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2012年09月24日
シンプルな焼き菓子でも、驚くほど違った食感、味わい!
『保存版 タルトとキッシュ』
著者:柴田書店編
発行年月:2012年9月20日
判型:B5変 頁数:152頁
タルトの味の組み立て方、考え方は、ひとつひとつのタルトによって、
またつくり手によって、じつにさまざま。
シンプルな焼き菓子でも、驚くほど違った食感、
味わいが生み出されています。
では、何品かご紹介します。
◆「アマンディーヌ」
(井上佳哉/ピュイサンス)
パート・シュクレにクレーム・ダマンドを詰め、赤いベリーで酸味をきかせる。定番だからこそ、つくり手によってさまざまな姿を見せるタルトです。
このアマンディーヌは、深さのあるポンポネット型を使って中に入れたクリームをたっぷり味わえる形。
グリオットチェリーのコンフィとグロゼイユのジュレの甘ずっぱさで、アーモンドのうまみを際立たせています。
◆「クラフティアルザシアン」
(宇治田潤/パティスリージュンウジタ)
プリンのようなやさしい味わいのアパレイユに。
そのアパレイユをたっぷり吸い込んで、しんなりとしたパート・ブリゼの食感が独特の魅力。
キャラメルのように甘苦く焦げた底面もおいしいクラフティです。ポイントは、生地をしっかり空焼きすること。
香ばしく焼けた生地だからこそ、アパレイユと一体化したときに新たなおいしさが生まれるのです。
◆「タルトポムキャラメル」
(ジェローム・ケネル/カカオエットパリ)
パート・シュクレを円盤型にぬいて焼き、
上にキャラメリゼしたリンゴとクレムーを重ねる。
まわりはサクサクのシュトロイゼル。
「これでもタルト?!」と思わせるユニークな構成のタルトです。
その一方で、味は「タルトタタン」と同じリンゴ+キャラメルの組み合わせは、伝統に忠実に。
伝統と現代性のバランスが光る1品です。
◆「キッシュオラーエセップ」
(森本慎/アルカション)
全粒粉入りの分厚い生地は、ざくざくと心地よい歯ごたえ。
これを高さのあるセルクルに型に敷き込み、たっぷりとアパレイユを流し込んだこのキッシュは、食感のコントラストが一番の魅力です。具材はうまみ豊かなセップ茸とベーコン。
そして、表面にはグリュイエールチーズをたっぷりと。
いかにも香ばしそうなきつね色の焼き上がりに、思わず手がのびます。
投稿者 webmaster : 2012年09月24日 17:08