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2011年12月26日

第36回 (12月18日 ― 12月24日)

12月18日(日) 晴れ

20111218.jpg[昼]
・グリルレンコンとオリーブと
 ベビーリーフの青じそ風味サラダ
・にんじんのカシューナッツカレー
・3分づきごはん
・広島菜漬け、赤カブ漬け
・りんご
+玄米コーヒー

[おやつ]
オーガニックドライフルーツ
(パイン、いちじく、バナナ)
+桑の葉茶

昨日の残りものと、私のレトルトカレーで簡単なランチを食べ、
夕方から「バースカラーアカデミー」のインストラクター3級の資格を
とるための講座を受講した。
バースカラーは、視覚色彩心理学をベースとしたもので、
生まれた出生地とその日の太陽の角度と太陽フレアなどの情報をもとに
個人のバースカラーを算出し、その色を人生で活用するというもの。
日々野菜を料理し、それぞれの色の持つ力を直感的に感じている私には、
とても興味深い内容だった。
ちなみに、私のバースカラーは黄色。
そして、私の健康に最適な食物の色は濃いオレンジ色だった。
にんじんなど、赤系の色素を持つ野菜や果物を積極的に摂るとよいらしい。
講座中、先生お気に入りのオーガニックのドライフルーツをたくさんつまんで
お腹いっぱいになったので、晩ごはんは抜いた。


12月19日(月) 晴れ

20111219.jpg[昼]
料理写真教室で持ち寄りランチ
・カマンベールチーズと手作り
 ルバーブジャムのクラッカーのせ
・野菜のグリル
・ひたし豆
・中近東風クスクスサラダ
・里いもとマッシュルームの
 ネパールカレー
・3分づきごはん
・マクロビスイーツ(アップルパイ、
 栗のココアロールケーキ)

20111219_1.jpg[夜]
・黒豆ときのこのパテ、ベビーリーフ添え
・小松菜と白菜とくずし豆腐の味噌汁
・広島菜漬け、赤カブ漬け
・3分づきごはん

2回目となる料理「写真」教室。
料理写真の撮り方を、知人のカメラマンさんに教えてもらう。
今回は露出と絞りとISO感度の基礎を習う。
ファインダーをのぞくと現れる暗号のような数字が解読できて、
カメラ操作が楽しくなってきた。
先生のおっしゃるように、マニュアル的なカメラの基礎知識を
しっかり頭にたたきこむことが、
自分のイメージ通りの写真を撮るためには、とても大切だと思う。

お昼は、生徒一人ひとりが持ち寄った料理やスイーツを
全員でシェアして食べたので、豪華なランチとなった。
私は里いものネパールカレーを持参。
里いもが主役なので、スパイスをブレンドしたカレー粉のほかに
サフランとマスタードを加えて、こくのある仕上がりにしてみた。
実は最近マスタード&粒マスタードにハマっていて、
いろいろなメーカーのものを取り寄せたり、ドレッシングやマリネ液はもちろん
煮ものやスープなど何にでもマスタードを加えて楽しんでいる。
そのうち、材料を厳選し、究極のマスタードを手作りしたいと思う。


12月20日(火) 晴れ

20111220.jpg[夜]
「山もと」にて
・聖護院かぶらとあなごの炊き合わせ
・ズワイガニと菊花ととんぶりの酢のもの
・寒ブリと大根の粕汁
・お茶漬け
20111220_1.jpg+純米酒の燗酒

1日オフ。
年末なので、時間がある時はひたすら片づけをしている。
捨て過ぎて着るものがなくなり、寒いのでまた買い足したりして
荷物の量はあまり減らないが、
新しいものへ循環させることが大切なのだと(体も代謝が大切!)、
自分を励ましながらやっている。
お昼ごはんは、妹と待ち合わせていつもの「ノルド」でビジネスランチ。
晩ごはんは、行きつけの「山もと」で友人と飲んだ。


