« 第37回 (2011年12月25日 ― 2012年1月7日) | TOPページへ | 第39回 (1月15日 ― 1月21日) »
2012年01月17日
第38回 (1月8日 ― 1月14日)
1月8日(日)晴れ
ひどい頭痛で一日寝込んでしまった。
最近「そうなってほしいということを、すでに起きたということにして
感謝の言葉を添えると実現する」という本を読んだので、早速実行。
「頭痛がすっかりよくなりました。感謝します!」と
激しい頭痛のなか、呪文のように唱え続けた。
すると、少し頭痛がやわらぎ、とても眠くなり、
トイレに行く以外はずっと寝ていて、夜も普通に寝た。
おかげで、頭痛をなんとかやり過ごすことができた(呪文がきいたのか?!)
寝ていたのと、頭痛の最中は吐き気がして、何も食べられなかった。
1月9日(月) 晴れ
昨日に引き続き頭痛……。
締め切りの原稿をかかえていたので、昨日と同様に呪文の言葉を唱え、
なんとかパソコンに向かって数分文章を打ち、頭痛に耐えられなくなると寝込む
というのを一日繰り返していた。
私はしょっちゅう激しい頭痛に襲われるので、
「頭痛がひどくて死ぬかも?」と周りに言っても
「ふぅーん。またいつもの頭痛でしょ?! そのうち治るよ」と受け流されてしまう。
そのうち頭痛で死ぬようなことになっても誰も来てくれないという、
オオカミ少年のような事態になりそうで怖い。
今日も何も食べられなかった。
1月10日(火) くもり
[昼]
表参道「たまな食堂」にて
・黒豆と野菜のマリネ
・自家製厚揚げのロースト 青唐辛子の麹醤油
・ひよこ豆のポタージュ
・テンペと季節やさいのサラダ
豆乳ヨーグルトドレッシング
・玄米の茶がゆ
+オーガニックコーヒー
[夜]
・味噌仕立ての小鍋
・発芽玄米ごはん
・大根葉のこしょう漬け
自家製梅干し
何とか頭痛がおさまり、妊娠中の友人と妹と3人で
表参道の「たまな食堂」でランチを食べた。
ここは発酵食品を取り入れたヘルシーな野菜&玄米のごはんが食べられる。
私も妹も自分の妊娠・出産の経験をもとに、
友人にはいろいろなアドバイスをした。
次男を産んでから18年くらい経っているのだが、
不思議と昨日のことのようにリアルに覚えている。
私は、2人とも母乳100%で育てた(長男は1歳、次男は3歳まで飲んでいた)が、
食べものは玄米や分づきのごはんに味噌汁と漬けものが基本の粗食にしていた。
その方が、さらりとしていて甘い、おいしい母乳になるような気がする。
晩ごはんは、根菜をたっぷり入れた味噌仕立ての鍋に隠し味にコチュジャンを
入れたものに、玄米ごはんと漬けものをプラスして簡単に済ませた。
コチュジャンは、かんずり感覚で少し辛味をきかせたいときに少量加えている。
1月11日(水) くもり時々晴れ
[昼]
「しとらす」のワンコイン弁当
・野菜のキムチ炒め
・かぼちゃの煮もの
・ひじきの煮もの
・いんげんの黒胡麻和え
・カニ玉
・ロールキャベツ
・ごはん+ふりかけ
[夜]
・塩こうじ鍋(白菜、えのき茸、
紅芯大根、完熟大根、油揚げ)
・ほうれん草とひじきのおひたし
・3分づきごはん
・すっぱいたくあん
自家製梅干し
私のお店「仙」の仕込み日。
飛龍頭、漬けもの、デザートなどを作り、和えものの下ごしらえをした。
デザートは、練り黒ゴマと黒豆のきなこで作る生地に
ブランデー漬けのドライいちじくを加えて焼いた真っ黒いケーキ。
隠し味にしょうゆや白味噌を加えて、こくや風味を出している。
いつもランチを食べている「ノルド」がお休みだったので、
近所のおしゃれな立ち飲み屋さん「しとらす」のテイクアウト弁当を食べた。
バラエティー豊かな手作り惣菜が詰め放題+温かいごはんでなんと500円。
老若男女問わず超人気で、すぐに売り切れてしまう。
晩ごはんは、塩こうじと昆布だしをベースにしたスープで野菜を煮た鍋もの。
紅芯大根を使ったので、ピンク色のスープになった。
塩こうじを入れると、スープにこくや甘みが出るし、
野菜もとろりと柔らかく煮え、どんな野菜でもおいしく食べられる。
