本書は、デコレーションと細工菓子を学ぶための技術書&作品集です。
絞り(パイピング)、マジパン、チョコレート、アメ細工、焼いてつくるデコレーション(チュイルなど)の5章で構成し、それぞれ基礎から応用まで解説しています。
著者は、オーストリアのトップ・パティシエ、フォルストホーファー氏とリーンバッハー氏。細工菓子の主要テクニックだけでなく、大型作品の制作過程や、コンクールに参加する際の注意点など、長年培ってきたさまざまなノウハウを公開しています。
本書は、2016年にオーストリアで刊行された「Süße Kunst(ズューセ・クンスト)」の翻訳本で、日本版の監修は、クープ ドュ モンド(ワールドカップ)国際審査委員兼日本チーム団長などを歴任した「パティスリー タダシヤナギ」の柳正司氏にお願いしました。
●先端技法だけじゃない、参考になるアイデアが満載
細工菓子や大型の展示作品というと、高度な技術と最新機器が不可欠と思われますが、それだけではありません。著者のフォルストホーファー氏は、身近な道具を活用したり、自分で型をつくったり、誰もが知っている古典技法にひと工夫を加えて、ユニークなデコレーションや斬新な表現方法を生み出しています。参考にしたいコツやアイデアが満載です。
●見どころは、詳細でていねいなプロセスカット
各章とも基礎から詳しくプロセスカットで解説しています。たとえば、絞りの基礎、マジパンの成形、チョコレートパーツの貼り付け、アメの煮詰め方など。初歩の工程にこそ、最終製品を美しく、長く保ち、そして頑丈につくるポイントが詰まっています。
製菓のコンテストをめざす方はもちろん、小さなケーキの飾りにも役立つ技術が収録されていますので、ぜひ多くの方に手にとっていただきたい1冊です。