12月21日(水) くもり

20111221_1.jpg[夜]
経営者懇談会で立食
・前菜の盛り合わせ
(ほたての燻製、レンコンの甘酢漬け)
・海老チリ、おこげ
・野菜と鶏肉の塩炒め
・野菜焼きそば
+ウーロン茶


今日はお店の仕込みの日。
クリスマスの週なので、オリーブ、赤ピーマン、スプラウトなど、
普段はあまり使わない洋風の食材も取り入れ、
クリスマスカラーを意識してメニューを作った。

夜は毎年年末に参加している経営者懇談会へ。
来年の日本や世界の動向(景気など)についての講演会もあり、
直接私の仕事には関係はないが、世の中の流れをつかむのに参考にしている。
来年は、全体的には景気は低迷らしいが、
新しいことを始めたり、新しいシステムを創るには好機のようだ。
私のお店「仙」も私自身の生活も、新しい方向性を考えていこうと思う。

懇談会は、中華の立食パーティメニューだったので、
肉類はパスし、野菜と魚貝類少しをチョイスして食べた。


12月22日(木) くもり

[朝]
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん

20111222.jpg[昼]
・生野菜のサラダ
・小松菜と北海道産ほたてと
 トマトのスパゲッティ
+ソイラテ


「仙」の営業日。
閉店後遅いランチを食べたので、晩ごはんは抜き。
昨日の新聞にこんな記事があった。
 「エジプトにあるピラミッドには、こんな碑文が残っているそうだ。
  <人は自分が食べる量の四分の一で生きている。
  残りの四分の三は医者が食べている。>
  数千年前の支配階級は、
  食べ過ぎが病気の原因になることを知っていたのだろう…」
食に関しては、大昔から人は変わっていないんだなぁと妙に納得。
クリスマスのごちそう、正月のおせち、忘年会や新年会etc…
年末年始は商業的な戦略もあり、とにかく食べる量が増えがちだ。
でも体の方は寒さでエネルギーが滞り、内臓の働きはいつもより落ちている。
食事を抜いたり、いつもより量を減らすことを意識したい。
大掃除をして新しい年の福のエネルギーを家に呼び込むように、
年末年始はプチ断食をして食べることよりも腸を掃除できればと思う。


12月23日(金) 晴れ時々くもり

20111223.jpg[昼]
・飛龍頭と大根の炊き合わせ
 (小松菜、ワイルドえのき入り)
・キャベツとにんじんのゆず風味塩糀漬け
・わかめと青菜の味噌汁
・広島菜漬け、赤カブ漬け
・3分づきごはん
+玄米コーヒー

20111223_1.jpg[夜]
カリフォルニア料理店にて
・野菜ときのこのポトフ
・黒鯛と大根のカルパッチョ
・ほうれん草を練りこんだパスタ、
 燻製サーモンの軽いクリームソースで
・スズキのグリル、ごぼうのソース
・安納芋のプリン、
 キャラメルアイスクリーム
+生ビール、コーヒー

オフ。
予定がなかったので片づけや掃除をし、
薄味の大根の煮ものの常備菜をたっぷり作ったり、
塩糀でゆず風味の漬けものを作って冷蔵庫にストックした。
晩ごはんは、友人と少し早いクリスマスディナーをいただいた。
コースは晩ごはんには量が多すぎるので、アラカルトでオーダーし、
半分ずつシェアして食べた。
雰囲気を盛り上げるために明かりが暗くなっていて、
とてもおいししかったのだが、料理写真はうまく写せなかった……。


12月24日(土) 晴れ

[朝]
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん

20111224.jpg[昼]
ノルドにて
・生ガキ
・クリスマスプレート
(生野菜のサラダ、ブロッコリーのスープ、
 チキンのごぼう巻き、
20111224_1.jpg グリーントマトのピクルス、
 ラタトゥイユ、たこのマリネ)
・北海道産ほたて貝柱と
 ちぢみほうれん草のスパゲッティ
・ソイラテ
+オーガニックスパークリングワイン


