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2012年03月13日

第46回 (3月4日 ― 3月10日)

3月4日(日) くもり

20120304.jpg[昼]
・ひじきがんもと雪菜の煮びたし
・春菊のくるみあえ
・白菜漬け、赤カブの塩漬け、
 すっぱいたくあん
・納豆、海藻(海の十四宝)、
 よっちゃんなんばんがけ
・ごはん、味噌汁

20120304_1.jpg[夜]
自然食レストランにて
・たっぷり野菜の石焼きビビンバ
・スープ

オフだったので、デジタル一眼レフカメラの操作の復習がてら
いろいろ撮影したり、図書館で借りてきたカメラの本を読んだりした。
カメラの勉強を始めてから、どんな光が、どの方向から差しているのかなど、
目の前にある光の種類を意識するようになった。
光によって、同じものでも見える色や印象が変わってくる。

20120304_2.jpgお昼は雪菜で煮びたしを作り、お店の残りものをプラスして食べた。今日使った雪菜は、仙台のもの。
寒さに耐えて縮れた葉と、凝縮した味が特徴の仙台の伝統野菜。
“ちぢみ小松菜”という感じで、煮ても炒めてもおいしい。
晩ごはんは友人と自然食レストランで野菜の石焼きビビンバを食べた。


3月5日(月) 雨

20120305.jpg[昼]
写真教室で持ち寄りランチ
・にんじんのトマト味噌シチュー
・ごぼうとしいたけの唐揚げ
・えごまあえ
・かぶとグリーンピースのエスニックマリネ
・ナスのマリネ
・大辛鮭
・笹だんご

20120305_1.jpg[夜]
・おにぎり、海苔
・すっぱいたくあん
・春菊のくるみあえ
・青菜の古漬け、赤カブの塩漬け
・大根とせりの味噌汁

カメラマンの久間昌史先生による料理写真教室4回目。
今日はライティングのお勉強。
フラッシュの光をうまく操ることで奥行きのある表現ができ、
ぐっとプロっぽい写真になる。
このレッスンで料理写真の基礎を学んでから、撮影の時にカメラマンさんの
行動の意味が理解できるようになって楽しい。

20120305_2.jpg昼は写真教室の生徒全員が持ち寄ったものをランチとして食べ、午後はそれを盛り付けて撮影の実習をした。
私が作ったのは、「にんじんのトマト味噌シチュー」。
オリーブオイルでにんにく、たまねぎ、蒸し煮にしたにんじんとマッシュルームを炒め、水、トマトピューレ、麦味噌を入れて3分くらい煮込んで塩、こしょうで味をととのえ、味がしみるように一晩置いておけばできあがり。
黒っぽくなるまで発酵させて甘みとこくを出した麦味噌を使っているので、
煮込まなくてもデミグラスソースのような風味が出る。
発酵調味料を加えると、調理時間が短縮できてとても助かる。

夜は、おにぎりと味噌汁に冷蔵庫の常備菜をプラスして食べた。


3月6日(火) くもりのち晴れ

20120306.jpg[夜]
天ぷら屋さんにて
・菜の花、うど、ふきのとうの天ぷら
・ごはん、漬けもの、味噌汁
+生ビール

午前中、新しい本の企画で編集者さんと打ち合わせ。
その後、いつものように「ノルド」でパスタランチを食べ、
午後は明日の撮影の準備をした。
夕方から友人と天ぷら屋さんで旬の山菜や菜の花の天ぷらをつまみながら軽く一杯。
うちに戻ってからはレシピ書き。
私の場合、打ち合わせや撮影の準備をすると、
スロットマシーンのようにたくさんのレシピが頭の中を高速で流れて、
実際には食べていないのにお腹がいっぱいになる。
そのため、撮影が続くと、結果的にやせてしまうような気がする。やれやれ……。


