フランス料理というと、レストランで味わうものというイメージがあるかもしれませんが、本書でとり上げるのはフランス各地の家庭で普段に食べられてきたおそうざい。フォン(だし汁)などをほとんど使わず、身近な材料でつくれて、「えっ!」と思えるほどシンプル。フランスのエスプリが詰まっていながら、日本の食卓にもすんなり馴染んでしまう……。そんな14地方60余品のレシピを、地方別に7章に分けて紹介しています。
巻頭には、おそうざいをよりおいしくする各地方の楽しいお話つき。また、気軽に楽しめる、地方の代表的なワインも紹介しています。家庭はもちろん、カフェなどのメニューにもぴったり。幅広く活用していただける一冊です。
1.レシピ頁は章ごとにバックの色を変え、章の変化が分かりやすく各地方を探しやすいつくりになっています(2章…アルザス ロレーヌ→ブルー、7章…プロヴァンス→イエロー、など)。
2.巻頭のお話頁は柔らかな色合いの紙を使ったモノクロ頁。地方の産物などのかわいらしいイラスト入りでイメージがふくらみます。
3.各お料理の特徴を鮮明にとらえた、分かりやすく美しい写真です。料理名だけでは内容が想像しにくく、日本ではまだ馴染みの薄いフランスのおそうざいも身近になり、よく理解していただけます。
4.各地方の特徴的な素材やプロセスなどは、ポイントカットをきめ細やかに添え、より分かりやすいレシピになっています。
1.お話頁(「おそうざいがよりおいしくなる地方のお話」)とレシピ頁(「おそうざいレシピとワイン」)の2部構成になっており、利用動機に合わせて頁を繰りやすい仕立てです。
とにかくまず何かをつくってみたい方はレシピ頁をご覧になり、つくったレシピの背景に興味を覚えたらお話頁を繰るのもいいですし、また、お話頁を楽しんでからその地方のお料理をつくってみるのも楽しいものです。
2.レシピ頁の各章のはじめには、それぞれの地方で特徴的であり、かつ普段使いができる著者おすすめのリーズナブルなワインを紹介しています。
お料理と合わせてお楽しみください。各地方のワインの大まかな特徴も記していますので、ワインへの理解も深まります。
フランスのエスプリはそのまま、日本の家庭でもつくりやすいレシピになっているのが特徴。日本の食卓にもしっくりくる、優しく深い味わいには、“おそうざい”のもつ万国共通の魅力が感じとれます。
「コック・オー・ヴァン」「カスレ」「シュークルート」「ニース風サラダ」などなど、フランスの伝統的な地方のおそうざい(一部は全国的にポピュラー)が気軽に再現できますので、ぜひお試しください。
また、お料理の由来やエピソードなどのお話は、読むだけでも楽しいもの。フランス料理店のメニューで発見が増え、ワインリストが分かりやすくなる、といううれしいおまけつきです。