今年最後の「仙」の営業日であり、寒いクリスマスイブだった。
いつものように開店前におにぎりを食べ、閉店後はノルドでパスタランチ。
クリスマスの特別プレートつきで、大満足のランチをいただいたので、夜は抜き。
息子には、鳥取の母から送られてきた自家製ソーセージと
根菜をたっぷり入れたポトフとサラダで、ヘルシーなクリスマスディナーを作った。

今年のごはん日記は今週で終わりです。
みなさん、よいお年をお迎えください。

カノウユミコ


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。

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2011年12月20日

第35回 (12月11日 ― 12月17日)

12月11日(日) 晴れ

20111211.jpg[昼]
地中海料理店にて
・里芋とポルチーニ茸とあん肝の
 テリーヌ、生野菜添え
・蒸したらのグリル野菜添え、
 柿ソース添え
・プラムケーキ、洋ナシのタルト
+赤ワイン、コーヒー

20111211_1.jpg[夜]
・チゲ鍋(白菜、ジャンボなめこ、
 柿の木茸、豆腐、白菜、ルーコラ)
・3分づきご飯、赤カブ漬け

気持ちよく晴れたので、お気に入りのレストランで友人とランチを食べ、
目黒駅付近を散歩した。
夜は、きのこをたっぷり入れたチゲ鍋。
スープは、昆布だしにコチュジャンと塩を入れただけのシンプルなもの。
そこに具を入れるだけなのだが、きのこのだしがよく出てとてもおいしかった。
チゲ鍋はどんな野菜でもおいしく食べられるので、冬はたびたび登場する。


12月12日(月) 晴れ

20111212.jpg[昼]
祐天寺の「ロゼッタ」にて
・たっぷりの有機野菜とイタリア風卵焼き、
 カポナータの盛り合わせ
・ほうれん草と貝柱のスパゲッティ
+コーヒー

20111212_1.jpg[夜]
・海藻ごはん
・北海道産子持ちししゃも
・じゃがいもと絹さやの味噌汁
・赤かぶ漬け、白菜漬け

今日はオフ。
妹と待ち合わせて、祐天寺でイタリアンランチ。
シェフが取り寄せているという有機野菜のサラダは、
ひとつひとつの野菜に力があり、心も体も大満足のひと皿だった。
パスタもおいしく、久しぶりにレベルの高いイタリアンを食べられて幸せ。
「どんな野菜でもおいしく調理する」というのは私のポリシーだけど、
野菜にこだわるとやはり味わいが深く、ワンランクレベルの高い料理に仕上がる。

晩ごはんは、味噌汁とごはんと漬けものでシンプルに。
海藻ごはんはいつもの3分づきごはんに「海の十四宝」を混ぜたもの。
今はご飯も新米に近く、野菜に甘みが出て漬けものもおいしい時期なので、
これだけで充分幸せ。


12月13日(火) 晴れ

20111213.jpg[夜]
自然食レストランにて
・野菜の石焼きビビンバ
・海藻のスープ
+オーガニックハーブディー

料理教室の準備の日。
私は前日に料理教室のレシピを仕上げるので、
材料を買ったり仕込みをしたりと忙しい。
私の場合、試作はせずに、頭の中でレシピを完成させてから料理を作ることが多い。
試行錯誤を経てレシピを完成させるのではなく、
まずレシピがポンと浮かび、それをあとから作ってみるという感じ。
実際作ってみると、頭の中と違って五感でリアルに味を感じるため、
自分の想像よりもおいしく感じたりする。
それでつい、自分で考えた料理なのに、「あっこれおいしいわ!」と口に出して
スタッフに不思議そうな顔で見られたりする……。
なぜレシピが先なのか、という話はまた別の機会にお話しするとして、
素材だってひとつひとつかけがえのない命なのだから、
「試作」という概念は捨てて、1回1回全力で完成品に仕上げたいと思う。

