昨年7月に刊行して大好評の、『味なつまみ』待望の第2弾。
「酒には、塩辛いあてが合う」これは常識ですが、お酒には、甘いものも合うのです。
この本に登場するつまみにはどれも「甘み」があります。でも単に甘いだけではなく、甘いけれども、ちょっと塩っぱかったり、ぴりっと辛いキックの効いたつまみが続々。
野菜やフルーツ、ドライフルーツやナッツといったヘルシー素材、そしてチョコレートやクッキーなど市販のお菓子などを利用した、食後のリラックスタイムにぴったりの、簡単手軽でオツな味がずらりと並びます。
仕込み要らずなので、バーのフードメニューに数品加えると、重宝すること間違いなし。どっきりするような素材の組み合わせもあるかもしれません。でも先入観を捨てて、味わってみてください。予想をくつがえすようなおいしさに必ず出会えます。
第1章から第6章まで、主素材で分類しました。
「フルーツと野菜」「ナッツとドライフルーツ」「チーズと豆腐と冷製」「菓子いろいろ」「パンとめんとピザ」「肉と魚介と卵」というラインナップ。いずれの章も、まったく火を使わずに手軽につくれるつまみが主です。レシピはとても短くって簡単。必要な材料も絞っていますので、つくりやすいのが特徴です。
後半ではパンやピザなど、ちょっとおなかがすいたときにつまみたいメニューものってます。また甘いつまみなはずだけど肉をつかったおつまみも?! ひとつひとつの料理に対する著者の間口さんの思いを込めた、味わいのある楽しい紹介文が、甘いつまみに花を添えてくれます。
まず表紙カバーを飾るつまみは、「ティラミスとレバーペースト」です。
え?って思うかもしれません。でもおいしそうでしょ!そう、すごくおいしいんです。一緒に口にすると、レバーペーストがまろやかになってこくが出ます。口あたりもふんわり軽やかになります。
上をみると間口さんが斜め横向きでリンゴをむいていますね。『味なつまみ』では、後姿で振り向いていたのですが・・・。だんだん間口さんの全貌があきらかになってきました。後ろの表紙には、美女が「甘いつまみ」をつまみながらお酒を楽しんでいます。あなたもカウンターに座った気分になって、甘いつまみの不思議の世界を漂ってみませんか?
本書では、甘さのなかに、ぴりっとアクセントがある――そんなつまみが次々に登場します。こくのあるプリンと塩ウニを合わせたり(すごく合います!)、塩ようかんとパルミジャーノチーズを合わせたり、はたまた甘酸っぱいブドウを炒めてベーコンに合わせてみたり・・・。
でもよく考えてみてください。じつはプリンの主材料である卵と塩ウニは、和食の和え衣に昔から使われています。またフランス料理では肉に甘酸っぱいブドウやべリー類のソースなどを合わせます。これらの相性のよさは証明ずみなんです。
頁をめくるたびに、いままで気づかなかった、新しくっておいしい味のマリアージュに出会えます。
*編集部だよりは、こちら