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100品ほどの繊細な菓子のレシピとともに、杉野英実さんがこれまでどのように感じ、考えて菓子をつくり続けてきたかをコラムにまとめました。おいしい菓子づくりには、配合よりも考え方が重要です。
「軽くても、深く」、それが杉野さんの菓子の特徴。軽やかなのに素材感をきっちり表現する手法は、飽くなき探求と、酸の使い方、酒の活かし方、ジュレを多用するテクニックなど、杉野さんならではの経験値から導き出されたものです。ひたすらおいしい菓子をつくるために日々感じ、改良を重ねる進化の道筋を、レシピとともに紹介します。
●お菓子は配合よりも考え方
繊細な菓子づくりで知られる「イデミ スギノ」杉野英実シェフの集大成となるプロ向け本が、1年半の撮影期間を経て発売されました。雑誌などにはあまり登場しない杉野シェフゆえ、プロのパティシエならびに料理人の方々には待望の書となるかと思います。
かねてから杉野シェフは、「ルセット(配合)は音楽にたとえれば楽譜で、奏者の技量や感性によって音色が変わるように、お菓子のおいしさもつくり手によって表現が変わってくる」と語っていました。それでも感性の方なので、自分のお菓子の成り立ち、どう考えてつくっているかについては多くを語りませんでした。
1冊めのプロ向け書籍『素材より素材らしく』から約20年経ち、集大成となる本書では、初めて自分のお菓子づくりについて語ります。どんなことを考えて日々つくっているかを、18のコラムにまとめました。
●色とりどりの味わい深い多彩なお菓子
杉野シェフのお菓子といえば、その繊細な味わい、素材感の表現が巧みなムースが代表的なもの、という印象がありました。98年末初版の『素材より素材らしく』を開けば、そのことを実感できます。しかし本書では、実に多彩な、そして美しいお菓子たちが頁を彩ります。
ムース14品、サンマルクバリエーション2品、バタークリームのケーキ7品、
タルトレット6品、マカロン6品、修業先のスペシャリテ9品、アントルメ10品、
焼き菓子21品、タルト6品、ジャム9品、ショコラ6品
素材感があり、フレッシュなおいしさを伝えたいというシェフの想いが写真からも溢れてきます。スタイリングは高橋みどり、カメラは日置武晴が担当しました。
お菓子に使ったものだけを飾りに使うのが杉野流ですが、その美しさは天性のセンスによるもの。写真もお楽しみください。
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