昼間はいつものように近所のカフェ「ノルド」でパスタを、
夜は自然食レストランで、野菜たっぷりのごはんを食べた。


12月14日(水) くもり

20111214.jpg[夜]
・味噌雑炊
・赤カブ漬け


20111214_1.jpg今日の息子のお弁当は
鶏の唐揚げ、にんじんとインゲンの煮もの、
卵焼き、ブロッコリースプラウト&りんご、
海藻ごはん、赤カブ漬け

今日から土曜日まで、12月の料理教室。
毎年12月は、年末年始に使えるおもてなし料理を紹介している。
料理教室を初めて10年。
精進料理やベジタリアンのおせち料理はたくさん教えてきたので、
今回はちょっと楽しい変わりダネに。

20111214_2.jpg・赤ピーマンとグリーンオリーブの
 豆腐ソーセージ
・いちごと赤ワインのドレッシング
 大根と水菜とチャービルのサラダ
・黄色い素材で作るきんとん味噌スープ
 (さつま芋、かぼちゃ、
20111214_3.jpg  もちきび+くちなしの実)
・黒豆ときのこのリエット風、
 ライ麦と全粒粉のクラッカー添え
・みりん風味の里芋と甘酒のアイスクリーム

の5品が今年のメニュー。

このところ頭痛&更年期障害(?)のためお弁当をお休みしていたが、
今朝は久しぶりに復活。
息子は私が無理をしないように
「お弁当でも買って食べても、どっちでも僕は同じだからね」と言ってくれたが、
少し体調のよい日にはなんとか作りたいと思う。


12月15日(木) 晴れ

20111215.jpg[夜]
・無農薬じゃがいもと北海道産生たらの
 サフラン風味煮込み
・いちごとスプラウトのサラダ、
 バルサミコドレッシング
・3分づきごはん
・赤カブ漬け、大根葉とカブの葉の塩漬け

料理教室2日目。
20111215_1.jpg砂糖たっぷりの栗きんとんはおせち料理の定番だが、砂糖を使わない私は黄色い食材をことこと煮込んで野菜と雑穀の自然な甘みを引き出し、麦味噌と白味噌で味をつけた、甘くて黄色い味噌スープ「きんとんスープ」をおせち料理の新定番として紹介している。
スープのポイントは何といっても鍋。
ルクルーゼやストウブのような鋳物製ホーロー鍋で煮込むと、
野菜の中心部にしっかり熱が伝わるため、野菜の深い味わいが引き出される。

そして、野菜がとろけるまで煮ることも、大切なポイント。
日本人は野菜の形が煮崩れないように料理するけれど、
スープは野菜が煮崩れるまで煮ないと本当にはおいしくならない。
このきんとんスープ、仕上げにゆず皮のせん切りを香りのアクセントを散らせば完璧。

今日は「ノルド」がお休みなので、お店近くのイタリアンでパスタランチ。
晩ごはんは、少し多めのオリーブオイルでにんにくを炒め、
新鮮な生たらとじゃがいもをサフラン風味で塩味のアクアパッツァ風に煮込んで、
しょうゆを隠し味に加えた煮込みを作った。
大根葉とかぶの葉の塩漬けは、何週間か前に作ったものを冷蔵庫の氷温室で
熟成させていて、だいぶ酸味が出てきて食べ頃になった。


12月16日(金) 晴れ

20111216.jpg[夜]
目黒「かわせみ」にて
・野菜の塩糀漬け
・自家製厚揚げ
・あったかいけんちん汁のつけ蕎麦
+純米酒のぬる燗
20111216_1.jpg


料理教室3日目。
今日は、里芋のみりん風味アイスクリームが好評だった。
本来みりんは、もち米と麹と焼酎で作るのだが、
一般的に売られているみりんは糖類を添加しているものが多く、
本物のみりんを作っているメーカーは少ない。
わたしが愛用しているのは「三河みりん」。
これを半量に煮切って、蒸した里芋、甘酒、豆乳、塩少々を加えて
フードプロセッサーにかけ、冷凍庫に一晩入れてカチカチに固める。
翌日常温に15分ほど出してから、フォークなどで全体をつぶし、
再びフードプロセッサーでソフトクリーム状態にしてから食べる。
砂糖も油も使っていないのに、とってもヘルシーでクリーミーに仕上がる。

