テレビや雑誌でもおなじみ、スーツァンレストラン陳の菰田シェフによる、一般向け中華料理の本です。
中華料理といえば強い火力と大量の油や調味料、そんなイメージがあり、家庭では難しいとお考えの方も多いのではないでしょうか?
この本をご覧いただければ、そんなご心配は無用なことがわかります。
一般の方を対象とした料理教室で、多くの疑問・質問に答えてきた菰田シェフが、家庭のコンロでいつものフライパンや鍋、限られた数の中華調味料を使い、おいしい中華料理を作るコツを、親切、丁寧に教えてくれます。
掲載している料理は、毎日の献立に取り入れやすい炒め物や揚げ物、チャーハン、麺、餃子・シューマイなどの人気料理が中心です。
導入は「中華調味料を使い切る」。料理教室で、中華の調味料が余ってしまうという多くの声を聞いていた、菰田シェフからの提案で作ったページです。
取り上げた調味料は「豆板醤」「甜麺醤」「オイスターソース」の3つ。思い当たる方も多いのでは?これらを上手に使い切ることができる、お助け料理をご紹介しています。
続いて「炒め物・チャーハン・麺」。ご家庭で、もっとも登場回数の多い料理をまとめました。次の「揚げ物・蒸し物・スープ」でも、おなじみの鶏のから揚げや肉団子、サンラータンなどの人気料理をご紹介しています。
最後は「点心・酒の肴・デザート」。大人も子どもも大好きな、餃子、シューマイ、春巻きなどはこの章です。
カラーページを贅沢に使い、料理のおいしさを伝えています。ページいっぱいのマーボー豆腐や酢豚、坦々麺は、見ているだけでも幸せな気分に。
また、多くの料理は、プロセス写真付きでご紹介しています。文字だけではイメージしにくい工程も、写真があれば一目瞭然。少し面倒そうなシューマイや春巻きも、がぜん作る気になります。
作っておくと便利な「簡単ゆで豚チャーシュー」や「豚挽き肉の甘味噌炒め」、「自家製ラー油」の作り方も、プロセス写真で丁寧にご紹介しています。
ラー油は、未使用の油で作る辛み重視のタイプと、揚げ物などに使用した油を再利用して作るコクのあるタイプの2種類。使う唐辛子によって味が変わるので、こだわりのMYラー油が作れます。
炒め物などを作る際に、素材を油に短時間通す、プロにとっては当たり前の作業。素材の旨みや水分、栄養を閉じ込めたり、火の通り具合を均一にしたり、色を鮮やかにしたりといった効果があります。
大量の油が常にある、お店の厨房ではなんでもないことですが、家庭ではちょっと大変です。そこでこの本では、この油通しはどうしても必要な料理だけに限り(その場合も油の量は、素材が半分浸かるほど)、その他は湯通しにしています。湯にさっと通すことで、油通しと同じような効果が得られます。