翌日も温め直して食べたいのでたっぷり作った。
とてもおいしかったのに「ピンク色のスープが気持ち悪い」と、息子には不評……。
1月12日(木) 晴れ時々くもり
[朝]
・塩こうじ鍋の残り
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん
[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ、スペインオムレツ、
きのこのトマト煮、ポテトサラダ
・しらすといくらの和風スパゲッティ
+ソイラテ
今年初の「仙」の営業日。
前菜をお重に詰めたりして、新年を意識した料理に仕立てた。
朝食は昨日の鍋の残りをあたためて、おにぎりと一緒に食べた。
寒い朝に煮込料理を食べると、体が温まって元気が出る。
ランチは、久しぶりに「ノルド」のパスタを食べた。
食べるものがいつもの仕事の流れ(私の場合おにぎり→ 「ノルド」のランチ)
になると、頭も体も仕事モードに切り替わるような気がする。
昼ごはんが夕方だったので晩ごはんは抜き。
じゃがいもとにんじんを多めに蒸し煮にし、
それをベースに息子にはクリームシチューを作り、
残りは冷蔵庫にストックした。
煮込みや味噌汁はもちろん、オムレツや炒めもの、
サラダにしたりといろいろ応用できる。
根菜類や芋、豆など、加熱に時間がかかるものは同様に蒸し煮しておくと
調理時間が短縮できて便利だ。
朝食でも食べた乳酸発酵している「すっぱいたくあん」は、私の食卓の常連。
まとめて山形から取り寄せていて、本日到着也。
1月13日(金) 晴れ
[夜]
・フリーズドライのオーガニックフルーツ
(りんご、バナナ、オレンジ、マンゴー)
「仙」の営業日。
お店が始まる前におにぎりを食べ、お店が終わった後「ノルド」でパスタを食べた。
今日もランチを夕方に食べたので、晩ごはんは抜いて、
フリーズドライのオーガニックフルーツをつまんだだけ。
アメリカからフラワーレメディを購入する際に、一緒に取り寄せているもの。
甘みなどは一切加えず、無農薬のフルーツをフリーズドライにしただけなので、
甘みが凝縮され、栄養も生きているすぐれモノのおやつだ。
めずらしく息子が早く帰宅したので、夜ゆっくりおしゃべりを楽しんだ。
時間をさかのぼるドラマの話になって
「過去に戻れるとしたら、いつに戻りたい?過去でやり直したいことある?」
と息子に聞いたら「今がいちばんいいから、過去には戻りたくない」。
大好きな今を迎えるには、どんな過去もすべて必要で何一つ欠けてはいけない。
「お母さんも同じだよ」と私は言った。
1月14日(土) 晴れ
[夜]
・ホットワイン
・精進うどん(栗と京にんじん入り
自家製飛龍頭、ひじき、キクラゲ、
青菜、三つ葉)
引き続き「仙」の営業。
今週のお重に詰めた前菜の写真を撮ったので、内容をご紹介。
・山形産干しこごみと
青森産干し菊のクルミ和え
・にんじん芋と
りんごのシナモン風味きんとん
(甘みを加えず、
塩だけで素材の甘みを引き出したもの)
・春菊の柚子香おひたし
・千石黒豆のスイートマスタードマリネ
(固めに塩ゆでした小さな黒豆を、メープルシロップ入りの
粒マスタードでマリネにしたもの)
・自家製豆腐の味噌漬け
(2週間くらい麦味噌に漬けているのでとろりとしたチーズのようになる)
冬は干した野菜をよく使うが、生のときよりも食感もよく、
風味も味わいも濃縮されてしみじみとおいしい。
「仙」では主に和えものや煮ものにしているが、パスタや洋風のスープ、
煮込みにも合うので、もっとたくさんの人に使いこなしてほしいと思う。
朝はおにぎり、昼は「ノルド」でカニのスパゲッティを食べ、
夕方友人と会い、ホットワインを飲みながらおしゃべりをした。
晩ごはんは、お店で残った栗の飛龍頭とひじきを入れて温かい精進うどんを
息子に作り、私は少しだけ食べた。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。
投稿者 webmaster : 2012年01月17日 18:11