料理教室が終わってから、群馬に住んでいる友人と会って
お気に入りの蕎麦屋さんで晩ごはんを食べた。
昼間は少し暖かかったが、夕方から冷たい風が吹いて
夜は骨にしみるような寒さだった。
こんな時は、蕎麦屋さんの野菜のおつまみに純米酒の燗酒がうれしい。


12月17日(土) 晴れ

20111217.jpg[夜]
・グリルれんこんとグリーンオリーブの
 青じそポン酢ドレッシングサラダ
・焼いた時鮭、赤カブ漬け
・白菜と大根の味噌汁
・広島菜漬け
・3分づきごはん

料理教室最終日。
今年の料理教室も、無事終了した。

大家さんから広島菜漬けを一株いただいたので、
ご飯を炊いて、極上の鮭を焼き、たっぷりの漬けものを添えて、
朝ごはんのような晩ごはんを食べた。
広島菜漬けは食感もよく、さっぱりとした塩漬けで飽きないおいしさ。
鳥取から送られてきたれんこんは、じっくりオリーブオイルでグリルしてから、
オリーブとともにポン酢風味のドレッシングを添えてサラダにした。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。

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2011年12月13日

第34回 (12月4日 ― 12月10日)

12月4日(日) 晴れ

20111204.jpg[昼]
きのことカリフラワーのスパゲッティ

20111204_1.jpg[夜]
「やまもと」にて
・ヒラメの昆布締め
・菊花ととんぶりの酢のもの
・昆布蒸し(きのこ、ねぎ、なすなど)
・根ミツバとごぼうと油揚げの熱びたし
+純米酒の燗酒


1日オフ。
家で家事をしながらのんびりした。
お昼ごはんは、冷蔵庫にあるいろいろなきのこや野菜を
にんにくと塩と唐辛子とぺペロンチーノ風に炒めて、スパゲッティを作った。
ぺペロンチーノ風は、どんな野菜でもおいしくしてしまう魔法のような調理法で、
冷蔵庫の残りものを一掃するのに役立つ。
「具だくさんすぎ!」と息子には不評だったが、完食してくれた。

晩ごはんは、友人と待ち合わせて、行きつけの「やまもと」で飲んだ。
どの料理もセンスがよく、繊細な味つけで、お気に入りのお店のひとつ。
最近雑誌に掲載されることが多く、小さなお店なので、私の席がなくなりそうで心配…。


12月5日(月) 晴れ

20111205.jpg[昼]
グルメ女子会の忘年会
・白子のしょうが風味
・牡蠣のグラタン風焼き
・ヒラメのお造り
・ごま豆腐の白味噌仕立て椀
20111205_1.jpg・寒ぶり焼き、クワイ、丹波栗添え
・海老芋の生湯葉あんかけ
・鯛茶漬け
・和菓子
+純米酒


午前中は妹と明日の撮影の準備をした。
ランチは恒例のグルメ女子会(一応「マダム時代」という名前をつけたのだが…)
の忘年会で、銀座で懐石をいただいた。
無難にまとめているけど、勢いや輝きがいまひとつだったかなーなど、辛口トークも。
有名で人気があっても、自分がまた行きたいと思う店は意外に少ない。

お昼にごちそうを食べたので、今日は一食だけ。
この時期は外食が多いので、食べ過ぎて胃腸に負担をかけすぎないよう
食事の回数や量を極力減らしている。


12月6日(火) くもりのち雨

[朝]
・おにぎり 2個
・すっぱいたくあん


20111206.jpg[昼]
撮影した野菜サラダ12品と
ディップ3品、大野屋のパン


来年5月発売予定の、7人の料理研究家のサラダ本の撮影。
私はハーブのサラダの担当で、いろいろなハーブをふんだんに使った
12種類のサラダを作った。

一部を紹介すると……
・じゃがいものズッキーニドレッシングサラダ
・オレガノとフルーツトマトと塩豆腐のサラダ
・かぼちゃのディル風味サラダ
・焼きキャベツとルッコラのトマトドレッシングサラダ
・きのこと焼きねぎと芽ねぎのカルパッチョ風サラダ

