多くのパティシエが本格的なフランス菓子、フランスにあるような店づくりをめざすなか、「スイーツガーデン ユウジアジキ」のオーナーシェフ、安食雄二さんの考え方は独特です。
ヨーロッパの菓子文化、伝統菓子のすばらしさに敬意をはらいつつ、日本人としての味覚や日本で育まれた洋菓子文化も尊重。両者をどう融合させ、昇華させていくかをテーマとしています。
ショーケースには、ショートケーキやフレッシュのフルーツをたっぷり盛り込んだタルト、クマやウサギのキャラクターケーキなど、思わず笑みがこぼれてしまうような、親しみを感じさせるケーキを陳列。
一方で、シブストやタルト・シトロンのようなヨーロッパの伝統菓子もラインアップ。ただし、オーソドックスなケーキも、オリジナリティを加えて安食流に。
ノスタルジックなおいしさを大切にしながらも、素材を吟味し、つくりたてにこだわり、モダンなデザインに仕上げることで、ユウジアジキならではの商品に仕立てています。掲載商品は109品。そのうち49品はレシピをつけて紹介します。
※本書は『cafe-sweets(カフェ-スイーツ)』157号から168号の連載「スイーツガーデンユウジアジキの新作12ヶ月」に大幅に新規取材を加え、編集したものです。
本書は4章で構成しています。
第1章「基本のパーツ」
ユウジアジキの菓子の骨格をつくる、パータ・ジェノワーズ、ビスキュイ・ジョコンド、クレーム・パティシエール、クレーム・ダマンドなどの、基本の生地やクリームのつくり方をていねいに解説します。
各パーツでの、安食シェフならではの工夫に注目を。
第2章「ユウジアジキの定番菓子」
ショートケーキやチーズケーキなどのオーソドックスなケーキも、オリジナリティを加えて安食スタイルに。
旬の果物を使ったシブストのバリエーションなどの定番菓子のアレンジは、パティスリーの商品開発の参考になること間違いなし!
第3章「ユウジアジキのオリジナル菓子」
ひと目で「ユウジアジキの菓子」とわかる、独創的なケーキの数々。フランス、ドイツ、日本など、既存のジャンルにとらわれない自由な発想が、「ユウジアジキでしか買えない」菓子を生み出しています。
第4章「ユウジアジキのおやつ菓子」
ギフト需要の高い焼き菓子や手土産に人気のケイク、プリンやロールケーキなど気軽に楽しめるふだん着のお菓子を紹介します。
遊び心あふれるおやつ菓子は、ユウジアジキのもうひとつの顔になっています。
そのうち約30品は、ふんだんなプロセス写真を添えてレシピを解説しています。
生地やクリームの混ぜ方、出来上がりの状態、安食シェフならではのテクニックも一目瞭然!写真を目で追うだけでも、おおよそのつくり方を把握できるレイアウトにしました。