飲食業界は深刻な人手不足のうえ、労働環境の大幅な改善が求められています。限られたスタッフと時間で店を切り盛りし、利益を上げるには日々の仕込みや手順の省力化が必要です。
荻野伸也氏は、32席の繁盛フランス料理店を、総勢2名の厨房スタッフで営業しています。料理数にすると毎晩のべ120皿をつくり続けていることになります。
本書は最小人員で最高においしい料理を提供する技術を、フランス料理と洋食の定番料理のレシピを通して解説しました。素材別、料理別に章立てし、全品プロセス写真付き。なぜこうするのか、それぞれの調理作業の意味が理解できるように詳細に補足。フランス料理の修業を始めたばかりの方から独立開業を目指す方まで必ず役立つ実戦バイブルです。
まず冒頭で、荻野伸也氏が繁盛店経営に必要な心構えをアドバイス。荻野氏はレストラン経営に強い信念を持ち、それをめまぐるしく変化する時代に合わせて具現化してきた料理人であり経営者です。冒頭の話は、将来自分の店を持ちたいと思っているみなさんに必ず役立つはず。
料理篇の冒頭では、フランス料理の主な調理法である「焼く」「煮る」「ソースづくり」のポイントをわかりやすく解説。そしてフランス料理のレストランに必要なフォンや各種ソースの工程を詳しく説明します。
本編では魚介、牛肉、子羊、豚肉、鶏・鴨、ジビエ、内臓、シャルキュトリー、野菜・果物といった素材で分類し定番料理を取り上げ、日本のフランス料理である洋食、デザートまで網羅しました。
少人数で美味しい料理を提供するための、ムダを省いた技術を身につける助けになればという思いで編集しました。まずは調理の基本を習得し、お客様も料理人のみなさんも幸せになれるレストランを始めましょう!
*編集部だよりは、こちら