そしてディップは
・スパイシーきなこディップ
・人参マヨネーズ風ディップ
・酒かすディップ
        の3種類。

この本は自然光での撮影なので、午前中から撮影を始め、15時には終わり。
スタッフと、一緒に作ったサラダでランチを食べた。
私のサラダレシピは、ナッツや穀物や豆をふんだんに使っているので
ボリュームたっぷり。とても豪華なベジタリアンランチとなった。
これにワインがあれば言うことなしなのだが……。


12月7日(水) 晴れ

20111207.jpg[昼]
お店の近くの「SAVOY」にて
・生野菜のサラダ
・ピザマルゲリータ
+カフェラテ


20111207_1.jpg[夜]
目黒「朝倉」にて
・自家製ごま豆腐ゆば添え
・白レバーのパテ
・地鶏焼き、丹波栗入りマッシュポテト添え
・地鶏と海老芋揚げ
・地鶏の水炊き
+生ビール


午前中は柴田書店の編集者さんと打ち合わせ。
午後は連載している雑誌『nid』の撮影で、
酒粕&白味噌&白ゴマベースのラーメンを作った。
昆布だしに酒粕と白味噌を加えるだけで、こくとうまみがある
おいしいラーメンスープができる。
(麹の力は素晴らしい!)
このラーメンは体も温まり、どんな野菜もおいしく食べられるのでおすすめ。

今日は高校生の息子の試験最終日で、放課後の活動もなく夕方帰宅したので、
息子の希望でちょっと豪華な“お疲れさま外食”をした。
何時間もかけて地鶏のガラを煮込んだスープで作る本格的な水炊きは、おいしかった。
少ししか肉を食べられない私は、地鶏は息子にまかせ、もっぱら野菜&酒担当。
夜にごちそうを食べ慣れないので、胃腸を助けるため、
家に帰って梅干しや乳酸菌発酵した漬けものを食べ「百草丸」を飲んだ。
付き合い外食には、消化を助ける「百草丸」や「恵命我神散」が欠かせない。


12月8日(木) くもりのち雨

20111208.jpg[夜]
学芸大学「件」にて
・春菊のおひたし
・枝豆漬け
・海老芋焼き
・おでん
20111208_1.jpg・塩にぎり
+純米酒の燗酒


お店の仕込みの日。
クリスマスも近いので、つぶした豆腐に細かく切ったブラックオリーブ、
カラーパプリカ、マッシュルーム、ブロッコリーをオリーブオイルで炒めたものを加えて、
ちょっと変わった色鮮やかな豆腐ハンバーグにした。
お菓子は、きなことドライいちじくとバナナのケーキを作った。
隠し味に白味噌をプラス。
ブランデーにいろいろな無農薬のドライフルーツを漬けこんでおき、
この漬け汁を甘み代わりに加えるのも秘密のワザ。

晩ごはんは、行きつけの「件」でおいしいおでんと野菜のつまみで純米酒を堪能。
オヤジみたいだが(笑)、冬は純米酒の熱燗とおでんがあれば幸せ☆


12月9日(金) 雨のち晴れ

[朝]
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん


20111209.jpg[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ、スペイン
 オムレツ、きのこのトマト煮添え
・えびとほうれん草のスパゲッティ
+ランチ生ビール、ソイラテ


「仙」の営業日。
今日はワイン持ち込みの忘年会のお客さま。
帰りにお店のドアを開けた瞬間、みんな「こんなに飲んだのにまだ明るい!すごい!感動!」
と叫んでいておもしろかった。
一般的には晩ごはんをいちばん豪華にしがちだけど、
昼間にごちそうを食べたり飲んだりした方が、体によいと私は信じている。
朝やお昼中心のレストランや飲み屋さんが増えれば、それだけで節電にもなるし、
それで健康にもなれば一石二鳥だ。
その前に、会社や学校の始まりを早朝にするとか、社会全体を朝モードにする必要があるが……。

