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2012年02月27日
第44回 (2月19日 ― 2月25日)
2月19日(日) 晴れ
[昼]
・自家製豆乳ヨーグルト、
ノンシュガーいちごジャム
・天然酵母くるみパン
・にんじんのマリネと
ベビーリーフのサラダ
+玄米コーヒー
息子の衣装縫いの夜なべで、朝4時半に就寝。
6時半に起きてアルバイトに行く長男を起こし、7時半には公演の練習に行く
次男を起こして送り出し、再び寝て起きたのはお昼すぎだった。
掃除や洗濯を済ませ、自家製ヨーグルトとパンとサラダという
朝ごはんのようなランチを食べ終わったら15時を回っていた。
睡眠不足で体がだるく、家でのんびり読書。
夜になっても空腹感がないので、晩ごはんはパス。
息子たちには、無農薬のキタアカリとにんじんを蒸し煮にし、
スパイスでよく炒めたマッシュルームと地鶏を加えてカレーを作り、
野菜たっぷりのサラダを添えて食べさせた。
2月20日(月) 晴れ
[昼]
「星福」にて中国薬膳料理
・季節の果物とくらげと
胡桃の胡麻ソースあえ
・アガリスク茸入り、フカヒレ姿煮
・佛跳墸(養生蒸しスープ)
・北京ダック
・百合根入り伊勢海老炒め
・珍味季節野菜
・野菜のお粥
・杏仁豆腐
+薬酒(温臓補血酒)
今日の息子のお弁当は
・チャーハン
・菜の花のあえもの
・にんじんとじゃがいもの
カレー風味チーズ焼き(昨晩のカレーをアレンジ)
・すっぱいたくあん、梅干し
妹の誕生日だったので、銀座の中国薬膳料理コースをごちそうした。
山海の珍味を長時間かけて蒸したという秘伝の養生蒸しスープは、
大病をしたあとなど、体が衰弱している時に飲むものらしい。
滋味深いおいしさで、睡眠不足&過労で衰弱している今の私にぴったり。
冷え切っていた体の芯が温まった。
妹も大満足で、こういう滋養のある料理をたまに食べるのはよいものだと思った。
そのあとは、織物作家の友人の個展へ。
お昼に体にいいものをたっぷりいただいたので、今日も晩ごはんは抜き。
1日1食は、私に合っているような気がする。
息子には、新鮮な魚介と野菜を入れた海鮮寄せ鍋を作った。
高校の公演前で帰宅が深夜なので、胃腸に負担のないように
できるだけ油抜き料理にしている。
2月21日(火) 晴れ
[昼]
・ホタテと野菜の炒めもの
・スープ
[夜]
・発酵白菜漬け入りうどん
今日は仕事が入っていなかったので「自由時間を楽しまなきゃ!」と、
両親の金婚式のお祝いの場所にと思っている恵比寿「ウエスティンホテル」の
中華料理店を下見がてら、ランチをした。
雰囲気も料理も上々。
午後は「Cafe Douce Ebis」で来週の撮影の打ち合わせ。
ここのコーヒーは、友人の狩野知代さんが焙煎している「グラウベル」の
オーガニックコーヒーを、オーナーの鹿内さんがていねいに入れてくださるもので、
感動的においしい。お店の場所も説明できないような隠れ家的なのも楽しい。
夜は、乳酸発酵が進み過ぎた白菜の塩漬けを入れた塩ベースのスープに
うどんを入れて食べた。
すっぱい漬けものは加熱するとうまみが出るので、
炒めものやスープに使うとおいしい。
すっぱくなったキムチではよくやっていたが、
塩だけで発酵させた白菜漬けを使ったのははじめて。
シンプルだけれどうまみがたっぷりあって奥深いおいしさだった。
2月22日(水) くもり
[昼]
「ダ・ミケーレ」にて
・マリナーラ
・マルゲリータ
・サラダ
+生ビール
今日の息子のお弁当は、
・黒豚と舞茸の焼き肉のっけごはん
・いんげんの塩蒸し煮
・小大豆もやしのナムル
・すっぱいたくあん、梅干し
・いちご
イタリア・ナポリで行列の絶えない人気ピザ店がオープンしたというので、
妹と行列覚悟で恵比寿へ。
粉・トマト・塩・オイルは本店と同じ材料、
