生地やクリーム、ムースやジュレなど多彩なパーツから構成されるお菓子。そのおいしさは、味、香り、テクスチャー、見た目などさまざまな要素が絡み合ってつくられます。本書では、五感のなかから嗅覚・触覚・視覚に着目。それぞれの分野で活躍する識者が製菓における“香り”“食感”“見た目”の役割や効果などを解説するとともに、人気と実力を兼ね備えた著名なパティシエ36人が、感覚に訴える印象的で味わい深い菓子づくりへの思いやこだわり、技術的な工夫を披露します。香り・食感・見た目の重要性を知って理解を深めることは、おいしさの表現の幅を広げ、独創性や完成度を高めることにもつながるはずです。
※本書は『Patissier(パティシエ)』に収録した記事を抜粋し、再編集したものです。
【本書の構成】
1.香りを加えて印象的に!
香りを知る/[鼎談]菓子から広がる香りの科学/[対談]香り高い菓子の魅力をひも解く/“香る”プチガトー[フルーツピュレ編、アルコール編、スパイス・花・ハーブ編]/[対談・座談会]スパイス&ハーブの香りの効果
2.テクスチャーで印象的に!
食感を知る/食感をデザインする/軽さと儚い口溶けの極め方/多彩な食感で独創性を高める/食感際立つプチガトー
3.デザインで印象的に!
視覚を知る/[対談]認知心理学から知る、菓子のデザイン/視覚の効果と見た目の表現方法/芸術性を高めて美と味を両立/視覚も刺激するプチガトー
感覚に訴えるお菓子のおいしさを科学的な側面から考察するプロ向けのレシピ集。嗅覚・触覚・視覚の各分野で活躍する研究者が、科学的な考察や実験結果に基づく“香り””食感”“見た目”の役割や効果などを解説するほか、パティシエとの対談や座談会も実施。菓子づくりの現場で生まれる疑問などにも答えます。
さらに、アントルメとプチガトー計37品の詳しいレシピを収録。「香り」「テクスチャー」「デザイン」の3つのテーマに分け、プロセス写真とポイントを満載にしてシェフの表現方法や製法の工夫を余すことなく紹介。それぞれの菓子の魅力に迫ります。