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2022年06月29日

パティスリー ジュンウジタの菓子「考えないで、おいしい」ってこういうこと

6350.jpg『パティスリー ジュンウジタの菓子「考えないで、おいしい」ってこういうこと』

著者:宇治田 潤 著
発行年月:2022年7月2日
判型:B5 頁数:188頁



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「自分らしい菓子をつくる」というのは、オーナーシェフとして、あるいはいずれ独立をめざし奮闘するパティシエにとって、永遠のテーマ。「個性を磨こう!」「オリジナルのセンスで魅せる」そんな言葉がレシピ本や指南書には飛び交いますが、さてそれはどう培うのでしょう? その答えが宇治田さんの菓子にはあるように感じていました。業界でも「あの人のお菓子は完全に“ウジタ菓子”だよね」と、賛辞を込めて言われるほど、個性が確立されていて、ファンにはパティシエも少なくありません。これはオーナーシェフにとって最高の誉め言葉のひとつだと思います。


 宇治田さんも修業時代は長く自分らしさを模索していた時代があります。一つひとつの菓子や素材に向き合い、そのどの部分がおいしいと感じるのか、どう生かすべきなのか、それをひたすら考えてきたのだと言います。今回の著書には、「どこまでおいしさを具体的にイメージするのか」というヒントが詰まっています。まずはその考え方から真似てみると、自分が菓子づくりのなかで何を大切にし、何をおいしいと感じるのか、そしてそれをどう表現するべきか、答えが見えてくるのではないでしょうか。


「考えなくておいしい」という言葉は、じつは宇治田さんだけではなく昨今多くのパティシエが口にするようになってきました。緻密で複雑なものをつくりたい、ということが先に立つのではなく(もちろんおいしさを追究した結果、緻密になることはありますが)、シンプルにおいしい、と思えるものをつくりたい、と。素材の質が向上し続けていることも一つあるでしょうし、さまざまな素材にシェフが直接アクセスしやすくなっていることも影響しているでしょう。選択肢が増えるなかで、自分なりのセンサーをもって選び、味づくりをするためのヒントがこの本にはたくさん詰まっています。


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投稿者 webmaster : 2022年06月29日 17:30