ピッツァ窯も輸送し同じ製法で作られたものだそう。
モッツァレラチーズはナポリで朝できたてのフレッシュを空輸しているという。
去年ナポリのピッツェリアで食べた時、
イタリアの材料と新鮮なモッツァレラチーズがなければ
このおいしさは再現できないだろうと思っていたのだけど、
それを実現してくれるお店ができてしまった。
開店前に到着したため2番目に入店でき(帰る時はもちろん行列)、
トマト・ニンニク・オレガノだけのシンプルな「マリナーラ」と
モッツァレラ・トマト・バジルの「マルゲリータ」を1つずつ注文し、
半分ずつ食べた。
まず、トマトソースのおいしさが圧巻。
そしてモッツァレラも生地も言うことなし。
「ナポリにワープしたみたいだねー。おいしいねー!うれしいねー!」と
感動しながら食べた。
おいしいものを食べると心も体も満たされ、
夜になっても空腹感がないので(笑)、今日も晩ご飯は抜き。
今週はごちそうを食べ過ぎているので、1日1食が体にちょうどいい。
2月23日(木) 雨のちくもり、のち晴れ
[夜]
「山もと」にて
・根三つ葉の根と青ねぎの揚げもの
・新ごぼうと油揚げの熱びたし
・菜の花のからし漬け
・金沢のかぶら寿司
+生ビール、純米酒
今日の息子のお弁当は
・鶏の照り焼きごはん
・れんこんがんもと
新わかめとこんにゃくの煮もの
・いんげんのごまあえ
・さつまいものバルサミコ酢煮
・小大豆もやしのお浸し
・ブロッコリースプラウト
・すっぱいたくあん、梅干し
・いちご
久しぶりに「仙」の仕込み。
母が雪をかき分けて採ってくれたふきのとうがたくさん届いた。
みじん切りにしてオリーブオイルで炒め、麦味噌を加えてふきのとう味噌を作った。
ふきのとうの苦味が、冬の間に蓄積した毒素をデトックスしてくれる。
昼はノルドでランチ、
晩ごはんは久しぶりに学芸大学の「山もと」で品のよい旬菜料理をあてに飲んだ。
2月24日(金) くもりのち晴れ、のち雨
[朝]
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん
[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ
・ズッキーニとトマトのスパゲッティ
+ソイラテ
高校生の次男は、今日から昼と夜の2公演。
お弁当を広げて食べる時間がないので、小さなおにぎり(鮭、肉そぼろ、梅干し)
のお弁当とフルーツを持たせた。
私は「仙」の営業日。朝はおにぎり、昼はお店のあとにノルドで遅いランチを食べた。
夜は、息子の公演を観に出かけた。
いつもながら、高校生のひたむき&エネルギッシュな舞台に感動!
私が真夜中にがんばって作った衣装も、ちゃんと役目を果たしていてうれしかった。
高校生という多感な時期に、仲間と一緒に、体も心も頭も全力で打ち込んで
つくり上げた舞台の経験は、一生の宝物になると思う。
パフォーマンスを教育に取り入れたこの高校に出会えて本当によかった。
お昼が遅かったので、私は晩ごはんはパス。
がんばった息子には、リクエストの塩ラーメンを作った。
2月25日(土) 雨のちくもり
[朝]
・おにぎり2個
・れんこんがんもとこんにゃくと新わかめの煮もの
・すっぱいたくあん
[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ
・菜の花とどんこしいたけのスパゲッティ
+ソイラテ
今朝も、息子におにぎり弁当を作って送り出し、
私は雨の中、合羽を着て自転車で「仙」へ。
はじめて荻窪でパン屋を始めた頃からずっと自転車通勤を続けているが
季節の移ろいを空や風で感じながら仕事へ行くのは、とっても気持ちがいい。
今日もお店が始まる前におにぎりを食べ、終わってから「ノルド」で遅いランチを食べた。
1ヵ月くらい前から息子の公演のサポートをしながら仕事をしているので、
