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新しい中国点心
生地からわかる基本とバリエーション
定価 6,820円(税込) 品切れ

発行年月 2015年11月2日
判型 A4変
頁数 368頁
著者 辻調理師専門学校 監修、吉岡 勝美 著
ISBN 978-4-388-06222-5
レシピの難易度 ★★★

本書は、中国点心の基本技術とそのバリエーションを紹介するプロ向けの料理書である。
点心は、多彩な生地と多様な餡の組み合わせでいくらでもアイテムが広がるのが魅力の一つ。
基本生地の特性をしっかり伝える一方で、基本技術をベースに伝統的な点心に味、造形などにさらにアレンジを加えた「新しいメニュー」も大幅に紹介しているところを注目してほしい。

点心は小ポーションでありスナック的にも食べられるもので、一気に蒸せば大量生産も可能。かつ昼や夜にも供することができる。飲茶専門店が定着していない日本では、メニューに加えることで営業の幅、料理の奥行きを広げてくれる魅力的な商品になると思われる。
また、その手法、生地づくりの技術などは、中国料理を超えて、料理づくり、商品開発のヒントとなるであろう。

点心に多く使われる生地は千差万別。ふんわりと蒸した生地、ふわっとして割れる生地、あるいは水餃子のようにコシがあってつるんと喉ごしよく食べられるもの、透明感があるもの、小籠包のようにスープをためることができる生地、また焼き餃子に代表される煎り焼いてカリッと香ばしくなる生地などさまざま。
これらは粉と、水分(熱湯か温水か水か)とその配合によっておもしろいほどに変わってくる。

特徴あるさまざまな生地類の特性をまず分類して紹介し、これを応用した点心をその後でレシピとともに掲載。合計で200余品を紹介。圧倒的なボリュームです。

章立ては以下のとおり。
1章 点心の生地の扱い、包み方、加熱法
2章 包子・・・膨らむ生地
3章 パイ生地・・・練り込み、折り込み
4章 その他の生地
5章 餡
6章 デザート
7章 小吃

新しい中国点心(見本)

新しい中国点心(見本)

とにかく基本生地の特性をわかりやすくということで、基本生地はその質感がわかるようにアップの写真を敢えて使用している。つくり方は詳細に、かつポイントなどは囲みで紹介し、場合によっては「失敗例」も示した。

一方、技巧的な見る楽しさも点心にはある。新しい造形や包み方なども紹介し、メニューに反映させた。これらは中国料理の業界だけではなく、参考になるのではないだろうか。
また、新しい点心も多くあることからスタイリングは時代に関係なくしっとりした器づかいとした。

新しい中国点心(見本)

新しい中国点心(見本)

新しい中国点心(見本)

新しい中国点心(見本)

◆担当編集者より
各種生地を応用した点心レシピでは、その生地に適した多様な点心を紹介しているので注目してほしい。
たとえば同じ生地でも薄くのばしてそのまま焼いたり、他の材料を加えて新たな特徴を加えた生地に仕立てたりもしている。
また、同じ生地でも蒸したり煎り焼いたり揚げたりと加熱方法を変えてレシピを掲載し、その表情、食感の違いが出ているのも興味深い。

デザートをまとめた6章では、伝統的な甘い点心と盛り合わせて新しい感覚のデザートづくりを念頭に、西洋から入ったアイスクリームやシャーベットを現代的にアレンジして見せた点もあわせてご覧いただきたい。また、各所に点心に関連した由来、エピソードも配したので参考にしていただければと思う。

*編集部だよりは、こちら
著者紹介

◎吉岡勝美(よしおか・かつみ)
辻調理師専門学校 中国料理主任教授

辻調理師専門学校卒業後、1981年、香港「敬賓酒家」で広東点心を研修。87年、香港「富麗華酒家(フラマーホテル)」、96年、広州「広東大厦・潮苑春」で広東料理と広東点心を研修。とくに広東料理を得意とし、つくる料理は野菜を多用し、ヘルシーで繊細な味わい。またその技術は、明快な調理理論に裏打ちされたものである。

著書に『点心と小菜』(共著・鎌倉書房刊)、『新広東料理精華「香港の技』(共著・同朋社出版刊)、『シンプル、おいしい中国おかず』『スチーム中華』『よくわかる 中国料理基礎の基礎』(以上柴田書店刊)などがある。

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