お店が終わってから、遅いお昼を食べたので、晩ごはんは抜いた。


12月10日(土) 晴れ

[朝]
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん


20111210.jpg[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ
・大根入りのボンゴレビアンコ
+ソイラテ


「仙」の営業日。
今日は、なんとお客さま3組とも全員私のファンだということで、
一緒に写真を撮ったり、料理本にサインをしたりした。
北海道や京都からわざわざいらっしゃった方もいて感激。
しかし、同じような人が、同じ日に予約するのは、お店をやっていて不思議なことのひとつ。
今日は全員海外のお客さまだねーとか、今日は全員カップルだねーとか、
厨房でそんな会話をすることが多い。

お店が終わって遅いお昼を食べたあと、息子の高校の父母会に行った。
働いている人のために、父母会を夜にしてくれるのはありがたい。
できる限り高校に足を運んで、先生や父母の方々と交流すると、
その後の息子との会話が、共通の話題で盛り上がりやすい。
息子が小学生までは、スキンシップを熱心にしていたが、
思春期以降は、どんなに忙しくても会話をきちんとするように心がけている。
しっかり会話することが、心の安定や自立につながるような気がするからだ。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。

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2011年12月07日

第33回 (11月27日 ― 12月3日)

11月27日(日) くもり

20111127.jpg[昼]
そば屋さんにて
・ざるそば
・卵焼き、ふろふき大根、天ぷら

20111127_1.jpg[夜]
・近海魚のお造り
・小豆島の新オリーブ
・がんもとこんにゃくと
 結び昆布のおでん風煮もの
・紅芯大根と発芽ビーンズのサラダ
・白菜と豆腐といんげんの煮びたし
+ビール

金曜日から来ている鳥取の両親が妹家族とランチに出かけたので、
私は友人と近所でそばランチを食べた。
夜はお刺身を買ってきて、ありあわせの食材で簡単な料理を作った。
紅芯大根を塩もみして、リンゴ酢とオリーブオイルでマリネにしてから
ベビーリーフやゆでた発芽ビーンズと一緒にサラダにしたものが好評だった。
高校生の息子は今日が公演の千秋楽。たくさんの荷物をかかえ夜中に帰って来た。
疲れきってはいたが、やりきった満足そうな息子の顔を見て、
体調&心の管理で支えてきた私もうれしかった。


11月28日(月) くもり

20111128.jpg[昼]
羽田国際空港ビルにて
・けんちんうどん

20111128_1.jpg[夜]
・がんもとこんにゃくと
 結び昆布のおでん風煮もの
・ほうれん草のおひたし
・せいこ蟹と白菜の味噌汁
・3分づきごはん
・すっぱいたくあん、自家製梅干し

妹と待ち合わせ、両親を空港へ見送りに行った。
夕方の便で時間の余裕があったので、途中下車し、羽田国際空港ビルを見学。
一緒にランチを食べて国内線ターミナルへ移動した。
両親と別れた後、妹と翌日の撮影の打ち合わせをし、
材料を買い物して帰宅。撮影中のコメントの原稿書きをした。


11月29日(火) くもり

20111129.jpg[昼]
「ノルド」にて
・しらすチャーハン
・生野菜のサラダ、
 りんごとポテトサラダ添え
・油揚げとわかめの味噌汁
・冷奴、漬けもの
+ソイラテ

20111129_1.jpg[夜]
・天日干しりんご
+玄米コーヒー

朝から夕方まで、通信講座(ナチュラルフード講座)のDVDの撮影。
精進うなぎ、精進ハム、キャベツの丸ごとファルシーなど、
作り方が少しわかりづらい料理を動画で撮影し、テキストにするというもの。
動画の撮影はずっとカメラがまわっているので、緊張状態が続く。
しかも、ポイントの説明などを「噛まない」ように話さなくてはいけないし、
料理を作るのも気を抜けないし、体も神経もフル回転で、かなり疲れた
(昨日書いていたコメントは、この説明のこと)。