遅寝→早起きの睡眠不足が続いていて体の疲れがたまりがち。
少し時間があると、ストレッチをしたり、数分でも寝るようにしている。
夜遅く帰った息子には、親子丼と味噌汁を作った。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。
投稿者 webmaster : 18:46
2012年02月21日
第43回 (2月12日 ― 2月18日)
2月12日(日) 晴れ
[昼]
・日本の豆カレー
・すぐき漬け、紫キャベツスプラウト
・豆乳ヨーグルト+ストロベリー
ジャム(ノンシュガー)
豆乳ヨーグルトは自家製。
ブルマンヨーグルト菌種(インターネット通信販売で購入)という100%植物性の乳酸菌と無農薬豆乳を使って作っている。
この菌はおからを発酵させて作ったもので、熱にも酸にも強く、
腸に届いてしっかり働いてくれるらしい。
おからなので、豆乳とは相性抜群。くせのないおいしいヨーグルトができる。
ヨーグルトメーカーにセットして6時間から7時間あれば完成。
夏場は米ぬかで乳酸菌を作っていたが、
このブルマンヨーグルト菌種は安定していて使い勝手がよい。
この季節、インフルエンザや風邪の予防には、
免疫系を強化するために、腸をととのえるヨーグルトが欠かせない。
今日中に通信教育テキストの校正を仕上げなければならず、
朝から原稿とにらめっこ。
丹念に見ているつもりでも、最初からチェックしていくと
新しい間違いが見つかるので、締切りギリギリまで何度も見ることにしている。
料理を作る時間がなかったので、昼は私の開発したレトルトカレー、
夜は干しいもで済ませた。
2月13日(月) くもり
[昼]
・ひじきとトマトの玄米リゾット
・れんこんとじゃがいもの煮もの
・ベビーリーフ、紫キャベツスプラウト
[夜]
生ワカメとほうれん草とかじきまぐろの鍋
今日の息子のお弁当は、
・地鶏とれんこんのグリル
・卵焼き
・紫キャベツスプラウト
・海藻ごはん
・梅干し、すぐき漬け
今日はたくさんの電話がかかってきて、バタバタと忙しかった。
近所のスーパーマーケットに、今が旬の生ワカメが売っていたので即購入!
生ワカメは、お湯に入れると鮮やかな緑色に早変わり。
味も食感も、生にしかないおいしさがある。
子供の頃から、しゃぶしゃぶにするのがお気に入り。
生ワカメが店頭に並ぶのは1月下旬から2月くらいまでのほんの短い間で、
しかも売っているお店が少ないので、見つけたら必ず買って旬を楽しんでいる。
2月14日(火) 雨
[夜]
・生ワカメと小松菜と豆腐
のチゲ風スープ
・野菜の煮もの(にんじん、れんこん、
じゃがいも、マッシュルーム、小松菜)
・3分づきごはん
・すぐき漬け
今日の息子のお弁当は、
・鶏そぼろごはん、
・にんじんとマッシュルームのカレー風味煮もの
・小松菜のおひたし
・すぐき漬け、梅干し
明日からの料理教室の準備をする。
今月は、この寒さで野菜が高騰しているので、
価格が安定している乾物の料理がよいかなぁと思い、切干大根をテーマにした。
メニューは
・切干大根とじゃがいものサフラン風味スープ
・切干大根と長ねぎの、焼き酒粕風味豆腐グラタン
・切干大根と炒り大豆のクミン風味炊き込みピラフ
・切干大根と新玉ねぎのディル風味マリネ
・切干大根マフィン
の5品。
今までの切干大根のイメージを払拭する、ハーブや香辛料を使った
ちょっとおしゃれなレシピで、切干大根の使いこなし術を教えたいと思う。
昼ごはんは近所の「ノルド」で、晩ごはんは、
残っていた生わかめでチゲ風スープを作って食べた。
2月15日(水) くもり
[昼]
自然食レストラン「みどりえ」にて
・グリル野菜のそぼろ味噌あんかけ
・ひじきのサラダ、セロリとかぶのマリネ
・玄米&胚芽米、味噌汁
・豆腐のティラミス
料理教室1日目。
切干大根マフィンが大好評だった!
