人を招くウェルカムの思いが表現された料理、それが普段の家庭料理とは違う、おもてなし料理です。そして高級素材をふんだんに使わなくても、ウェルカムの思いは表現することができます。
本書では、フレンチの料理人である音羽シェフが、家庭でも無理なく作れるおもてなし料理を多数ご紹介しています。
気の置けない友人たちを招いての新居のお披露目など気軽なものから、何かのお祝いや記念日など少しあらたまったおもてなしまで、幅広く対応します。調理法はできるだけシンプルに、そして素材の組み合わせや盛り付けで、ちょっとした楽しさや驚きを与える。
料理は家庭向きながら、そこにはレストラン料理にも通じる考え方があります。
大きくは「オードヴルとサラダ」「メインの料理」「オードヴル+メイン料理にプラスするもの」の3部構成。
最後におもてなしのテーブルとして、立食のおもてなしの料理の組み合わせ例と、着席のおもてなしの料理の組み合わせ例を1例ずつご紹介しています。
「オードヴルとサラダ」では、カナッペやピンチョス、ロールパイやスティックパイといった簡単につまめるものや、魚介のカルパッチョやマリネ、大皿盛りのサラダなど、テーブルに出して取り分けてもらう使い方ができる料理を。
「メインの料理」では、肉や魚介、野菜などを使った主役になる料理を調理法別に。そして「オードブル+メイン料理にプラスするもの」では、小さなドリンクやご飯、デザートなどをご紹介しています。
料理にとって盛り付けは大事な要素です。特にそれが誰かを招いての食事となれば、なおのこと。いつにも増して気を使う部分でしょう。
プロの料理には、味はもちろんのこと、この盛り付けに関しても学ぶ点が多くあります。
切り方や並べ方、色のバランスや配置、そして器の選び方など、この本にも参考になる盛り付けがたくさんあります。すべてこの通りとはいかないまでも、そういう感覚を身に付けるには大いに役立つでしょう。
本書では、この盛り付けが分かりやすいように、料理写真はできるだけ大きめに掲載しています。また、ご家庭で作ることを考え、メインの料理にはできる限りプロセス写真をつけていますので、はじめての料理でも挑戦しやすいと思います。
おもてなしでも、親しい友人が集まる気軽なものなら、オードヴルだけをいろいろ並べてワインを数種類揃えても。あるいはしっかりメインを作りたいときは、塊肉のローストを主役にし、あとは簡単なサラダを添えてなど。もちろんオードヴルからデザートまでのコースを作ることも可能です。
料理が使いやすいように分類されていますので、作りたいものが探しやすいと思います。
*編集部だよりは、こちら