチョ
・ツルムラサキと油揚げの煮びたし
・はまぐりのお吸いもの
・自家製梅干し、京都のすぐき
・三分づきごはん
高校でパフォーマンスコースを専攻している次男は
毎日夜遅くまで、休日もなく芝居やダンスの稽古をしているが、
今日はめずらしくお休みだったので、リクエストに応えて
近くのカリフォルニア料理のレストランでランチを食べた。
レストランはゆっくり息子と向かい合って話せるので、
近況をじっくり聞くことができるよいチャンスでもある。
夜はイサキのお刺身に柚子胡椒をベースにしたドレッシングをかけ、
ごはんに合うようなカルパッチョ仕立てにして簡単な和食を作り、息子と食べた。
昼はイタリアンなどを食べることが多いが、晩ごはんはなぜか和食を食べたくなる。
9月19日(月) 晴れ時々くもり
自然食レストランにて
・豆乳湯豆腐
・根菜の煮もの
・小松菜となめこの煮びたし
・野菜と豆と海藻の炊き込みごはん
+インディアンコールドケア(ハーブティー)
午前中は家でパソコン仕事をし、私の開発したカレーでお昼を済ませ、
青森からサンプルに送られてきているフレッシュハーブ(ペパーミント、
アップルミント、レモングラス)でハーブティーを作った。
100種類以上のハーブを無農薬で育てている青森の大西農園さんは、
全国の有名レストランからハーブの注文が来るという。
午後は、明日からの二子玉川ライズでのイベントの打ち合わせへ。
台風が近づいてきているので、天候がちょっと心配だ。
晩ごはんは、友人と近所の自然食レストランで湯豆腐を食べた。
まだ咳が続いていて頭痛もするので、
お酒はやめて、風邪対策用のハーブティーをいただいた。
9月20日(火) 雨時々くもり
[昼]
【フードショーの地下で鯛飯ランチ】
・ごま豆腐、昆布のつくだ煮、しょうが漬け
・鯛茶漬け
・鯛飯2種(しょうゆ、塩)
・漬けもの
・お吸いもの
朝10時より、二子玉川駅前のライズショッピングセンター内「フードショー」にある「オカッテ」で、青森野菜のイベントに参加。私は妹とふたりで、野菜のランチを限定で25食を提供した。
メニューは、私の開発した豆カレーに青森野菜たっぷりのサラダ。生野菜に焼いたピーマンと長ねぎのマリネを加え、青森の長芋をベースにしたドレッシングをかけるなど、調味料もすべて青森のオリジナル商品を使用してまとめた。
午後は、青森の「あかねリンゴ」のソテーとブランデー漬けの黒にんにくにかぼちゃクリームをかけた、フルーツグラタンのワークショップをした。
かぼちゃクリームは『菜菜スイーツ』で紹介しているが、
卵や牛乳を使わず、かぼちゃと豆乳をベースに作る。
バニラビーンズをたっぷり加えるので、味も風味もカスタードクリームそのもの。
このかぼちゃのクリームは、甘みと酸味のあるフルーツによく合う。
クリームの上に、パン粉、みじん切りのクルミ、シナモンパウダー、
メープルシロップを合わせたものをふり、高温のオーブンで5?6分焼けばでき上がり。
このフルーツグラタンに、大西農園のフレッシュハーブでハーブティーを添えた。
参加したお客さまは、おいしいと大満足の様子だった。
お昼ごはんは、イベントの合間に、同じフロアにある鯛飯のお店で食べた。
塩バージョンの鯛飯がとくにおいしかった。
慣れないキッチンでの立ちっぱなし作業で、結構疲れたので、晩は食べず早めに寝た。
9月21日(水) 雨
[昼]
・日本の豆カレー
(カノウユミコオリジナル)
・雑穀ごはん
・らっきょうのワイン漬け
・青森野菜のサラダ とろろドレッシング
[夜]
・塩海苔
・豆腐よう
+発泡性の日本酒
二子玉川でのイベント2日目。
午後から東京にも大きな台風が接近し、風雨とも激しく、お客さまの数も少なく、
ランチは半分くらいの数しか出なかった。
仕方なく、お昼ごはんは出していた料理を食べた。
スイーツのワークショップを終えて駅に行くと、台風で東急線が全部止まっていた。
バスで帰ることもできたが、凄まじい暴風雨でバス停で待つことも難しいため、
駅ビルに戻り、日本酒専門店で飲んで台風が過ぎ去るのを待つことにした。
こういう時は、ジタバタせず、のんびり酒を飲むのが一番!