これは、切干大根の甘みを生かして、レーズンのような感覚で使うお菓子。
ザルに切干大根を入れて水をかけ、切干大根についた水分だけでもどし(水には浸さない!)、切干大根の甘みを最大限に生かすのがポイント。
マフィンのベースは、豆乳と豆乳ヨーグルトと少しの菜種油、メープルシロップ、白味噌。
これに、みじん切りにした切干大根と柚子の皮のせん切りを加えて、
小麦粉と重曹をふるい入れてさっくりと混ぜ合わせ、型に入れてオーブンで焼く。
これが、上品な甘さとこくがあってびっくりするくらいおいしい。
商売ができそうなくらいだ。
……でも、この切干大根マフィン。
この名前で売られていたら、購入する人は少ないだろうと思う。
私だって切干大根の煮ものが入っているのでは!?と、ちょっと手が出ない。
お昼は、行きつけの自然食レストランで遅いランチ。
晩ごはんは、睡眠不足で疲れ気味なので食べなかった。
息子には、具だくさんのスペインオムレツと生ワカメの煮びたし(写真)を作った。
2月16日(木) くもり
[夜]
・おでん(大根、里芋、
こんにゃく、厚揚げなど)
・生ワカメと油揚げの煮びたし
・ゆでスティックブロッコリーの
よっちゃんなんばんがけ
・3分づきごはん、梅干し
今日の息子のお弁当は、
・焼き鳥(塩・ゆずこしょう)ごはん
・生ワカメと油揚げの煮びたし
・ブロッコリースプラウト
・すぐき漬け、梅干し
・いちご
料理教室2日目。
北風が吹いてとても寒い一日だった。
この時期は、暖かくなったり寒くなったりと、
毎日の寒暖の差が激しいことが多く、体調を崩しがち。
先日、図書館で偶然見つけた「あいうべ体操」の本を読んで、
顔と舌の筋肉を鍛えるという体操を毎日続けている。
この体操、口呼吸を改善し、免疫力を高め、さまざまな病気を治すことができるらしい。
名前の通り、ただ「あ」(大きく口を広げる)「い」(口を横に広げる)
「う」(口を前に突き出す)「べー」(舌を思いっきり出す)のセットを
30回繰り返すだけ。
はじめのうちは口の筋肉がだるいが、すぐに慣れる。
気のせいかもしれないけど、この体操をするようになってから体が温かく、よく眠れる。
小顔になったり、目がパッチリしたり、肌がきれいになるという、
嬉しい効果もあるらしい。しばらく続けてみようと思う。
寒い日はやっぱりおでん!!
鳥取から送られてきた大きな大根を蒸し煮にしてから、里芋や厚揚げをプラスし、
昆布だしベースのつゆで土鍋でコトコト煮込んだ。
大根は、皮ごと蒸し煮にしてからおでんにすると、
大根本来の味が凝縮されて本当においしい。
長男も「この大根、めちゃめちゃおいしいね!」と叫んでいた。
2月17日(金) 晴れ
[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ
・どんこしいたけとカラスミの
スパゲッティ
+ソイラテ
[夜]
・干しいも
今日の息子のお弁当
・焼き鮭のせごはん
・里芋とこんにゃくと厚揚げの煮もの
・ゆでスティックブロッコリー
・漬けもの
・いちご
料理教室3日目。
終わってから「ノルド」で遅めのランチを食べ、
夜遅くまで息子の舞台の衣装縫いをしていたので、夜は干しいもをつまんだだけ。
衣装縫いは楽しいが、寝不足になるのがたまらない。
翌日早朝のお弁当づくり&仕事があるので、胃腸に負担をかけないために、
食事は控えめにして乗り切っている。
2月18日(土) 晴れ
[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ
・ズッキーニとしらすのスパゲッティ
+ソイラテ
[夜]
・干しいも
今日の息子のお弁当は
・玉子そぼろごはん
・棒ぎょうざ
・にんじんのハーブマリネ
・菜の花のおひたし
・梅干し
料理教室4日目。
寝不足で朝からボーッとしていたが、料理教室が始まると「オン」になる。
終了後、いつものように「ノルド」でランチをしてから少し昼寝をした。
