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2011年10月25日
第28回 (10月16日 ― 10月22日)
10月16日(日) 晴れ
[昼]
葉山美術館にて
・野菜とシーフードのカレー
+地ビール
[夜]
・白菜と飛龍頭の煮もの
・もずくの酢のもの
・なめこと里芋の味噌汁
・京都のすぐき漬け
・3分づきご飯
今日はオフ。
天気がよいので電車で葉山まで行き、
葉山美術館のレストランでランチ。
すぐ目の前に海が見える素敵な場所で食事ができ、最高に贅沢な時間だった。
私は海のすぐそばで育ったので、海を見ると不思議と心が落ち着く。
帰る途中で「三之助豆腐」の飛龍頭を買い、白菜と一緒に薄味に煮つけ、
また、大きななめこで味噌汁を作り、あっさりとした晩ごはんにした。
10月17日(月) くもりのち晴れ
[昼]
目黒のイタリアンレストランにて
・自家製パン&ゼッポリーネ
・有機野菜のバーニャカウダ
・鰯とウイキョウのシチリア風スパゲッティ
・栗のケーキ
+カフェラテ
庭園美術館のカフェにて
・抹茶
[夜]
・岩のりの雑炊、梅干しのせ
・白菜と飛龍頭の煮もの
・小松菜と人参の松前漬け
群馬に住んでいる友人と目黒で待ち合わせ。
イタリアンレストランでゆっくりランチをいただいたあと、
近くの庭園美術館のカフェで、森のような庭園を見ながらお茶をした。
晩ごはんは、山形で買ってきた岩のりをたっぷり入れて雑炊を作り、
昨日の煮ものの残りと、作り置いている松前漬けを添えて食べた。
岩のりは、荒れた日本海の岩場で手摘みされた天然もので、
とても香りがよく、うまみもたっぷり。食べると幸せになれるおいしさ!
10月18日(火) くもりのち晴れ
[昼]
定食屋さんにて
・あこう鯛の粕漬け焼き
・冷奴
・じゃがいもの煮もの
・もやしの和えもの
・わかめの味噌汁
・ごはん、漬けもの
[夜]
・蒸し豆腐のネギあんかけ
・小松菜と人参の松前漬け
・たくあん&野沢菜漬け&自家製梅干し
・3分づきご飯
・漢方薬酒(クコの実、なつめ等)
明日からの料理教室の準備日。
妹と待ち合わせ、メニューを相談し(実は、いつも前日に決めている!)、
レシピを書いたり、材料を買ったりした。
お昼ごはんは、家庭料理のようにたくさんの小鉢がつく近所の定食屋さんで。
晩ごはんは、寒いので、おぼろ豆腐をパックのまま鍋で蒸したものに、
たっぷり青ねぎを入れたしょうゆのくずあんをかけて一品にし、あとは常備菜。
さらに体を温めるため、食後に妹が手作りした3年ものの漢方薬酒を飲んだ。
10月19日(水) くもり
[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ
・ヤリイカとパプリカのスパゲッティ
+ソイラテ
料理教室1日目。
テーマは秋の精進料理で、メニューは、
・きのこの奉書焼き
・野菜の山芋揚げ
・小松菜とひじきのわさび和え
・れんこんの赤ワインビネガーピクルス
・さつまいものういろう
何といっても、メインは「きのこの奉書焼き」!!