3月7日(水) くもり

20120307.jpg[夜]
・赤パプリカそぼろごはん
・ひじきとじゃがいものマリネ
・ブロッコリーと厚揚げのピリ辛ナムル
・新ごぼうとしいたけのたたき焼き

終日お弁当本の撮影。
私の弁当作りに活用している調理道具や、弁当箱、箸袋、弁当を包むものを
紹介しつつ、野菜たっぷりのヘルシー弁当を作った。
いろいろな野菜で作るそぼろは、野菜をみじんぎりにしてじっくり炒め、
塩やしょうゆで味をつけたシンプルなもの。
野菜の中でも、赤パプリカ、ブロッコリー、かぼちゃ、れんこん、ごぼう、
きのこ、ひじきはとくにそぼろにおすすめ。
ポイントは、とにかく時間をかけて、野菜の甘みや味の深みが出るまで炒めること。
野菜そのものの味を調和的に引き出すことができれば、塩やしょうゆを加えるだけで
さめてもおいしいそぼろになる。
野菜のそぼろはカラフルなので、お弁当の彩りが豊かになるし、
ビタミンや食物繊維もプラスされるという健康を気遣う人にうれしい利点もある。
4月から日々のお弁当を紹介する企画が持ち上がっているので、
野菜弁当のコツなどはそこで紹介していきたい。


3月8日(木) 雨のちくもり

20120308.jpg[昼]
・生野菜のサラダ
・キャベツと燻製にしんのスパゲッティ
+ ソイラテ

私のお店「仙」の仕込み日。
おいしい無農薬のじゃがいも「キタアカリ」が手に入ったので、
全部蒸し煮にして精進の“魚もどき”を作った。
じゃがいも+湯葉+海苔で、味も見かけも白身魚のようなものができる。
ベジタリアンのお客さまの中には「食べられない魚が出てきた」と間違える人
もいて、ちょっと楽しいメニュー。
鳥取からは、雪の中から出てきた大きなふきのとうやよもぎなどの野草や
甘い大根が届いた。まだまだ気温は低いけれど、日照時間がどんどん増え、
植物たちは雪の中でも春の訪れを感じているんだなぁ。

昼は「ノルド」でパスタを食べ、夕方からは頭痛がするので晩ごはんは抜いた。
先日テレビで「空腹感を感じた方が老けない体になる」という研究データを紹介していて、時々食事を抜くのはやっぱり体にいいことなんだと、ちょっとうれしかった。


3月9日(金) 雨

20120309.jpg[夜]
自然食レストランにて
・ひじきのサラダ
・青菜の煮びたし
・いろいろ野菜の和風ピクルス
・とろろごはん、味噌汁

「仙」の営業日。
いつものように開店前におにぎりを食べ、お昼は抜いて夜はとろろごはんセット。
寒さのせいか夕方になると頭痛がして、おかずはほどんど食べられずに
友人に食べてもらう……。


3月10日(土) 雨

20120310.jpg[夜]
下北沢「七草」にて
・新玉ねぎのすり流し
・旬菜のジュレ
・よもぎ豆腐の椀
・八寸(新筍、ふきの白あえ、
20120310_1.jpg 粒蕎麦とワサビの芽のあえものなど)
・じゃがいもの揚げもの
・スナップエンドウ、黒キャベツ、
 ロマネスコのくず仕立て
・車麩と水菜の煮もの
・ふきのとうごはんのだし茶漬け、漬けもの
20120310_2.jpg・豆腐の寒天よせ、酒粕クッキー
+純米吟醸酒

今日も「仙」の営業日。
今日のお客さまは食べっぷりも飲みっぷりもよく、気持ちがよかった。
昨年3.11の翌日に福島から来店された常連のお客さまが1年ぶりにいらっしゃり、
なんとか普通の生活を取り戻すことができたという話を聞いて、ほっとひと安心。
けれど、まだまだ大変な暮らしをされている方は多く、問題はたくさんある。
1日でも早い復興を祈らずにはいられない。
晩ごはんは、食べ歩き仲間の前沢リカさんのお店「七草」で、友人と食事をした。
久しぶりに、リカさんらしい繊細でおいしい料理を堪能できて幸せだった。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。

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投稿者 webmaster : 2012年03月13日 13:12