遅く帰った長男には鍋焼きうどん、次男には塩野菜ラーメンと、
それぞれ好みのものを作り、ごはんとサラダ、煮ものを添えた。
今日も次男の舞台衣装縫いで夜なべ。
背中に背負う亀の甲羅風のものや、角をつけた帽子、
カラフルなレッグウォーマーを作り、寝たのは朝の4時半……。
ふぅ―。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。
投稿者 webmaster : 10:07
2012年02月14日
第42回 (2月5日 ― 2月11日)
2月5日(日) くもり時々晴れ
[朝]
・梅醤くず湯
[昼]
・剣先イカときのこと
ブロッコリースプラウトのスパゲッティ
・天然酵母パン(クルミ、ドライフルーツ入り)
+玄米コーヒー
[夜]
・カニと白菜の鍋仕立て
低気圧が近づいているせいか、朝から少し頭痛気味。
体調をととのえるために、朝は梅醤番茶にくずを入れて飲んだ。
息子の舞台衣装を今日中にある程度仕上げなければいけなくて、1日チクチク手縫いしていた。
子供の頃から単純な農作業の手伝いに慣れているからか、私は手作業を延々続けることがけっこう好き。
お昼ごはんは息子と一緒だったので、
やわらかい剣先イカ(とてもおいしいイカです!)ときのこを、
にんにくと唐辛子と一緒にオリーブオイルで炒めてスパゲッティにした。
魚介のうまみが強い時は、スプラウトや青じそをたっぷりのせて
レモンを絞ると、味が引き締まっておいしい。
パスタに先日取り寄せた「アリエッタ」の天然酵母パンを添えた充実ランチ。
晩ごはんは、北海道の渡り蟹と白菜を煮込んで塩味の鍋にした。
私は頭痛がおさまらないので、少しだけ。
2月6日(月) くもりのち雨
[夜]
「はみんぐふーど」にて
・大根と干し柿の和えもの
・ねぎ飛龍豆のくず仕立て
・炒めねぎ
・一口赤飯&豆おこわ、紅鮭の麹漬け
・三つ葉の玉子焼き、レンコン炒め
・紫キャベツとカリフラワーの酢のもの
・レンコン餅と空豆のくず仕立て
今日も朝から頭痛気味。
基本オフなので、家事をしながら校正をしていた。
夜に「マダム時代」という恒例のグルメ女子会があるので、
お昼は天然酵母のパンと玄米コーヒー、フルーツで簡単に済ませた。
風邪の季節は、予防のためにサジーやクコ果汁など、
抗酸化作用とビタミンが豊富な特別のフルーツ果汁に
レモンのエッセンシャルオイルを1滴入れて飲んでいる。
おかげで、今のところ風邪とは無縁だ。
午後さらに頭痛が悪化。
横になっていたが、今さらキャンセルできないので、頭痛薬を飲んで食事会へ。
青山の「はみんぐふーど」という、夜は1組だけの予約で、
ていねいに作られた体にやさしい家庭料理がコースで食べられるお店。
1品1品、店主のこだわりが感じられておいしかったのだが、
頭痛がどんどんひどくなってしまい、途中でリタイア……
(途中から何を食べたかもよく覚えていない始末)。
なんとか帰宅し、倒れこむように寝た。本当にやれやれ……。
2月7日(火) 雨のちくもり
[昼]
・セリと厚揚げの精進うどん
・落花生豆腐
・いぎす
・赤カブ漬け
[夜]
・海藻ごはんの山かけ丼
・じゃがいもと三つ葉の味噌汁
・春菊としいたけの和えもの
・すっぱい赤カブ漬け、白菜漬け
今日になってなんとか頭痛がおさまりひと安心。
低気圧が通過する前に、いつも頭痛が始まるようだ。
世の中には、偏頭痛の人のための天気予報もあるらしい。
天気が安定した国に引っ越せば、頭痛とおさらばできるかもしれないが、
きっとそんな国は、植生が単純で野菜がおいしくないような気がする。
しばらく前から取り組んでいる通信教育のテキスト本の校正が今週から始まり、
今日も校正の続き&読書(図書館で今20冊も借りている!)をした。
外出せず、体をあまり動かさなかったので、簡単なあっさりごはんに。
お昼は、セリをたっぷり入れた精進うどんにお店の残りものをプラス。