『菜菜おつまみ 2』でも紹介したが、きのこを奉書で包んで焼くと水分が適度に抜けてきのこの味がぎゅっと濃縮され、とってもおいしい。
奉書は、文房具屋さんで200円ちょっとするが、わざわざ買って試してみる価値はある。
予算があれば、松茸とゆでた丹波栗を包んで焼けば、秋の最高の宴ができる(はず!)。
料理教室後いつものように、ノルドでパスタランチを食べ、
体調管理のため晩ごはんは抜き。
季節の変わり目は冷えやすいので、私は胃腸をできるだけ休めるようにしている。
ちなみに息子には、自家製ワンタンスープと
くるみとしょうがをたっぷりきざんで入れたスペシャルマーボー豆腐を作った。
10月20日(木) くもり
・干しいも(下野姫)1袋
・玄米コーヒー
料理教室2日目。
今回の教室では、私の地元で農家の女性たちが手作りしているトマトペーストを試食&予約販売している。原料は、完熟した甘いミディトマトだけ。
このトマトを1/3以下に煮詰めただけで、他のものは一切入っていないのだが、
ジャムのように甘くておいしい。
トマト料理はもちろん、甘みを生かしてスープや煮込みの隠し味に入れると
料理のうまさやこくが増し、デザートにも使えそうだ。
トマトは完熟すると破裂しやすくなるので、流通させることが難しく、
完熟手前で収穫せざるをえない。
農家にしか作れないこういう素晴らしい商品が、もっともっと増えてほしい。
お昼はノルドでパスタランチを食べ、
晩ごはんは、買い置いていた干しいもと玄米コーヒーだけ。
私は干しいもが大好きなので、袋を開けたら全部食べきるまでやめられない……。
ちなみに今年は、大好きな干しいも屋さん「タツマ」の
薪でふかしたさつまいもで作る限定品を予約していて、
来年の1月に届くのを楽しみにしている。
10月21日(金) くもりのち雨
[昼]
ノルドにて
・北海道仙鳳趾(せんぼうし)産生牡蠣
・生野菜のサラダ
・ヤリイカとパプリカと
ズッキーニのスパゲッティ
+生ビール、ソイラテ
料理教室3日目。
今回のデザートは、旬のさつまいもで作るういろう。
さつまいもを少量の水で蒸し煮にし、米粉、小麦粉、水、メープルシロップの生地に
加えて練り、型に入れて40分ほど蒸し固める。
米の粉と小麦粉の割合は1:4にしたが、米の粉が多いともっちりとした食感になる。
くず粉を加えるとさらにねっとりしておいしい。
市販のものはとても甘いが、私のレシピはさつまいもの甘さを生かして、
甘みの材料はひかえめ。
油を一切使わない、こういう素朴なお菓子を食べると心が安らぐ。
料理教室が終わってから「ノルド」でパスタランチ。
今日は、北海道から届いたばかりの新鮮な生牡蠣もいただいた。
今の時期の仙鳳趾(せんぼうし)の牡蠣は、とっても大きく、濃厚でクリーミー。
一度食べたら病みつきになるくらい。
ノルドでこれを食べるようになってから、冬の間、風邪をひかないような気がする。
今日も、晩ごはんは抜き。
息子には、白菜と黒豚と豆腐の鍋を作った。
10月22日(土) 雨のちくもり
[朝]
・キウィフルーツ(レッドサン)
・ブドウ(ナガノパープル)
[夜]
・葉大根とひじきのあえもの
・もやしの塩ラー油あえ
・たくあん、自家製梅干し、野沢菜漬け
・里芋と白菜と白しめじの味噌汁
・新潟の新米(3分づき)
料理教室4日目。
お昼は、ひととおり料理教室のメニューを食べ、
晩ごはんは、いただきものの新潟の新米を炊いて食べた。
やはり、米の甘さと香りが新米ならではで、本当においしかった。
おかずは、あえて漬けものと和えもの、味噌汁だけにして、
今年初めてのお米をメインに味わった。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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2011年10月18日