めずらしい発泡性の「ひぃ坊」という日本酒は、秋田県の阿櫻酒蔵さんの純米吟醸で、
ノギャル(農業ギャル)のひぃ坊さんが手掛けたもの。
微発泡のさわやかな味わいで甘みがあり、つまみの豆腐ようにぴったりだった。
19時ごろに雨はやみ、風だけになったので、バスで帰宅した。
立川方面に住む妹が家に着いたのは、夜10時すぎだったらしい。
3.11の時もそうだったが、都市は電車網が整備されて機能しているので、
電車がストップすると、移動手段が限られて大変な事態になってしまう。
歩ける範囲のものを食べるというのが体に一番よい、という「身土不二」
という食養の考え方があるが、歩ける範囲で仕事し、生活する、
というのも大切なことなのかもしれない。
9月22日(木) 晴れのちくもり
[夜]
味噌汁専門店にて
・具だくさんの味噌おじや
午前中はお店で連載の打ち合わせ。
お店の近くのイタリアンでランチを食べ、
午後は、明日から鳥取に行くので、その準備でバタバタと過ごした。
冷蔵庫をほぼ空にしてしまったので、夜は、味噌汁専門店で味噌おじやを食べた。
夜肌寒くなってきたので、おじやが体にうれしい。
9月23日(金) くもり時々晴れ
鳥取の実家でバーベキュー
・畑でとれた野菜
(かぼちゃ、ピーマン、なす、オクラ、
たまねぎ、にんにく)、しいたけ
・白イカ、さざえ、地鶏などの炭焼き
母お手製のたれ
+ビール
妹家族と一緒に、午後の便で鳥取の実家へ。
今回は祖父母の7回忌と曾祖父母の33回忌の法事のための帰省。
夜は、農作業をするための建物の土間で、
家族と親戚総勢13名で炭焼きバーベキューをした。
畑からの新鮮な野菜と地元の新鮮な魚介類を炭で焼いて食べるのは、
シンプルだけれど極上の調理法だと思う。
母のお手製のたれも絶品で、鳥取の幸を堪能。子供たちもよく食べていた。
久しぶりの鳥取は、空気がとてもきれいでおいしく、
空も澄んで、落ちてきそうなほどの満天の星が見られた。
9月24日(土) 晴れ
[朝]
・ふき煮
・畑のトマト
・おくらとじゃこの和えもの
・烏骨鶏の炒り卵
・地元のフルーツ(梨、ぶどう)
・トースト、はちみつ
・紅茶
[昼]
・野菜天ぷら
(かぼちゃ、ピーマン、たまねぎ)
・えびとイカの天ぷら
・ぜんまいの煮もの
・ふき煮
・高菜漬け
・豆腐ちくわ
・いぎす
・七分づきごはん
[夜]
三朝温泉旅館「大橋」にて
・季節の前菜の盛り合わせ10種
・土瓶蒸し
・お造り
・茄子とシーフードのグラタン風焼きもの
・茶わん蒸し(とち餅、ごま豆腐、
あわ麩、小豆入り)
・とうがんと菊の花の酢のもの
・ごはん、漬けもの、赤だし
・おからケーキ、梨
法事当日。
朝5時に起きて親戚や近所の人に配る3升の小豆おこわを蒸したり、
お墓に持って行く団子を作ったりと、田舎の行事はいろいろ大変……。
朝は、畑の野菜と親戚からいただいた産みたての鶏骨鳥の卵で炒り卵を作り、
トーストにのせて食べた。
テーブルに所狭しとおかず(常備菜)が並ぶのは、我が家のいつもの風習(?)で、
農作業が忙しいために、料理は作れる時に大量に作る。
冷蔵庫をいつも、すぐに食べられる常備菜がたくさん入っている状態にして、
すぐに食事ができるようにしているのだ。
お昼は野菜とシーフードの天ぷらを作り、
やはりたくさんの常備菜を食卓に並べて食べ、
午後からは法事。
実家→墓→寺と3か所でお経をあげてもらい、
その後、参加者全員で三朝温泉の「大橋」旅館へ行き、
ラジウム温泉に入ったり、懐石料理をいただいたりした。
短い間に、鳥取の旬の食材を堪能でき、大満足。
たまに帰省するとリフレッシュできる。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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2011年09月21日
第23回 (9月11日 ― 9月17日)
9月11日(日) くもり
・地鶏とキャベツとえのきの自家製餃子、
ポン酢
・ジャンボなめこと大根の味噌汁
・すぐき漬け
