「今、とんかつが熱い!」
日本的なメニューのひとつとして訪日外国人にも人気のある、とんかつ。
とくに注目したいのが、都市部に顕著な“ごちそう”化の流れ。
材料も調理法も徹底的に掘り下げようという職人の気概が、とんかつの魅力をネクストレベルに引き上げています。
料理としての表現の幅も広がり、メニューにも店のスタイルにも個性を感じさせる事例が増加中。
本書では、とんかつ専門店と洋食店、計8店の技術とアイデアを紹介。
とんかつに加え、エビフライ、クリームコロッケ、カキフライなど“ニッポンのフライ”の味づくりの秘訣を披露します。
「とんかつ&フライの基礎知識」では、「豚肉」「衣」「揚げ油」について事例を交えながら解説。とんかつに用いられる豚肉の部位の特徴や、粉、パン粉、卵液、揚げ油の役割、揚げ物のメカニズム、素材選びのポイントなどを紹介します。
「豚肉の下処理」では、塊で仕入れたロースやヒレの下処理の方法をプロセス写真とともに紹介。掃除の仕方や切り方にこだわるだけではなく、その後に「熟成」を行う事例も登場します。豚肉の下処理に続いて、「ラードの抽出方法」では明治38年創業の「ぽん多本家」(東京・御徒町)が老舗の仕事を披露します。
「基本のとんかつ/とんかつ&フライのバリエーション」では、各店のコンセプトが把握しやすいよう、最初の見開きに店の簡単な紹介文と、商品構成や価格を記したメニュー表を掲載。続く見開きの読み物に、職人の味づくりの勘どころをたっぷりと盛り込みました。
メニューページでは、プロセス写真付きでつくり方を紹介。また、調理の流れをチャートで記し、調理のポイントについての解説も添えるなど、参考にしやすい仕立てになっています。