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2010年09月07日

料理人のためのハム・ソーセージ教本 編集担当者より♪

06085.jpg『レストランのシャルキュトリー』
著者:櫻井 信一郎
発行年月:2010年9月2日
判型:A4変 頁数:160頁

シャルキュトリーcharcuterieは、
直訳すると「ハム・ソーセージなどの豚肉加工品」。
家庭ではハムとチーズとパン(とワイン)さえあれば食事が成り立つというほど、
フランス、ひいてはヨーロッパの食文化に欠かせない食べものです。

それを証拠に、これらを製造する職人は
シャルキュティエcharcutierと呼んで料理人(キュイジニエ)と区別しています。

つまり、シャルキュトリーはシャルキュティエの仕事。
フランスでは料理人がシャルキュトリーを作ることはほとんどなくて、
ビストロやブラッスリーでも専門店から買ってきたものを
スライスしたり、料理に使って提供しているのだそうです。

でも、ここは日本。
フランスのシャルキュトリーのような店はほとんど存在しません
(日本でハム・ソーセージというと、ドイツをベースにしたお店が多いのです)。

「ならば、自分で作ってやろう」
そう考えたのが、本書の著者である「ローブリュー」の櫻井信一郎シェフです。

“豚肉のスペシャリスト”として広く知られる櫻井シェフですが、
フランス修業中に学んだシャルキュトリーはわずか。
多くは2002年に「ローブリュー」をオープンしてから、フランスの本を読んだり、
試行錯誤を繰り返しながら今のレシピを作り上げたと言います。

小規模レストランの厨房という、広さや設備、人員が限られた中で
いかに本場フランスのシャルキュトリーに負けないものを作るか。
その中から23のレシピを、本書では惜しげもなく公開しています。


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◎ブータン・ノワール

豚の血入りソーセージ。
フランスのビストロの定番メニューです。
ふわふわの触感と血と背脂のコクがたまりません。

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◎パテ・ド・カンパーニュ

田舎風パテもおなじみメニューです。
櫻井シェフのパテ・ド・カンパーニュは肩肉、
のど肉、豚レバーを使った力強い味わい。


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◎生ハム

櫻井シェフは毎年生ハムも仕込んでいます。
作り方は上級編ですが、
読んだら作りたくなること間違いなし、です。


「ビストロ」という業態が浸透し、シャルキュトリーへの注目も高まる一方の昨今。
フランス料理(もちろんほかの料理も!)に関わる人、必見の1冊です。

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投稿者 webmaster : 2010年09月07日 17:07