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2012年08月23日

“日本料理はサラダの宝庫”
『SALAD』  編集担当者より♪

06147.jpg『SALAD』
著者:村田吉弘
発行年月:2012年8月24日
判型:B5 頁数:176頁


この本を見て、読者の方の頭にまず浮かぶのは
「?」 マークかもしれません。

これって何の本?
現代アート?
フラワーアレンジメント?

いえいえ、 「これでもサラダ。」 なんです。

もし別の本に見えたとしたら、それはまさに著者、村田さんの思うツボです。

「これまでにないサラダ本をつくろう」というのが
この本のコンセプトでしたから。

撮影は毎回、何が飛び出すかわからない、
スリリングかつハードなものでした。
村田さんの頭の中身は、手伝っている厨房スタッフにも、
カメラマンにも、編集者にも、まったく想像がつきません。

「これおもしろいやろ」
「これきれいやろ」
「こんなん見たことないやろ」
という言葉とともに、次々と繰り出される皿、皿、皿。

それでも、朝から撮影を始めて8時間もすると、
高速回転を続ける灰色の(?)脳細胞も、さすがに限界を迎えます。

「今日はこれで打止めや」。
→ホーーッ。
胸をなでおろすスタッフ一同。

そうしてこの本が完成しました。

そんな著者のあふれ出す感性が山盛り詰まった本書です。
じっくりと見て、読んでいただけると、
必ずや 「?」「!!」 に変わるはずです。


06147_2.jpg◎蓮芋

ハスイモとレンコンのスライスを、
穴のおもしろさを生かして並べた一品。

オリーブ油とフルール・ド・セルで
シャキシャキの食感を味わいます。

06147_1.jpg◎賀茂茄子と桃のミルフィーユ

赤と白の田楽味噌を皿に敷き、
上に油焼きにしたナスとモモを交互に重ねた一品。

モモとナス、モモと田楽味噌の意外な組合せと
相性の良さに驚かされます。

06147_3.jpg◎素麺南瓜と胡瓜

シャキシャキ食感のそうめんかぼちゃとキュウリを、
トマトのクリアウォーターのだしで
冷やし麺のように食べる一品。

オリーブ油でコクを、露ショウガを効かせて
全体を引き締めます。


最後に、
掲載されているお料理は、すべて大変おいしいものです。
それもそのはず。

本書の料理は、伝統的な日本料理の技法で、
しっかりと仕込まれた材料がベースとなっていますので、
おいしくないわけがないんです。

「食べ手不在の料理は料理人が最もやってはいけないこと」。
これは著者が常々言われていることです。

万一読者の方々が
──斬新なプレゼンテーションに走るあまり味は二の次では?──
などと心配されることがあるといけませんので、
ひと言付け加えました。
蛇足だとは思いますが。

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投稿者 webmaster : 2012年08月23日 14:12