第27回 (10月9日 ― 10月15日)
10日9日(日) 晴れ時々くもり
[昼]
・長ひじきと油揚げの梅干し風味煮びたし
・春菊のおひたし
・奈良産しろ菜と豆腐の味噌汁
・すぐき漬け
・3分づきごはん
[夜]
・きのこと春菊と青ねぎの塩ラーメン
・長ひじきとスプラウトのごまサラダ
・3分づきごはん
1日オフ。
流星が来ているせいなのか、昨日の夜から頭痛がして食欲がないので
あっさりとしたおかずが中心。
奈良県産のしろ菜は、白菜と小松菜を足して2で割ったような野菜で、
しゃきしゃきとした歯ごたえがあり、気に入っている。
夜は、マリネにしておいたミックスきのこと青菜を入れてラーメンに。
でも、ほとんど進まなかった。
10月10日(月) くもりのち晴れ
[昼]
「母庵」にて
・そうざいの盛り合わせ
(ごま豆腐、だし巻き卵、なすの煮物、
ゴーヤのおひたしなど)
・マグロとスルメイカのお造り、
生野菜のサラダ
・味噌汁
・雑穀ごはん
オーガニックカフェにて
・セロリとグレープフルーツと
キャベツの生ジュース
祝日で今日もオフ。
友人と待ち合わせて、碑文谷の「母庵(ままあん)」でランチを食べた。
ここは、古い一軒家を改装してレストランにしていて、
落ち着ける素敵な空間とこだわりの食材で作ったおいしいおそうざいが魅力で、
時々利用している。
その後、オーガニックカフェで搾りたての野菜ジュースを飲んだものの、
2日前からの頭痛がひどくなって早めに帰宅。
激しい頭痛と吐き気で、ひと晩中苦しかった……。
10月11日(火) くもり
[昼]
「墨絵」にて
・前菜(イカの燻製、マグロの
カルパッチョ、貝柱のグリル)
・ほうれん草を練りこんだスパゲッティ、
たらこクリームソース
・白身魚のグリル
(マッシュポテト、生海苔、ハーブ添え)
・ブラマンジェのフルーツ添え、
マンゴーソース
・バゲット、全粒粉バケット
[夜]
・豆ときのこのカレー
・ひじきサラダ
+オーガニックワイン(白)
頭痛が回復し、午前中は明日の撮影のための買いもの。
お昼は、妹夫婦と一緒に、友人のカナダ人夫婦と会食。
妹が学生の時にアルバイトをしていた「墨絵」でカジュアルフレンチを食べた。
当時、私はこの店のフランスパンが大好きで、おやつに1本食べていた。
パンのおいしさが評判を呼び、今は、パンだけを売るお店もできているほど。
20年ぶりに訪れたお店は相変わらず列ができる人気で、
パンの味も変わらずおいしかった。
夜は、冷凍のゆで豆ときのこのマリネを加えてカレーを作り、
ひじきの煮びたしをサラダにして食べた。
10月12日(水) 晴れのちくもり
「件(くだん)」にて
・塩ゆで落花生
・ほうぼうのお造り
・炒りぎんなん
・さしみこんにゃく
・おでんの盛り合わせ
+にごり酒、純米酒
今日は1日、NHK「きょうの料理」1月号のテキスト(12月発売)の撮影。
番組出演するのではなく、テキストの“冬野菜の浅漬け”のページを担当するだけ。
テレビ出演は超苦手なので、こういう仕事はありがたい。
一部だけ紹介すると……
・白菜とりんごのスイートマスタードマリネ
・小松菜とにんじんの松前漬け
・さつまいものゆずこしょう漬け
・大根の黒コショウ風味漬け
などなど。全部で9品作った。
浅漬けの基本は、
生で食べられる野菜の場合は、2%の塩で塩もみしてから漬け汁に漬け、
加熱する野菜の場合は、そのおいしさを最大限に引き出すように加熱してから
漬け汁に漬ける。
浅漬けは作ってすぐに食べられ、3日から5日冷蔵庫保存すると
さらにおいしくなる、というすぐれもの。
いろいろな浅漬けで冬野菜を楽しんでほしい。
ランチはいつものように近くのカフェ「ノルド」で。
晩ごはんは、こだわりの純米酒が飲める「件(くだん)」で、
季節のおつまみとお店自慢のおでんをつまみながら飲んだ。
