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2012年10月18日
『専門料理2012年11月号』 編集後記より
『専門料理2012年11月号』
発行年月:2012年10月19日
判型:A4変 頁数:150頁
特集:ガストロノミー 高価格レストランの料理と技
「これからのガストロノミーは、世界規模でなく、宇宙規模で考える!?」
「技術、素材を見る目、料理観を継承していくことが、大きな課題です」
今月の特集はずばり「ガストロノミー」。美食学なんて訳されることが多いけれど、本特集では食材選びから組合せ、調理、盛りつけ、そしてプレゼンテーションに至るまで心を配ったレストランとその料理って位置づけかな。
こないだ、キヨスクで目にした経済誌の特集が「貧食の時代」でさ……われわれ、完全に世の中と逆行してない?
いやいや、お客さんに夢を売るはずのレストラン業界が下向いてたら、いつまで経っても日本は明るくならないんだから! で、そんなガストロノミーに対する熱い思いを語ってくれたのが、米田 肇シェフ(HAJIME。14ページ)。
今年の6月から、2万6250円のコース1本にしたんだよね。
そう。1日1営業にするなど、より完成度の高い料理を作る体制にしたんだって。で、米田シェフが今作ってるのは「iso 磯」(写真1)、「daichi 大地」など、地球をモチーフにした品々。氏曰く、「宇宙の別の惑星から来た相手に地球のよさを伝えるつもりで作っている」って。
海外のさらに先の宇宙に目を向けているってすごい!
第2企画では、ガストロノミーをめざす30代の若手シェフ4人を取材。みなさんそれぞれにガストロノミーへのあこがれや夢、目標を語ってくれたんだけど、とくに心に残ったのは、後藤祐輔シェフ(アムール ガストロノミーフランセーズ。20ページ)の言葉。「自分がこれまで先輩から受け継いできた技術、素材を見る目、料理観を次世代に伝えていきたい」って。
小さな店やカジュアルな店が増える中、ガストロノミーならではの技術やアプローチをどう継承していくのかは、料理界が抱える大きな課題だよね。
そんな若手シェフが憧れる高良康之シェフ(銀座レカン。36ページ)と渡辺雄一郎シェフ(シャトーレストラン ジョエル・ロブション。40ページ)の2人に、料理をプロセス付きで紹介いただいたのが、第3企画の「ガストロノミーのアプローチ」。
「軽やかな仕立て」(写真2)や「分解・再構築」など、4つのキーワードから料理を作ってもらったんだよね。2人が料理を作り上げるまでの過程が見えて、とても勉強になりました。
高級食材を見る目を養うことも、ガストロノミーには必要です
高良シェフと渡辺シェフには対談もしてもらったんだけど、2人の共通点や違いが浮き彫りになるし、人となりが垣間見えるのもおもしろいよね。今回はこの他、「ガストロノミーのサービス」というテーマで、東京のフランス料理店3店の支配人にも座談会をしてもらいました(写真3)。
そうそう、忘れちゃいけないのが、キャヴィアの食べ比べ企画(写真4)。13アイテムを集めて食べ比べたんだけど、ぜいたくな1日だったなぁ。
実際のところ、そんなに大きな違いが出るわけ?
正直、それを心配していたんだけど……それぞれ全然違いました! 細かなニュアンスは、ソムリエのお2人に語っていただいたので、是非誌面をご覧ください。
どれがいちばんおいしかった?
ええと私は……って、味覚はやっぱり個人差があるから、実際に買って食べ比べましょう。
やっぱりガストロノミーはお金がかかる!?
投稿者 webmaster : 2012年10月18日 14:25