ひとつのベースに混ぜるジャムやかけるソースをかえるだけ、添えるパーツや盛りつけ・形をかえるだけでバリエーション豊かにデザートがつくれます。そんなアイデアと豊富なメニューを提案するのがこの本です。
本を開けば、デザートの数々は美しく、どれもおいしそうです。同じ生地やパーツを使っていても、それぞれがまったく違う商品としてあるのがわかります。順列・組合せの妙で163品のデザートが手軽に楽しめる。これがこの本のポイントです。
たとえばアイスクリーム。添えるメレンゲなどのパーツをかえたり、盛りつけをかえたり、はたまたいろいろな生地でサンドすることで18品目をご紹介しています。市販のアイスリームやパイ生地でもOKなデザートも一部あるので、市販品でごく簡単にすませたいという方にも便利です。
ちょっとしたベースのソースや飾りのパーツをつくって、それらを上手に活用するのが、横田流で、これがバリエーションを生み出すツールでもあります。巻末には、デコレーションのパーツを28品も紹介しています。いろいろなデザートに活用できる簡単につくりおけるものがほとんどです。
たとえばメレンゲ生地にココナッツを加えて細く絞って焼いたもの、シュー生地を渦巻き状、スティック状、カップ状に絞って焼いたもの、抹茶とクルミを加えてつくった生地を焼いて砕いてつくる抹茶クランブル、ヘーゼルナッツのパータフィロ(薄い生地)など。このほかにチョコレートソース、抹茶ソース、フランボワーズソース、フルーツをシロップにつけて低温で乾燥焼きしたもの、コンポートやナッツのキャラメリゼしたものなどなど。
「ドリンク・バリエーション」では混ぜるだけの簡単なソースをベースに活用して、あっという間に仕上げられるメニューも紹介しています。
たとえばマンゴーヨーグルト。
シロップでのばしたマンゴーピュレでマンゴーソースをつくっておきます。それをヨーグルト、牛乳で割るだけ。
またマロンシェイクはマロンピュレにラム酒と牛乳でつくったマロンソースがベースで、これを牛乳と少しの生クリームを加えてシェイクするだけです。
こうしたパーツを用意しておくことで、手軽にデザートの表情が変わっていくというわけです。
横田ワールドのデザートをぜひ試してみてください。
さらに宴会でのデザートの飾りつけといった仕事もあります。このため、ブティックとともにカフェやレストランでいかにデザートをきちんと出していくか、どうしたら効率よくカフェやレストランでもデザートを提供できるか、と長年考えてきました。それが今回の本に凝縮されています。
*編集部だよりは、こちら