親父みたいだが(笑)、仕事後の居酒屋での一杯は、くつろげて極楽気分。
10月13日(木) くもり
[夜]
・雲南百薬草と黒豆納豆の丼
・しじみの味噌汁
・小松菜とにんじんの松前漬け
・白菜とリンゴのスイートマスタード漬け
「仙」の仕込み日。
栗、松茸、天然のきのこ、さつまいも、ぎんなん、山芋のむかご、かぼちゃ、
春菊、いちじく……
香りと甘みと滋味豊かな秋の素材に囲まれながら、幸せな気分で仕込みをした。
私は自分が秋(11月)生まれのせいか、秋の食材を前にするとテンションが上がる。
お昼は「ノルド」でパスタを。
夜は「雲南百薬草」というめずらしい野菜をゆでてどんぶり仕立てにした。
これは、中国雲南省で長い間持ち出し禁止だった薬草だったそうだが、
数年前から沖縄で栽培されているという。
栄養価が高く、カルシウムやマグネシウム、亜鉛、ビタミンAが豊富に
含まれていて、百薬草という名にふさわしい野菜。
くせはほとんどなく、ゆでるとぬめり気が出るので、わかめ感覚で使える。
私は、ゆでてから細かくきざみ、黒豆納豆と合わせてみたが、とてもおいしかった。
10月14日(金) 晴れのちくもり、夜に雨
[昼]
・わかめと生野菜のサラダ
・たこときのこと
フレッシュトマトのスパゲッティ
+ソイラテ
「仙」の営業日。
JICA(国際協力機構)の仕事でアフリカのシエラレオネに行っていた
友人が帰国し、久しぶりに家族でお店に来てくれた。
ずっと連絡がとれなかったが、元気そうでひと安心。
営業が終わってから、ノルドで遅いランチを食べ、お茶の水へ向かった。
夕方からは『菜菜おつまみ』『菜菜おつまみ 2』の出版記念パーティー。
編集を担当してくれた柴田書店のNさんと私でトークショーをし、
その間に、本から選んだレシピで作ったおつまみと純米酒を味わうという趣向。
おつまみは
・ひじきのくるみ白あえ
・レンコンのガーリックパン粉グリル
・生青菜のゆず胡椒サラダ
・麻婆かぼちゃ
・にんじんと黒コショウの炊き込みピラフ
の5品で、ここに
私がその場でデモンストレーションをした「大根のカルパッチョ」をプラス。
レシピ本では伝えられなかった制作・撮影の裏話や
野菜に対する思いを話すことができ、
また、読者の方とじかにふれあうことができて、とても充実した時間だった。
30人のお客さまで、お酒がトータル3升も出たというので、
みなさんにも満足いただけたのではないかと思う。
10月15日(土) 雨のちくもり
[昼]
根菜のトマトソーススパゲッティ
[夜]
息子たちと鹿児島料理店にて
・ゆで落花生
・薩摩地鶏のたたき
・地鶏焼き
・セロリのサラダ
・鶏飯+地鶏スープ
妹が子供の運動会に参加するために、お店は臨時休業。
私はうちでのんびりしていた。
1週間の疲れが出て、午前中も午後も、食べる以外はほとんど寝ていた。
お昼はさつまいも、れんこん、かぶ、にんじんなど、
お店で使った根菜の切れ端がたくさんあったので、
まとめてにんにくで炒め、トマトピューレで煮込んでパスタソースを作り、
ランチにスパゲッティにして食べた。
トマトピューレは、鳥取の農家のお母さんたちの手作りで、
甘いミニトマトを煮詰めたもの。トマトだけなのにケチャップのように甘く、
根菜との相性が抜群だった。
夜は、長男が来て「焼き鳥が食べたい」というので、薩摩地鶏のお店に行った。
私は地鶏を少し味見しただけ。ゆで落花生とセロリのサラダを食べていた。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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2011年10月13日
第26回 (10月2日 ― 10月8日)
10月2日(日) くもり
[昼]
・小松菜と白しめじの塩糀煮びたし
・青菜と厚揚げとえのき茸の味噌汁
・海藻ごはん、むかごのせ