セリ、根ミツバ、クレソンなど少しくせのある野菜をうどんに入れるのがお気に入り。
夜は、実家で作っている長いもをすりおろして消化のよい山かけ丼にした。
両親の作る長いもは、甘みがあってとてもおいしい。
2月8日(水) くもり
[昼]
「紫仙庵」にて
・十割蕎麦
お昼、妹と一緒においしいと評判の蕎麦屋さんに行った。
住宅街の庭のある一軒家で営業していて、品よくまとめられた空間で
おいしい十割蕎麦(在来種!)を堪能した。
嬉しいことにお店は徒歩圏内。今度はお酒を飲んで蕎麦で締めたい。
妹と別れ、干しいもをつまみながら本を読んでいたら、
気づけば夜10時。結局晩ごはんは食べなかった。
大量の本を読む私は、家が本でつぶれないように
本は基本的に図書館で借りることにしている。
「図書館の蔵書が私の書庫」と勝手に思っているのだ。
ちなみに、今借りている本は
『ほんとうのワイン ― 自然なワイン造りへの回帰』
『茶道心講:茶道に憧れる』
『バスク物語』『わたしとバスク』
『エメラルドタブレット』『ウイングメーカー』
『免疫力を高めて病気を治す口の体操:あいうべ』『カクテルトーク』
『おいしいデトックスドリンク33』『はじめてのデジタル一眼』…などなど。
6月にバスク地方を旅する予定なので、いろいろ下調べしているのと、
スピリチュアル系の本は10代から大好きで、
難解なものを中心に、絶え間なく読んでいる。
子供の頃から速読体質なので、読むのにあまり時間はかからないが、
読書の時間をとるのが難しく、時間があると食べることも忘れて「猛読」してしまう。
2月9日(木) 晴れ
[夜]
・厚揚げ焼き
・絹さやとわかめの味噌汁
・すっぱい赤カブ漬け、すっぱい白菜漬け
・3分づきご飯
今週は予約が入っていないので、本を読んだり、DVDを観たり、
お昼寝をしたり、片付けをしたりと、のんびり過ごすことができて嬉しい。
「こんなペースで経済的にも成り立てばいいんだけどねー」と妹と話している(笑)。
食べなくても生きられる体になれば可能かも?なんて思ったりする。
実際にそういう人はいるようだし……。
夜は厚揚げをフライパンでこんがり焼き、薬味をたっぷりかけ、
今お気に入りのピリ辛しょうゆだれ「よっちゃんなんばん」をかけて食べた。
厚揚げがおいしいだけで、私はとても幸せになれる。
2月10日(金) 晴れ
[夜]
・がんもと白菜と白滝の煮もの
・沖縄県産早摘みモズク、かいわれ大根
・レンコンと小松菜の味噌汁
・野沢菜漬け、すっぱい赤カブ漬け
・3分づきごはん
大量の校正紙が送られてきたので、妹と2人でチェックした。
2日後の日曜日には送り戻さなければならないので、けっこう大変だ。
昼はいつものようにノルドでスパゲッティを。
晩ごはんは、がんもと白菜と白滝でシンプルな煮ものを作り、
Oisixで購入した季節限定の早摘みモズクを添えて食べた。
摘みたてを海水で洗っただけのモズクは、しゃきっとした食感でとてもおいしかった。
早春から春は海藻の旬で、新鮮な生の海藻を食べられる。
モズクはもちろん、わかめもひじきも、
新鮮な生のものを調理して食べるとびっくりするくらいおいしい。
2月11日(土) 晴れ
[昼]
・モズクとブロッコリースプラウトの丼
・がんもと九条ネギの煮びたし
・赤カブ漬け
[夜]
・天然金ふぐの水炊き
(ふぐ、白菜、ねぎ、豆腐、
きのこ、にんじん)
1日家で校正をしていた。
料理を作る余裕がないので、昨日の煮ものをアレンジしたものと、
ポン酢とゆずこしょうで味をつけたモズクをご飯にのせて丼にしたものでお昼。
夕方、息子がめずらしく早く帰ってきて「たまには外食したい」と言うので、
近所のお店でふぐの水炊きを食べた。
「やっぱり外食よりも、うちのご飯がおいしいなぁ」と
息子は嬉しい言葉をつぶやいていた。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。
