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北島素幸のフランス料理僕はトラディショナルを追求する
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熱きベテランシェフ、渾身の一冊
- 発行年月
- 2010年4月14日
- 判型
- B5変
- 頁数
- 176頁
- 著者
- 北島 素幸 著
- 定価
- 4,290円(税込) 在庫あり
- ISBN
-
978-4-388-06075-7
今年で開店20周年を迎える「北島亭」。
オーナーシェフの北島素幸氏は今もなお、毎朝築地で素材を選び、先頭切って肉を切り出すところからア・ラ・ミニュートで調理しています。そのパワフルな仕事ぶりと驚くほど繊細なテクニックは、若手だけでなく同世代・他ジャンルの料理人からも一目置かれる存在。
本書では「フォワグラのベーニェ」「トリュフのパイ包み焼き」「仔羊の塩包み蒸し焼き」などの渾身のスペシャリテ38品をプロセス写真付きで紹介するとともに、「オーナーシェフの仕事とは」「悪条件だから勉強になる」「トラディショナルな料理に帰ろう」「本当の愛情とは何か」など、料理人人生を通して培った信念を赤裸々に語ります。
「50歳を超えてようやく料理がわかってきた」と語る著者の、熱き仕事に迫る一冊です。
レシピの難易度:★★★ 本書の前半では、オードヴルから魚、肉、デザートまで「これぞ北島亭!」というスペシャリテ38品を紹介します。
「大目(おおめ)鮭のマリネ」「野鴨のテリーヌ」「いわしとクスクスのオリエンタル風」「フォワグラのベーニェ」「トリュフのパイ包み焼き」「蝦夷鹿の背肉のロースト」「仔羊フィレ肉の塩包み蒸し焼き」「ミルフイユ」「ブランマンジェ」……北島シェフが長年作り続け、磨き上げてきた渾身の料理を惜しげなく披露しています。すべてていねいなプロセス写真付き。「肉を焼かせたら右に出るものなし」と言われる独自の肉の加熱法も、「なぜこう焼くのか」というセオリーとともに詳しく追いかけました。
また、後半ではオーナーシェフとして長年第一線に立ち続ける立場から、料理について、そしてオーナーシェフという仕事について、率直に語ります。浮き沈みが激しいこの業界で、長くトップに立ち続ける秘訣とは? 雇われシェフ時代のこと、独立後どうやって店を盛り上げてきたか、レパートリーの増やし方、スタッフをどう育てるか……悩み多き30、40代のオーナーシェフたち、そして将来独立をめざす若き料理人必読です。
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- [担当編集者より]
- 北島シェフは1951年生まれ。今も朝6時過ぎには店に着き、7時には築地に行って自ら素材を仕入れています。料理はア・ラ・ミニュートが基本のため、肉を切るのもオーダーが入ってから。豚や羊はノコギリで切り出すところから始めます。そのテンションには頭が下がるばかりですが、豪快さやパワーばかりが北島シェフの持ち味ではありません。
「なぜそんなに頑張れるのですか?」と質問した時の答えが「だって、料理ができないから。もっと上手になりたいじゃない?」。その時は驚きましたが、取材を続けるうちにそれが本心なんだということがわかってきました。今も「もっと上手に肉を焼きたい」「もっと素材のよさを引き出したい」と頭の中は料理でいっぱい。ずっと考えているから、ある時「こうしたらどうだろう?」とアイデアが浮かび、理想にまた近づくのだと思います。同じ料理なのに数年前とやり方が全然違う、ということも珍しくありません。
「50歳にしてハナタレ小僧」はシェフの口癖ですが、だからこそ料理が古びたりせず、第一線に立ち続けられるのでしょう。そんな北島シェフの料理人として、オーナーシェフとしての生き方も詰まった1冊になりました。
*編集部だよりは、こちら
◎北島素幸(きたじま・もとゆき)
1951年福岡県筑後市に生まれる。
高校卒業後、博多に本社がある「ロイヤル」に就職。25歳で上京、六本木にあった「レジャンス」でパティシエとして働く。翌年フランスへ。6年半の滞在中に「トロワグロ」「エルガーリッシュ」をはじめ、「ロティスリー・シャンベルタン」「ジョルジュ・ブラン」「ラ・マレ」「ル・ブルドネ」「ジャック・カーニャ」など15店で働く。帰国後、東京・京橋「ドゥ・ロアンヌ」、赤坂「パンダグリュエル」のシェフを経て、90年に「北島亭」をオープン。
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