・3分づきご飯
熱が下がったあと、頑張って仕事をしてしまって
ゆっくり休めなかったこともあり、風邪が完全に抜けきっていない。
オフになると体が重く、せきもひどい……。
昼間友人と会ったものの、食欲がないのでランチはおにぎりだけ。
あとはハーブティー(ローズヒップ)を飲んでいた。
夜は、子供たちにさっぱりとした和風餃子を作り、
私はごはんと味噌汁と漬けものだけを食べ、早めに寝た。
9月12日(月) 晴れ
朝起きると、頭痛がして体がとても重い。
仕事がオフだったので、午前中に立川にある行きつけのハリ治療院へ。
普通のハリは刺激が強すぎて苦手だが、ここは赤ちゃんでも治療できる
痛みのないハリ(先生いわく、蚊が刺す程度)で、
体の流れが滞っている時にとてもよく効く。
治療後、近くに住む妹とランチをしようとしたが、
吐き気とめまいと頭痛がひどくなり、妹の家で休ませてもらう。
夕方まで寝ていたら少し回復したので梅醤番茶をいただき、
帰宅後はそのままベッドへ直行。
今週は料理教室なので、なんとか体力を戻さないと……。
9月13日(火) 晴れ
・はなびらたけと舞茸と三つ葉の
ポン酢チャーハン
料理教室の準備の日。
近所のカフェ「ノルド」で妹と待ち合わせ、ランチを食べながら
料理教室のメニューを話し合い、準備をする。
まだまだ残暑が厳しいが、栗、ぎんなん、松茸……と
食材はだいぶ秋らしいものになってきた。
今月は少し夏の食材も使いながら、秋を味わう精進料理を紹介しようと思う。
決まったメニューは、
・きのことかぼちゃとゆばの豆腐ハンバーグ
・ゴーヤと赤ピーマンとみょうがの梅ごまあえ
・にんじんと純米酒の炊き込みごはん
・里芋入りきのこのすり流し味噌汁
・梨と甘酒のブラマンジェ風
晩ごはんは、まだあまり食欲がないので、
冷蔵庫に残っているきのこでさっぱりとしたポン酢チャーハンを作り、
三つ葉を散らし、七味唐辛子をかけて食べた。
9月14日(水) 晴れ
・豆乳スンドゥブチゲ
・3分づきご飯
・梅干し、すぐき
料理教室1日目。
今回は、昨日書いたメニュー通り、甘みのある野菜で作る和の精進料理。
くせがなく誰でも食べやすいため、好評だった。
ずっと蒸し暑いせいもあり、ゴーヤの梅ごまあえがとくに評判がよかった。
作り方はかんたん。ゴーヤの種とワタをスプーンでこそげとり、軽く塩もみしてからさっとゆでて水気を絞る。
赤ピーマンとみょうがも、塩もみして水気を絞る。
これを、梅干し(果肉1個分)、白すりごま大さじ1、しょうゆ少々、
昆布だし大さじ2を混ぜ合わせたあえ衣であえるだけ。量はあくまでも目安。
あえものは、彩り、食感、味の相性、香り、あえ衣の味のバランスなど、いろいろな要素を考えて作るので、創作意欲が湧いて楽しい。
調理のポイントは、それぞれの野菜の下調理(塩もみなど)をしっかりしてからあえること。
そうすると衣の味が野菜になじみやすく、時間がたっても味が崩れにくい。
私は「本当に料理上手な人は、あえもののレパートリーがとても多い人のことだよ!」
と言って、生徒たちにもよくあえものを教えている。
いつものようにランチは「ノルド」でパスタ。
晩ごはんは、豆腐とあさりを入れた「豆乳入りスンドゥブチゲ」を作り、
息子と食べた。暑い日に汗をかきながら鍋というのも、なかなかいいものだ。
9月15日(木) 晴れ
割烹にて
・鯛の昆布締め
・新ぎんなん揚げ
・季節の野菜の炊き合わせ
・鱧と松茸の土瓶蒸し
・焼き鯖寿司
+生ビール
料理教室2日目。
まだ咳が出るが、少し体調が復活して、ごはんを食べられるようになってきた。
もうすぐ新米の時期ということもあり、
今月は、秋に出回る根菜や豆やきのこに純米酒を多めに入れて、
おいしい炊き込みごはんの作り方を教えている。
ポイントは調味料にこだわること。
とくに純米酒は、お燗にすると香りやうまみ、甘みが増すタイプを選ぶ。
まったりした純米酒のうまみは、でんぷん質を多く含んでいて
甘みのある食材ととても相性がよい。
2合のお米に酒は1/4カップ、塩は小さじ1/2強、しょうゆは小さじ2くらい。
普通の炊き込みごはんより、少し塩をきかせた方が