・すっぱいたくあん、自家製梅干し
[夜]
・野菜の煮もの(赤ピーマン、いんげん、
きのこ、にんじん、じゃがいも)
・春菊と菊の花としいたけの酢のもの
・しじみ汁
・京都のすぐき漬け
・3分づきご飯
1日オフ。
家事をして、うちでのんびり読書。
昼ごはんには、塩糀(こうじ)を使った煮びたしと海藻ごはんを、
晩ごはんは、野菜をじっくり蒸し煮にしてからしょうゆだけで仕上げる
煮ものを作った。だしを使わず、野菜の水分を凝縮するように作るので、
野菜が甘くておいしい。
10月3日(月) くもりのち晴れ
[昼]
築地にて
・うなぎの白焼き
・赤だし
・ごはん、漬けもの
[夜]
・精進にゅうめん
だし昆布や海草、きのこ、麩などの精進素材をまとめ買いに、
久しぶりに妹と築地に行った。
妹が「おいしいうなぎ屋さんがある」というので、そこでランチをし、
お店に戻ってから近所のオーガニックカフェで
すぎな茶を飲んだ。
すぎな茶は、ホルモンのバランスをととのえ、
代謝をととのえてくれるという
女性にはうれしいお茶。
昼間ボリュームたっぷりだったので、
晩ごはんはしいたけと油揚げと三つ葉を
入れただけの精進にゅうめんで簡単にすませた。
10月4日(火)晴れ
ワインバーにて
・栗の渋皮揚げ
・ズッキーニのグリル
・クレソンのサラダ
・温野菜のピクルス
・自家製フォカッチャ
+オーガニックワイン(白、赤)
「はなとやさい」(タキイ種苗株式会社)連載の撮影日。
毎回、家庭菜園の野菜をテーマにした料理を作っているが、
今回はやまいも、しょうが、さつまいもを使った料理を撮った。
・やまいもをすりおろして五目野菜加え、がんものように揚げたやまいもの五目揚げ
・しょうがをたっぷり入れた味噌そぼろ
・自家製ジンジャーエール
・黒コショウをきかせたさつまいものきんぴら
やまいもの五目揚げは簡単でボリュームたっぷり、
メインディッシュにおすすめ。
自家製ジンジャーエールは、
しょうがの薄切りにひたひたのハチミツを注ぎ、
クローブ、シナモン、赤唐辛子を入れて
1週間くらい置いてベースを作る。
これからの風邪の季節には重宝しそうだ。
夜は友人とワインバーで飲んだ。
最近、オーガニックワインをグラスで飲めるところが増え、
野菜のつまみメニューも多くなっていてうれしい限りだ。
10月5日(水) 雨
[昼]
地中海料理店にて
・白トウモロコシのムース、
パプリカとなすと鰻のミルフィーユ
・地鶏と野菜のグリル、マスタードソース
・パン
+コーヒー
[夜]
・きつねうどん
・生ゆば
・小松菜と白しめじの塩糀煮びたし
・3分づきご飯、しょうが味噌そぼろ
仕事がオフだったので、友人と行きつけの地中海料理のお店でランチ。
そして、肌寒い1日だったので、夜は温かいきつねうどんを作った。
私は甘く煮た油揚げは好きじゃないので、
昆布だしとしょうゆと塩で作ったつゆに、油揚げをそのまま切って入れるだけ。
ねぎは、長ねぎではなく、子供の頃からなじみのある青ねぎ(九条ねぎなど)
が一番よく合う気がする。
しょうが味噌そぼろは、昨日の撮影で作った残り。
しょうがを1個丸ごと使って作ったので、しょうがのパンチがきいていて
少量でご飯がすすむ。チャーハンや炒めものの調味料としても使えそうだ。
10月6日(木) くもりのち晴れ
[夜]
そば店にて
・ごま豆腐
・煮もの
・野菜の天ぷら
・茶わん蒸し
・炊き込みご飯
・そば
「仙」の仕込みの日。
地元の鳥取から天然のきのこがたくさん届いた。
天然ものは香りもよくおいしさは格別だが、
落ち葉や土がついていて、
虫食いも多く処理が大変だ。
私は生では洗わず、塩湯に直接入れて“ひと煮”してから、水にとり、洗っている。
その方が味や食感がよい気がする。
山で採れる小さな「しば栗」も届いた。
これは甘くておいしいのだけど親指くらいの小さな栗なので、皮をむくのが大変!
