酒肴は一品料理としてだけでなく、お通しや突出し、前菜や八寸にも重宝します。
最近はつくりおきの味ではなく、出来立ての美味しさが求められるようになってきました。そのためには短時間で仕上げることが大事です。本書にはそんな工夫が満載。店で常備している調味だしやたれ、合せ酢などにチョイ足しするだけで違う味になります。
淡白な白身魚に旨みを加える工夫、鮮やかな野菜の色を際立たせる工夫、旨みの少ない食材にコクを与える工夫など和え衣や合せ酢の展開で献立のレパートリーが倍増。
このほか短時間で仕上げる各種しぐれ煮や、香辛料やハーブ類をまぶしてバラエティを広げた旬の魚介の風干し、誰もが入手できる加工品や珍味を生かした簡単料理、寒い季節に重宝する各種小鍋仕立て、といった「分とく山」の毎日の仕事が詰まった、プロならではの味と技が光る酒肴集です。
酒肴232品を「和える」「珍味」「漬ける・締める」「加工品」「寄せる」「焼く・あぶる」「吸い物」「煮る」「揚げる」の9つのカテゴリーで紹介します。それぞれの冒頭には、そのあとに紹介する料理に必要となる基本知識や基礎調理、ベースとなるだしやタレ、合せ酢などについて解説しています。
カテゴリー内の料理は、1頁内に1品から2品を収載。コンパクトでわかりやすい頁構成にしました。料理は魚介類、肉類、野菜類の順に紹介し、それぞれ主素材を50音順に並べています。
なお食材からつくりたい酒肴を探したい方には、巻末に材料別料理索引を用意しましたので、ぜひお役立てください。