野菜の甘みやお酒のうまみが引き立つ。
野菜はにんじん、れんこん、ごぼう、さつまいも、ぎんなん、栗、豆類など
何でもよいが、いろいろな野菜を入れるのではなく1つの素材に絞って、
その味わいを堪能することをすすめている。
そこに、あれば、油揚げをみじん切りにして加えると、こくが出る。
夜は、久しぶりに友人と行きつけの和割烹に行き、旬の食材を味わった。
9月16日(金) 晴れのちくもり、夜一時雨
[昼]
ピザレストランにて
・生野菜のサラダ
・ピザマルゲリータ
+ランチ生ビール
料理教室3日目。
今回のデザートは旬の梨と甘酒を使った
ブラマンジェ風。
梨1個に対し、甘酒150g、くず粉小さじ2、
寒天パウダー2g、塩少々を加えてミキサーにかけ、寒天を溶かしたら豆乳1/2カップを少しずつ加え、型に入れて冷やし固める。
梨の風味が甘酒とよく合い、さっぱりしていながらこくのあるデザートになる。
体にやさしい食材だけだし、滋養強壮効果があり、風邪をひいた時にもおすすめだ。
実際、私もこれを試食したら、かなり元気になった。
来週、二子玉川で青森産の野菜を応援するイベントをするために、青森から野菜やフルーツ、加工品が段ボール箱で3箱も届いた。
その試食をひたすらしたので、お昼はピザだけ。
午後も野菜やハーブを食べたり、調味料を味見したりで、晩ごはんは食べられなかった。
なんとかイベント用のメニューを決定し、その段取りなどで夜までバタバタしていた。
9月17日(土) くもりのち晴れ
・地鶏のしょうゆグリルと
じゃがいものソテー、
北海道産干しししゃも焼き
・りんごとベビーリーフのサラダ
・ほうれん草と卵の汁
・にんじんと純米酒の炊き込みごはん
料理教室4日目。
今回の料理教室では、ちょっとおもしろい汁ものを紹介している。
具は何でもOK。柔らかくなったら、味噌などの調味料を入れる前に、細かくしたきのこ(すりおろすかみじん切りにする)を加えるだけなのだが、きのこの香りやこくが汁全体に広がり、とてもおいしい。
きのこは、しいたけやしめじなど香りやうまみがあるものがよい。
まだやったことはないけど、松茸で作ったらとびっきりおいしいに違いない。
料理教室後、来週のイベントで出す料理の下ごしらえ。
青森から送られてきた大量のピーマンや長ねぎはグリルし、
青森のりんごで作ったバルサミコ酢と青森産の菜種油を使ったマリネ液に漬け込む。
ドライフルーツのような甘みと酸味がある黒にんにくは
デザートに使ってみようと思い、ブランデーに漬け込んだ。
当日どんな仕上がりになるか楽しみ。
お昼はいつものように「ノルド」で。
夜は、息子には地鶏をしょうゆ、酒、にんにくで柔らかく煮てから
フライパンで焼く和風グリルを作り、私は料理教室の残りのごはんを食べた。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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2011年09月13日
第22回 (8月28日 ― 9月10日)
先々週は何年ぶりかで熱を出してしまいました。 2週間分の日記です。
8月28日(日) 晴れ
[昼]
外でお弁当
・海藻ごはん
・自家製梅干し、すっぱいたくあん
・豆腐の和風グリル
・菊の花と枝豆のポン酢びたし
・大和菜の煮びたし
+オーガニックビール
[夜]
・あさりと発芽ビーンズと
完熟ミニトマトのパエリア
・落花生豆腐、スプラウト
+オーガニック白ワイン
休日。朝起きると、湿度もなく気持ちのよい天気だったので、簡単なお弁当を作って出かけ、
目黒の庭園美術館のお庭でランチをした。
ごはんを食べる時には空気も一緒に食べるので、戸外で食べると、ごちそうでなくてもとってもおいしく感じられる。
食後、青空に浮かんだ秋を思わせる雲を眺めながらお昼寝をした。
春や秋は、戸外で食べるランチが楽しい。
意気込んで作るお弁当ではなく、ささっと冷蔵庫の残りものを適当にお弁当箱に
詰め、気軽に外で食べよう♪ もちろん、ベランダでも充分!
