大手ファストフードチェーンから、創業190年の高級料亭に至るまで、あらゆる飲食店の生産性改善に貢献してきた「オペレーション分析」のプロ集団トリノ・ガーデン株式会社。
その方法は、現場に設置したビデオカメラの映像を0.01秒単位で解析し、現場の課題をあぶり出していくこと。個人の勘・コツ・経験などによって語られることの多い現場のノウハウを、いかに客観的、定量的に可視化していくべきか。
この思考プロセスと方法論を、彼らの手法に学びます。
少ない労働力と労働時間で、大きな成果を上げることが要求される時代になった今、オペレーションを学び、生産効率を上げていくことは、飲食業界のみならず日本全体の重要課題といえるのではないでしょうか。
テキスト中心、派手なイラストや写真はなく、一言ですぐにわかるノウハウやハウツーはありません。
ですが、本書の言葉を借りれば、「すぐ役立つものは、すぐに役立たなくなる」。
この言葉をモットーに、オペレーションについてじっくり学び、じっくり理解を深めていただくことを目的として作りました。
すぐに役立つノウハウやハウツーそのものは書かれていないけれど、あらゆるシーンで役立つノウハウやハウツーを、自分の力で考え、編み出せるようにするための思考プロセスが満載の一冊です。
本書では、やりがいやモチベーション、努力といった属人的で定性的な要素に頼らずに、いかにして生産性を上げていくべきか。その解決の糸口をオペレーションの中に見出しています。ここでご紹介する思考プロセスが、あらゆる組織や個人の課題を解決する一助となれば幸いです。