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2017年05月09日
『粉からおこす自家製天然酵母のパンづくり』
著者:寺本五郎、寺本康子 共著
発行年月:2017年5月2日
判型:B5変 頁数:192頁
「ブレッド&サーカス」初のレシピ本が発売となりました!
構想から3年。撮影開始から1年。ついにこのときを迎えることができました。
写真はブレッド&サーカスファンならいわずと知れた、店主の寺本康子さんと五郎さん。康子さんがお持ちのパンはフェンドゥ、五郎さんがお持ちのものはポテトクラウンです。こちらもファンにはおなじみのパンですね。どちらも本書に収録されています。
ブレッド&サーカスは湯河原の駅から歩いて5分ほどの、商店が並ぶ静かな通りにあるベーカリーです。パン愛好家には、開店前の長い行列で知られるこのお店。いつ伺ってもお客の途切れるときはなく、夕方には売り切れじまいをするのが常です。
長いこと待ってやっと入った店内には、しっかりと焼きこまれた大ぶりなパンがところ狭しとぎっしり並んでいます。はじめて訪れたとき、私(編集担当)は、まず棚に並ぶパンのネーミングに心をつかまれました。
リアルカンパーニュ
ウクライナ風黒パン
ポテトクラウン
修道院のパン
ディヴァイン
バイキングのパン
デーツといちじくの甘めのパン
いままで見たことのない名前とデザインのパンの数々。夢中でいくつも買い込んだことを覚えています。家に帰ってさっそくスライス。片っ端から口に運べば、どれもが、いままで食べたどのお店のものともちがう、深い味わいとしっかりとしたテクスチャーのあるパンでした。
このおいしさを本にして残したい。いや、残さなくては。
そんな思いから、この本の企画はスタートしました。なぜこの配合なのか、なぜこのような作業を行なうのだろう、なぜこの流れでつくるのか。そんなことを繰り返し、お聞きしました。そのたびに店主の寺本ご夫妻がまずおっしゃるのは「そのほうがおいしいから」という一言でした。
それは、「どうやったら昨日よりも少しでもおいしいパンをつくれるだろう」と日々考え続け、国内外のさまざまな文献から学び、独学で自分たちのスタイルを築き上げてきたお二人のシンプルでありながら、ゆるぎない指針なのだと思います。
お店の二階にある事務所の書棚にはたくさんの本が並んでいました。
これらの文献から学び、そして、それをもとに試行錯誤を繰り返し続けたお二人の日々が、パンの形になって今日もお店に並びます。
本書には、そのうちの50品のレシピを収録させていただきました。配合もコツも手順もすべてを公開していただいています。いさぎよく、なにひとつ隠すことなく、全部を教えてくださいました。
それに加えて、「そのほうがおいしいから」のひとつ先のお話ー―なぜこの配合にしたのか、なぜこの手順なのか、どのようにしてこのパンが生まれたのかーーそんなお話もたっぷりとうかがって収めました。
プロ向けのレシピ本ですが、「ブレッド&サーカスのパンづくり」を深く知ることのできる読み物としてもお楽しみいただける構成になっています。自家製天然酵母パンをきわめたいプロの方から、ブレッド&サーカスのファンの方、そして、パンを愛するすべての方に、お手にとっていただれば幸いです!
投稿者 webmaster : 16:00