晩ごはんは、お土産にいただいた国産のサフランをたっぷり入れて
パエリアを作り、息子と食べた。
とてもおいしく、つい食べ過ぎてしまった……。
8月29日(月) 晴れのちくもり
[昼]
讃岐うどん屋にて
・とろろうどん
・天ぷら
・ごはん
[夜]
・もずくと梅干しの雑炊
・大和菜の煮びたし
某通信教育のテキストの撮影準備で、レシピを書いたり食材を買い出しに行ったり。
途中、行きつけの讃岐うどん屋さんでランチを食べた。
夜はあまり食欲がなかったので、冷蔵庫に残っていた生もずくを入れた雑炊と
常備菜に作っていた青菜の煮びたしだけで済ませた。
8月30日(火) 晴れ
[夜]
・発芽ビーンズのキムチチャーハン
・ベビーリーフと海藻のサラダ、
長芋とろろドレッシング
+オーガニック白ワイン
通信教育用テキストの撮影日。
午前中に仕込みをし、近所の「ノルド」で
いつものようにランチを食べてから、
午後撮影をした(写真はその一部)。
初心者向けの料理なので、ていねいにプロセスを撮り、
普段は説明しない切り方も、わかりやすく写真に撮ったりした。
料理を作っている時は直感(右脳?)を働かせて作業しているが、
料理を教える時は理論的(左脳?)に説明しようとするので、頭の働きが違っている。
つまり、教えることで自分の料理をわかりやすく理論化でき、
それが料理を作る時にも役立ったりするのでおもしろい。
8月31日(水) くもり
[昼]
・三十七種粥、貝割れ大根
・梅干し、すっぱいたくあん
[夜]
・ナムルの盛り合わせ
+生マッコリ
昨日、久しぶりの撮影で疲れたのと、夏の疲れが出てきたせいで体が重く、
風邪気味で食欲がなかった。
お昼は、いただきものの三十七種粥で簡単に済ませ、
夜はナムルをつまみながら生マッコリを飲み、早めに寝た。
9月1日(木) くもり
[夜]
・ゆず風味和風冷やしラーメン
(黒はんぺん、半熟卵、わかめ、ねぎ、ゆず)
「仙」の仕込み日。
体が鉛のように重く、頭痛もして、1日中眠くてしかたがなかった。
体が「休みたいよう」としきりに私に訴えているような気がした。
何とか仕込みを終え、家に帰って少し寝る。
学校から帰って来た息子に「ごはんは?」と聞かれたが、体が動かず
とても台所に立つ気力がないので、近所のラーメン屋さんに出かける。
つゆにゆずをきかせた創作冷やしラーメンが、思いがけずおいしく、
食欲がまったくないのに、半分くらいは食べられた。
9月2日(金) くもりのち雨
[昼]
近所のカフェにて
・新さんまの玄米定食
(焼きさんま、京風卵焼き、
水菜の和風サラダ、なすの利休煮、
玄米、味噌汁、浅漬け)
「仙」の営業日。
風邪がなかなか抜けず、だるくて仕方がなかったが、
知り合いの家族がいらっしゃったので、頑張って料理を作る。
最近、前菜にお出ししている「巨峰の辛子あえ」が好評だった。
巨峰の皮をむいて、和がらしをきかせた白味噌であえるだけなのだが、
からしのピリッとした刺激と巨峰の濃厚な甘さが絶妙なハーモニーで、
お酒のおつまみにおすすめだ。
店が終わってから16時ごろ、カフェで玄米定食を食べる。
晩ごはんは食べず、エッセンシャルオイルやイトオテルミー温熱療法で
風邪の対策をして早めに寝たが、
頭痛も関節痛もひどくてこのまま死ぬんじゃないかと何度も思った。
9月3日(土) くもりのち雨
[朝]
・おにぎり1個
[昼・夜]
どちらも抜き
朝、さらに風邪が悪化している感じがして熱を測ると、38.3℃。
普段風邪をめったに引かず、まして熱なんて出たことがないのでびっくり!!
