多皿のおまかせコースが定着した今では、前菜が5皿、6皿、7皿……と続くこともめずらしくありません。
それに伴い、より多くの素材や調理のバリエーション、明確なメッセージ、印象的な盛りつけ、ストーリー性など、さまざまな要素が前菜に求められるようになりました。
ある意味、「なんでもあり」と言えるような状況の中で、若い料理人がお手本にできるフランス料理の前菜の姿はどんなものなのか? という問いからスタートしたのが本書です。
現代のフランス料理を体現する5人のシェフによる、70品超の前菜を掲載し、素材選び、仕立て方、盛りつけや提供方法にいたるまで、一皿に込められたアイデアと技術を余さず紹介します。
全品、プロセス写真付き。料理の核となるパーツ、あるいは技術的に重要なポイントを抜き出して、順を追って解説します。シェフがアイデアを形にする過程を追体験できるような構成です。
料理全体のレシピは、巻末にまとめて掲載しています。