投稿者 webmaster : 17:38
2012年02月08日
第41回 (1月29日 ― 2月4日)
寒さは続いていても、
少しずつ日が長くなって春が近づいている感じがします。
1月29日(日) 晴れ
[朝]
・いちごとりんごのジュース
・フルーツヨーグルト(アムラ煮、梅煮、いちご入り)
黒豆きなこ&ごまがけ
[昼]
シチリア料理店にて
・6種類の前菜
(ひよこ豆煮、クスクスサラダ、
オレンジと紫キャベツのサラダ、
ナスグリル、カリフラワーのベニエ、
菜の花焼き)
・たっぷり野菜のスパゲッティ
+カフェラテ
一泊した逗子の知り合いの家でヘルシーなフルーツの朝食をいただき、
逗子海岸を犬と散歩した。
朝のヨーグルトにのせてあった「アムラ」という実は、アーユルヴェーダ
(インド伝統の医学)で使われるもので、薬効成分をふんだんに含み、
実はもちろん、葉、幹、根にいたるまですべてが利用されるらしい。
1日に2粒のアムラを食べればいかなる病にもかからない、
と言われている奇跡のフルーツなのだそう。
私が食べた甘く煮たものはプラムのような味で、
種がなんとも不思議な形をしていたのが印象的だった。
昼は、葉山で評判のシチリア料理「ピスカリア」で野菜たっぷりのランチを食べ、
神奈川県立近代美術館でアメリカの画家ベン・シャーンの回顧展を観た。
日本の美術やデザインに大きな影響を与えたという
彼の深い観察力と表現力を感じ、心打たれた。
昨日、今日とごちそうをたくさんいただいたので、
晩ごはんは抜き。
夜、予約していた「アリエッタ」の天然酵母パンが到着。
たくさん種類があるので、冷凍し少しずつ食べようと思う。
1月30日(月) 晴れ
[夜]
・豆乳玄菜ラーメン
(厚揚げ、ごぼう、しいたけ、セリ)
・自家製赤カブ漬け、白菜漬け
友人の老猫にイトオテルミー治療をするため、1日出かけていた。
私は20代の頃にイトオテルミーという温熱療法を学び、治療師の資格も持っている。
身体の緊張をゆるめ、自然治癒力を高めるというこの療法は
外傷や風邪、腹痛など日常的な病気にも効果があり、
子育ての時にも大助かりだった。効果は動物にもあり、
初対面の猫なので大丈夫かなぁと心配だったが、気持ちよさそうに治療を受けていた。
ランチは、友人の家の近くのレストランで。
夜はお気に入りの豆乳ラーメンの素で具だくさんのラーメンを作って食べた。
夜遅く帰った息子には、鍋焼きうどんを作った。
1月31日(火) 晴れ
[夜]
・とろろがけ胚芽米ごはん
・えのき茸の味噌汁
妹と待ち合わせて、仕事の話をしながらゆっくりランチを食べた。
夜は頭痛がするので、消化のよいとろろごはんだけに。
息子には、具だくさんの味噌汁と黒豚のハーブグリル&たっぷりの生野菜を作った。
2月1日(水) 晴れ
[朝]
・天然酵母パン
(オーガニックくるみ、レーズン、
レスベラトロール、アムラ入り)
・有機栽培りんご
・玄米コーヒー
[夜]
・大根となめこの味噌おじや
・ブロッコリーの納豆がけ
・すっぱい赤カブ漬け
1日オフ。
頭痛と疲れで終日寝ていた……。
知り合いから送られてきた、アムラとレスベラトロールが入った天然酵母パンを、
朝食にいただく。
レスベラトロールはポリフェノールの一種で、老化を防止し、
細胞レベルで若さを保つ働きができる究極のアンチエイジング成分だとか。
ほかにもうれしい効能がたくさんあるらしい。
あこ酵母を使った天然酵母パンは味もよく、材料もオーガニックと
厳選されていて、しかも体にうれしい成分がたっぷりと言うことなし。
晩ごはんは、納豆に「よっちゃんなんばん」という醤油と米麹と唐辛子を熟成させた熟成自然調味料をかけたものと、ゆでたてのブロッコリー、あったかい味噌おじやを食べた。
子供の頃、体調が悪い時は、母が味噌汁にごはんを入れてたまごを加えた味噌おじやを作ってくれたので、今でも体調が悪い時の定番になっている。
息子には地鶏と野菜の鍋(こんにゃく、しいたけ、柿の木茸、ごぼう、白菜、豆腐、せり)を作った。
