神奈川・中央林間の人気パティスリー「メゾン ジブレー」のショーケースには、全国200軒の生産者から取り寄せた果物を使ったケーキがずらり。オーナーシェフの江森宏之さんは、果物や野菜の生産者とのつながりを大切にし、年間数十もの果樹園や畑を回るといいます。
本書は、そんな江森さんの生菓子39品とジェラート13品のレシピを収録。生菓子は、イチゴ、柑橘、トロピカルフルーツ、モモ、リンゴなど9つの項目に分けて紹介。
なかには野菜を主役にしたスイーツの章も。素材の魅力を生かしきる、江森さんの独自の感性とテクニックを余すところなく伝えます。
今や素材選びは、産地・品種に目を向ける時代。「気になる品種があれば、生産者を訪ねて取り寄せ、菓子づくりに生かしています」と話す江森さん。
たとえば、イチゴは「とちおとめ」「あまおう」「あまりん」「かおりん」など、年間15品種を取り寄せているそう。品種ごとの風味・個性を把握し、使い分けているのも江森さんの菓子づくりの特徴の一つ。
イチゴ、柑橘類、トロピカルフルーツ、モモ、リンゴなど各章の扉では、メゾン ジブレーで使用している品種をカタログ的に紹介。菓子のレシピブックとフルーツ図鑑が一体になったユニークなブックデザインも、本書の見どころの一つです。