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2014年08月26日

『ジビエガイド』

06200.jpg料理人のための 『ジビエガイド』

著者:神谷英生
発行年月:2014年10月3日
判型:B5変 頁数:152


06200_6.jpg ジビエというと、晩秋から冬の風物詩、濃厚なソースとともにいただくどっしりした料理をまず思い浮かべます。
でもシカやイノシシなど、駆除対象となっている獣は1年を通して食肉として使うことができ、比較的クセもなく、非常に食べやすい肉です。
ゆえに今やその業種もフランス料理店やイタリア料理店だけに限りません。

国産ジビエはクセもなく、とても使いやすい食肉です。
折からの肉ブームの追い風もあり、目下大注目を集めています!


06200_1.jpg私見ですが、国産ジビエのほうが、クセが少なく食べやすいように思います。
輸入物は個性の強いジビエらしい味わいで、
これはこれでまた捨てがたいのですが…。
ところでこの写真の料理、イノシシですが、
イノシシの脂って2層になっていること、初めて知りました。
1層目をカリッと焼ききり、2層目のおいしい脂を味わうんです!

06200_2.jpgカルガモです。
ひところカルガモの親子が
皇居のお堀を横断する姿が話題になりましたね。
カモというと、まず青首(マガモ)を思い浮かべますが、
カルガモもくせがなく使いやすいカモです。
北京ダックのように皮に油をかけながらパリッと揚げています。

06200_3.jpgどうしようもなくどっしりと重たいけれど、
冬になると食べたくなる濃厚な一品。
イノシシのソーセージ、マガモのコンフィや内臓がたっぷり入っています。

06200_4.jpgエゾジカの前脚(ウデ肉)をミンチにした
ハンバーグです。
かたい部位の肉は、
こうして挽くと食べやすくなります。


06200_5.jpg余談ですが、3月にエゾジカの取材で北海道のトムラウシを訪れたときのこと。
地元、新得の「ラ モトリス」というステキなレストランでエゾジカ三昧! 
雄雌、部位ごとの食べ比べのグリルもおいしかったけれど、牛乳とだしを割下にしたエゾジカしゃぶしゃぶは、とっても美味でいくらでも食べられます!
 トムラウシのみなさん、大変お世話になりました。

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投稿者 webmaster : 15:49

2014年08月21日

日本料理の基礎 『煮物とみりんの本』

06195.jpg日本料理の基礎 『煮物とみりんの本』

日本料理の四季編集部編
発行年月:2014年8月22日
判型:B5 頁数:112頁


06195_1.jpg 料理と調味料の2本立ての構成で日本料理の基礎を学ぶ本シリーズ、今回は煮物とみりんというちょっと地味なラインナップ……と思ったらおおまちがい。

煮物を仕切る「煮方」は料理長あるいは店のナンバーツーが担当する重要な部署。煮物は火加減と味つけの力がストレートに反映する、料理人の腕が問われる重要なジャンルです。

 またみりんは、かつては高価でプロの世界でしか使えなかった、日本独自の調味料(醤油や塩はほかの国でも見られます)。にも関わらず、その歴史や製法などはあまり知られておりません。
ちなみに江戸時代後期までは純然たる飲み物でした。今でもお屠蘇に使いますものね。

 さらにみりんと同じ用途で使われる赤酒に至っては、一般読者はほとんど縁がないでしょう。

実はこれ、料理店では知る人ぞ知る調味料でして(月刊専門料理に長らく広告が入っていたせいもありますが…)、みりんと赤酒を使い分けている人もいらっしゃいます。

不思議なことに「うちはこんな変わった塩を使っています」というアピールはラーメン屋さんを筆頭にいろんな店で見る機会がありますが、みりんや赤酒の使用ブランドを開示する例はあんまり見かけないですね。
能ある鷹はなんとやら、ということかもしれません。


06195_2.jpg


 本書ではみりん、赤酒、さらにそれらをまとめて日本酒という調味料の潜在力に注目します。テリヤキソースの普及からわかるように、その魅力たるやなかなかのもの。

UMAMIもいいけど、米から作る優れた調味料の存在をもっと世界に向けてアピールしてもいいと思うのですが……。


*** シリーズ 日本料理の基礎 好評発売中!! ************

06195_3.jpg日本料理の基礎 『焼き物と塩の本』
日本料理の四季 編集部編
発行年月:2013年11月20日
判型:B5 頁数:112頁

06195_4.jpg日本料理の基礎 『刺身と醤油の本』
日本料理の四季 編集部編
発行年月:2013年8月1日
判型:B5 頁数:108頁

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投稿者 webmaster : 16:25