シリーズ第8弾は「きのこ」。
秋の味覚というイメージの強いキノコですが、一部のものを除き多くがほぼ一年中売られており、価格も安定し、使いやすい食材です。低カロリーで食物繊維が豊富なためダイエット食材としては人気でしたが、近年その他の栄養面での評価も高まり、健康や美容に役立つ成分を多く含む健康食品として再注目されているようです。
また、一般の方が購入できるキノコの種類もずいぶん増え、味や食感の違いがより楽しめるように。
そこで本書では、和食、フレンチ、イタリアン、中華の4人のシェフたちに、いろいろなキノコをおいしく活かす、魅力的な料理を他数ご紹介いただきました。毎日の食事作りやメニュー作りに広くお役立ていただける内容です。
前半は、使用するキノコ別に料理をご紹介しています。品数はしいたけが11品、しめじが9品、舞茸が6品、エリンギ・あわび茸が7品、えのきが9品、なめこが6品、マッシュルームが6品、きくらげ・はなびら茸が5品、やまぶし茸が2品、松茸・ポルチーニ(ドライ)が4品です。
後半は、3種類以上のキノコを混ぜて使う「ミックス」を、フレンチ・イタリアン(33品)、和食(6品)に分けてご紹介しています。おつまみ的なものから主菜、副菜、汁物、ご飯など、料理の幅はできるだけ広く、レシピは一般の方が作れるようわかりやすい表記を心掛けました。
どちらかといえば、地味な存在であるキノコですから、料理も華やかさに欠けるのでは?と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
キノコだけで作る料理は少なく、多くは肉や魚介、野菜その他の食材と合わせて作るものが中心で、いずれも充分に存在感のある料理に仕上がっています。レシピはできるだけ料理写真の近くに載せ、でき上がりが確認しやすいレイアウトになっています。
基本的な料理につけたプロセス写真や、おいしく作るための「ポイント」も役立ちます。
料理のアイデアはさすがプロ。シンプルな料理や定番料理もありますが、そこにもプロならではのコツがあり、いくつかのポイントをおさえることで、料理の仕上がりが大きく変わることがわかります。
たとえば谷さんに教えていただいたキノコのソテー。普通のフライパンを使ってバターでソテーするだけなのですが、キノコを入れるタイミングや炒め方、炒め時間など随所にポイントが。プロの料理がおいしい理由は、こんなちょっとしたところにもあるのでしょう。
*編集部だよりは、こちら