でも、いきなりお店を休むわけにはいかないので、
なんとか料理を作り、タクシーで早退させてもらった。
帰宅後、ベッドへ直行。
頭痛はさらにひどくなり、咳も出てきて、どこからどう見ても風邪……。
熱もずっと38℃以上だったが「体が必死に風邪と戦っている証拠」と思い、
風邪薬を飲まず、水分補給はしっかりして、痛みをこらえながらひたすら寝ていた。
9月4日(日) くもり
食事抜き
朝起きても症状はまったく変わらず、相変わらず高い熱。
とりあえず、生きていてよかった。
エッセンシャルオイルをぬったり、イトオテルミー温熱治療をしたり、
思いつく治療法はすべて試し、1日中寝ていた。
こんなふうに熱を出して寝込むなんて、本当に何年(十何年?)ぶりだろう。
とにかく脱水にならないように、息子が薬局で買ってきてくれた経口補水液を
こまめに飲んで、しっかり水分を補給した。
9月5日(月) くもり
[昼]
・玄米がゆ
「月曜日まで熱が下がらなかったら、一度病院へ行こうかなぁ」
と思っていたが、朝37℃まで下がりほっとひと安心。
体の防衛機能が、なんとか風邪にうち勝ったようだ。
午前中に妹が家事のサポートに来てくれ、とても助かった。
体はふらふらだったが、少しだけ食欲も出てきたので、
お昼はレトルトの玄米がゆをあたためて食べた。
午後は、イトオテルミーの療術師をしている友人に来てもらう。
風邪は治り始めにしっかりケアをしないと、ぶり返したり後遺症が長く続いたりする。
友人に「熱の出る風邪が引けるということは、体が丈夫になっているからだよ!
熱を上げるのが一番よい治療法だけど、大人になるとなかなか熱が出せないもの」
と言われ、ちょっと安心。
9月6日(火) 晴れのちくもり
[昼]
・玄米がゆ
・梅干し、すっぱいたくあん
[夜]
・豆腐うどん
ようやく36℃台の平熱になった。
まだ咳が続いていて動くのはしんどいが、とりあえず風邪自体は治ったようだ。
無理は禁物なので、消化のよいものを食べながら1日大人しくしていた。
9月7日(水) 晴れ
[昼]
越前そばの店にて
・おろし蕎麦(塩だれ、すだち)
・もやしのごまあえ
・おにぎり
「仙」の仕込み日。
久しぶりに外に出た。
動いて疲れては横になる、というのを繰り返しながら、少しずつ仕込みをした。
熱が下がったとたん、なぜかお腹を壊す。
食事はお昼におそばを食べただけで、晩ごはんはパス。
9月8日(木) くもりのち晴れ
[昼]
オーガニックカフェにて
・ローズマリーと黒コショウの
オーガニックマフィン
・15品目の野菜サラダ
・スペイン風オムレツ
・かぼちゃのポタージュ
+ソイラテ
「仙」の営業日。まだてきぱきと動けない。
早めにお店に行ってゆっくり準備をし、なんとかお店をこなすことができた。
営業が終わってから16時頃、オーガニックカフェで軽いランチを食べた。
が、まだあまり食べられず、ほとんど持ち帰る。
さすがに疲れ、胃腸もまだ本調子でないので、エッセンシャルオイルでケアし、
晩ごはんは食べずに早めに寝た。
9月9日(金) くもりのち晴れ
[昼]
母庵(ままあん)にて
・ごま豆腐、卵焼き、
ゆでインゲンのごまだれ、
ピーマンのつくだ煮、かぶの浅漬け
・アジとイワシのお造り、生野菜のサラダ
・ごはん、味噌汁
[夜]
・とろろごはん
・味噌汁
+ホット赤ワイン
今日は、店の予約が入っていなかったのでオフ。
風邪で寝ている間の仕事がたまっていたので、
妹と「母庵(ままあん)」でランチを食べながら、ひとつひとつ処理していった。
母庵は一軒家の隠れ家的なレストランで、とても落ち着ける。
晩ご飯は、とろろごはんと味噌汁。
なんとかお昼ごはんと晩ごはんが食べられるまで体が回復したようだ。
9月10日(土) 晴れ
[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ
・しらすと梅干しの和風スパゲッティ
+ソイラテ
「仙」の営業日。
まだまだ暑いが、少しずつ秋風が吹くようになり、食材も秋のものが増えてきた。
今週は、カナダ産の松茸や宮崎産の栗を加えてメインの焼きものを作った。
いつものように開店前におにぎりを食べ、営業後は「ノルド」でパスタランチ。
普通にやっていたことが普通にできる、というのはとてもありがたいことと実感する。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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