2時間むき続けても、小さなボウルに1/3くらいの量がせいぜい。
なので家に持ち帰り、夜DVDを見ながらむいた。
むいた栗は1日天日に干して甘みを引き出してからから蒸し煮し、冷凍しておく。
昼ごはんは「ノルド」で、晩ごはんは友人とそば御膳をいただいた。
10月7日(金) 晴れ
・塩味おでん(がんも、こんにゃく、大根)
・ベビーリーフ、しょうが味噌そぼろ
・青菜の味噌汁
・3分づきごはん
・京都のすぐき漬け
「仙」の営業日。
今日はグルメツアーの団体客で貸し切り。
前菜は
・天然のきのこ「イグチ」の煮つけ
・春菊と柿と「イシカワ(白い独特の香りと
苦みがあるきのこ)」のごま和え
・菊の花と生のきくらげの寒天寄せ、ポン酢
・いちじくの白味噌焼き
前菜以外にも、利平栗がメインの焼きものや丹波黒豆のかき揚げ、
あけびの天ぷらなど、秋の味覚が出揃った。
日本は四季折々さまざまな食材に恵まれ、本当に豊かだと思う。
舌の肥えたグルメツアーのお客さまも、大満足の様子だった。
晩ごはんは、昆布だしと純米酒と塩をベースにしたおでんを作り、
ベビーリーフには撮影の残りのしょうが味噌そぼろをのせて食べた。
私はしょうゆやみそ味のこってりとしたおでんよりも
関西風のあっさりとしたおでんが好きで、
最近はしょうゆも使わない塩だけのおでんが気に入っている。
あっさり系は野菜が本当においしいのだ。
10月8日(土) 晴れ
[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ、ラタトゥイユ、
ポテトサラダの盛り合わせ
・たっぷり野菜のスパゲッティ
+ソイラテ
「仙」の営業日。
今日は、私の料理本を15冊も持っていて『菜菜おつまみ』『菜菜おつまみ?』も
もちろん買ったという、私の信者(!?)と思われるお客さまがいらした。
私の野菜料理を知ってから、野菜を料理するのも食べるのも楽しくなった、
といううれしいお言葉をいただいた。
読者のこういう言葉は、何よりの励みになる。感謝です。
今日の食事は、いつものように営業前におむすびを食べ、
仕事が終わってから16時ごろ「ノルド」でお昼ごはん。晩ごはんは抜いた。
料理を作りながら生の野菜をかじったり、調味料を試飲したり、
料理の途中でも味見をしたりと、仕事中に絶え間なく食べているので、
実際はものすごくたくさんの野菜を食べている。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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2011年10月03日
第25回 (9月25日 ― 10月1日)
9月25日(日) くもり
[朝]
・おくらとしらすのあえもの
・鳥骨鶏の卵焼き
・鳥取産カマスとオキギスの干もの
・ふきの煮もの
・ぜんまいの煮もの
・いぎす、豆腐ちくわ
・かぼちゃと豆腐の味噌汁
・ごはん
鳥取を発つ日。
たくさんの鳥骨鶏の卵で大きなだし巻き卵を2個焼き
(私は丸いフライパンで四角いだし巻きを作るのが得意!)、
干ものを焼き、味噌汁を作り、それに常備菜の煮ものやら海藻をプラスし、
大人5人、子供4人でにぎやかに朝ごはんを食べた。
たまに大家族で食事をすると、協力して料理をしては片付け、
誰かが誰かと適当に話し、誰かが子供のめんどうを見ていて、