お昼は撮影スタッフ全員で、近所の「ノルド」で食べ、
夜は、疲れた体を休めるためにりんごを天日干ししたものだけを食べ、
ストレッチしたり、温灸をしたりして、体のケアをしてから寝た。


11月30日(水) くもり時々晴れ

20111130.jpg[夜]
近所の和カフェにて
・のどぐろの干もの焼き
・焼きねぎのおひたし
・卵サラダと大根のサラダ
・ぬか漬け
・豆腐の味噌汁
・おでん(大根、がんも、里芋)

「仙」の仕込みの日。
昨日のDVD撮影でかなり疲れてしまったので、朝と昼は抜いた。
私は疲れると、過労で弱った胃腸に負担をかけないように食事を抜いている。
その方が断然回復が早いのだ。
早めに仕込みを終え、たまった疲れをとるために午後1時間半ほど昼寝をした。
(とにかく寝られる時に寝るのが、疲労回復の一番の薬だ!)
公演が終わり、期末テスト前の息子は、珍しく早めに学校から帰って来た。
「たまには外食したい」という息子のリクエストで、
懐石料理のお店が経営している和カフェで和定食を食べた。
追加で頼んだおでんが、上品な関西風の味でとってもおいしく、
普段は味にうるさい息子も満足そうだった。


12月1日(木) 雨

[朝]
・おにぎり 2個 
・すっぱいたくあん

20111201.jpg[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ
・キャベツと貝柱のスパゲッティ、
 ノルド自家製いくらのせ
+ソイラテ


「仙」の営業日。
今日は1組2人だけのお客さまだった。
お店が終わってから、いつものように「ノルド」で遅いランチを食べ、
晩ごはんは米グルト(米と麹で作った植物性乳酸菌飲料)だけ。

20111201_1.jpg夜は大根(もちろん皮ごと)と水切りした豆腐を、昆布だしと塩の薄味でじっくり煮て常備菜を作った。塩ベースで薄味に煮ておくと、いろいろな料理に使い回せる。
私は、あえて豆腐に「す」がたつように煮るほうが、味がしみるので気に入っている。


12月2日(金) 雨の寒い1日

20111202.jpg[昼]
・大根と豆腐の煮もの
・ほうれん草ときくらげのおひたし
・わら納豆、かいわれ大根、
 青じそのせん切り
・自家製干し大根と生姜のもろみ漬け、
 自家製梅干し
・岩のりと大根葉の味噌汁
・3分づきごはん

20111202_1.jpg[夜]
・野菜具だくさんの精進うどん
・もずくポン酢

「仙」の予約がなく、今日はオフ。
神様のくれた休日だと思い、疲れをとるために食べる以外ほとんど寝ていた。
たまにこんな日がないと、体がもたない(いつもだと困るが…笑)。
ごはんは、お店の残りものをアレンジして、油を使わず、体が温まり、
消化がよく、体調を整える和食を昼夜とも作って食べた。


12月3日(土) 雨のちくもり

20111203.jpg[夜]
・カレーライスの納豆のせ
・自家製干し大根と生姜のもろみ漬け
・ベビーリーフとかいわれ大根と
 スモークサーモンマリネのサラダ

引き続きオフ。
午前中は頭痛で寝ていた。
急に暖かくなると、気圧の関係で必ず頭痛になってしまう。
お昼には頭痛が少し楽になったので、妹と待ち合わせをしてランチ。
午後は図書館へ行き、デジタル一眼レフカメラの本をたくさん借りた。
先週始めた“料理写真教室”。
カメラも大人買いしたことだし、次の写真教室までに
カメラの基本知識を頭にたたきこんでおこうと思う。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。

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