今、次男は公演前の猛練習中で、早朝に登校して帰宅はとても遅いので、体があたたまり、栄養たっぷりで消化のよいものを、と心がけている。
17歳の食べ盛りなので、土鍋いっぱいに作った3人分を一人で完食。
成長期の男の子の食欲は凄まじい。
2月2日(木) 晴れ
[昼]
「igrec」にて
・燻製にしたタスマニアサーモンのミ・キュイ
・モッツァレラチーズの
トマトソーススパゲッティ
・クリームブリュレ
+グラスワイン(白)、コーヒー
午前中はお店で妹と仕事の打ち合わせをし、
お昼は前から行ってみたいと思っていた「igrec」でランチをした。
食材への火入れを巧みにコントロールした繊細な味を表現していて、
とてもレベルの高い料理だった。
ランチをしっかり食べたので、晩ごはんは抜き。
お茶を飲みながら、母お手製の安納芋の干しいもを少しつまんだだけ。
母の干しいもは、濃厚な甘さで止まらないおいしさなのだが、
セミドライの状態なのでカビやすく、冷凍して少しずついただいている。
息子の晩ごはんには、具だくさんの巨大オムレツを作った。
2月3日(金) 晴れ
[朝]
・梅醤番茶葛湯
[昼]
「ノルド」にて
・わかさぎとササミのソースかつ丼
・生野菜のサラダ、ポテトサラダ添え
・わかめとオクラの味噌汁
・冷奴
・白菜漬け
+ソイラテ
[夜]
・昆布のせ蒸し(生タラと春菊)
・大根とじゃがいもとハタケシメジの
アクアパッツァ
・自家製赤カブ漬け、白菜漬け
・3分づきごはん
「仙」の仕込みの日。
にんじんさつま芋と京にんじんをたっぷり入れた甘い擬製豆腐、
黒ゴマとココアのケーキ、小豆といちごの寒天寄せなどを作った。
朝は梅醤番茶に吉野葛を入れて葛湯にして飲んだ。
胃腸を整えるために朝は梅醤番茶を飲むことが多いが、
体が冷えている時は、吉野葛をプラスしている。
昼は「ノルド」で丼定食。
ささみはあまり食べられないので、妹に半分食べてもらった。
夜は大根とじゃがいもを少し焦げ目がつくまで10分ほどゆっくりと炒め、野菜だけのアクアパッツァを作った。
時間をかけて加熱すると野菜からいろいろな味が出るので、シンプルな調理法でもとてもおいしい。
塩だけで漬けていた京都産の赤かぶ漬けが、2週間くらい経って
ようやく酸味(乳酸発酵がすすんだ証拠!)が出て真っ赤になり、
甘みや深い複雑な味わいも加わって私好みになってきた。
市販の漬けものは、塩以外に昆布や鰹などのうまみエキス、酢、砂糖などを
加えていることが多いけれど、塩だけで漬けて長期熟成させて
さまざまな味を引きだした漬けものは、ワインのように奥が深い。
野菜は漬けものにする時も、野菜の持つ潜在的な味を引き出すために
ゆっくりゆっくり時間をかけることが基本。
短時間で強制的に作り上げた味は、
それなりの味にはなるものの単調で飽きてしまう。
2月4日(土) 晴れ
[朝]
・おにぎり2個
・すっぱいたくあん、赤カブ漬け
[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ、スペインオムレツ、
きのこのトマト煮、ポテトサラダ添え
・ほうれん草とトマトのスパゲッティ、
しらすのせ
+ランチ生ビール、ソイラテ
「仙」の営業日。
熊本からわざわざいらっしゃったお客さまがいて感激。
いつものように、営業前におにぎりを食べ(お店をやる時は、
おにぎりを食べないとなぜか体が持たない)、
閉店後に近くの「ノルド」でパスタランチを食べた。
遅いお昼を食べたので、晩ごはんは抜き。
息子には、昨日たっぷり作った
野菜のアクアパッツァをベースにして
カレー風味のクリームシチューを仕立てた。
[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。
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