ストレスがなく楽だなぁと思う。
たっぷり作った料理もまたたく間になくなっていき、気持ちがよい。
美しい海を見ながら、鳥取空港まで海岸沿いの道路を45分ほどバスに揺られ、
お昼の便で東京へ戻った。
お昼を食べる時間がなかったので、羽田空港で妹家族と稲庭うどん。
移動で疲れたので、晩ごはんは食べないで早寝した。
9月26日(月) くもりのち雨
[朝]
・フルーツバー(ブルーベリー味)
・青森産あかねリンゴ
・玄米コーヒー
休日。
家事をしながら、うちでのんびり仕事をしたり、お昼寝や読書をしていた。
鳥取での食べ過ぎをリセットするために、
朝食を軽く食べただけで、昼ごはんと晩ごはんは抜く。
9月27日(火) くもり
[夜]
・きんぴら黒豆納豆丼、
赤キャベツのスプラウトのせ
・豆腐と小松菜の味噌汁
・すっぱいたくあん、梅干し
午前中にお店で留守番電話や郵便物の処理をし、妹と「ノルド」でランチを食べた。
午後は、東京FMのラジオ番組の収録に持参するごぼうクッキーを作り、
その足で夕方から「ベジガール」という番組に出演した。
“東京FMがある四谷の菜園で野菜を育てる「ベジガール」に、
野菜をおいしく食べる調理法を伝授する”という企画で、
野菜で作るスイーツを教えるというもの。
たくさんの野菜スイーツのレシピをまとめた
『菜菜スイーツ』 の中から、「秋らしい初心者向けものを」 ということなので、ごぼうクッキーを選んだ。
作り方は、きんぴらごぼうを作り、それを小麦粉と練りゴマベースの生地に加えてまとめ、オーブンで焼く。甘みはメープルシロップをお好みで。
とってもヘルシーなクッキーに仕上がる(『菜菜スイーツ』p73)。
香りがよいごぼうを、私はハーブ+ナッツ感覚でスイーツの素材にしている。
一般的に野菜のスイーツというと、ヘルシーさをプラスするために
野菜を粉やピュレにしてお菓子のベースに加えることが多いが、
私はあくまで野菜のおいしさや甘さを最大限に引き出して、
スイーツの概念にとらわれないオリジナルのスイーツを作っている。
収録では、パーソナリティの浅利そのみさんにそんなことを話しながら
クッキーの試食をした。
(編集部注:放送は9月30日17時からでした)
晩ごはんは、私の好きなきんぴら納豆丼。
いろいろな野菜をじっくり炒め、しょうゆと唐辛子だけで味をととのえた
きんぴらに納豆をのせるだけ。
今日は新ごぼうとにんじんを炒め、黒豆納豆をのせた。
今回はスプラウトを添えたが、ねぎ、青とうがらし、青じそ、香菜、からし、
わさび、七味唐辛子、かんずり…と薬味を変えるだけでバリエーションも広がる。
9月28日(水) くもりのち晴れ
[昼]
自然食レストラン「45dav」にて
・野菜のグリル(かぼちゃ、アスパラガス、
ベビーコーン、れんこん)
・さつまいも煮
・切干大根のあえもの
・金時草の酢のもの
・生野菜のサラダ
・酵素玄米
・味噌汁
+黒文字のお茶
[夜]
・なすと舞茸の天ぷら
・もずくとブロッコリースプラウトの味噌汁
・3分づきご飯
・すっぱいたくあん、梅干し
撮影のスケジュールが変更になり、思いがけず1日オフに。
漫画家の友人からグッドタイミングでランチの誘いがあり、
青山の自然食レストランでランチ&お茶をした。
この自然食レストランは、リビングフード研究家のいとうゆきちゃんから
教えてもらったのだが、酵素玄米が食べられるのでお気に入り。
晩ごはんは、息子のリクエストで天ぷらを作った。
私は油っぽいものが苦手でめったに天ぷらを作らないが、
どんな野菜も天ぷらにするととてもおいしい。
160℃以上の高温の油が野菜のおいしさを引き出してくれるのだ。
息子は野菜だけでは満足しないので、地鶏のささみの天ぷらも作った。
鶏のささみはあっさりして白身魚のようなので、天ぷらにするとおいしいと私は思う。
息子も大満足のようだった。
9月29日(木) 晴れ
[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ、ポテトサラダ
・トマトとししとうとツブ貝のスパゲッティ
+ソイラテ
[夜]
近所のラーメン屋さんにて
・しょうゆラーメン
午前中は通信教育テキストの撮影の打ち合わせ。
いつものように「ノルド」でパスタを食べ、
午後は、毎日新聞の取材と撮影でかぼちゃの料理を3品作った。
「煮ものやサラダくらいしか思い浮かばないかぼちゃ料理のバリエーションを
広げてほしい」とのリクエストで、生かぼちゃのキムチ、かぼちゃマーボー、
マッシュかぼちゃの薬味たっぷり中華仕立てを作った。
甘いかぼちゃに薬味や香辛料を合わせた、ごはんやお酒に合うレシピだ。
このうち2品は『菜菜おつまみ』でも紹介している。
かぼちゃ料理を試食したらお腹がいっぱいになってしまったので、
晩ごはんは近所のラーメン屋さん(うちと同じ「カンホアの塩」を使っている!)
で醤油ラーメンを食べただけですませた。
晩ごはんの後は、先週アマゾンで買った話題の本『人生がときめく片づけの魔法』
を熟読し、片付けモード全開。
ときめくものだけに囲まれる生活を目指し、ひたすら捨てている。
9月30日(金) 晴れのちくもり
[夜]
・もずく丼、ブロッコリースプラウトのせ
・チンゲン菜と厚揚げとえのき茸の味噌汁
・すっぱいたくあん、梅干し
「仙」の仕込み日。
鳥取の実家から山で採れた栗やむかごが届いたので、皮をむいたり蒸し煮したりして下処理をした。
秋はほっこりとしたでんぷん質の食材が多いので、味噌や薬味を効かせたり、酢や柑橘類でまとめたりして、味のバリエーションをつけるように工夫している。
昼ごはんはいつものようにノルドでパスタ。
貝柱やエビ、鯖などを自家製の燻製にしていておいしかった。
晩ごはんは、能登のもずくにスダチと醤油で下味をつけ、
ご飯にたっぷりのせて丼にした。
海藻の中でももずくはとくに好きで、お店で見かけるとついつい買ってしまう。
10月1日(土) くもり時々晴れ
[夜]
・揚げ枝豆と赤じそののっけ丼
・菊の花と春菊としいたけのおひたし
「仙」の営業日。
還暦のお祝いに家族でご来店したお客さまがいらした。
前菜は、春菊、菊の花、きのこであえものを作ったり、かぼちゃと小豆を
寒天寄せにしたり、いちじくをごまと白味噌で焼いたり、巨峰をからしあえにしたりと
秋らしいものにした。
メインの焼きものは、栗をたっぷり入れた豆腐の寄せ焼きに松茸やむかごを添えた。
お店が終わってからお昼をノルドで食べ、
晩ごはんはお店の残りもので簡単にすませ、夜は引き続きお片付け……。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。
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