料理に携わる職に就いている人なら、一度は「最近の日本のイタリア料理は勢いがない」との言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。空前の「イタリアンブーム」として活況を呈した時代から、30年ほどが経ちます。この30年の間に、イタリア料理は日本で、実に広く、深く浸透し、料理界にもまた、さまざまな機器や素材、技術がもたらされ、進化を遂げてきました。
本書ではイタリア料理をイタリア料理たらしめる、「パスタ」、「肉料理」、「ピッツァ」などの重要なキーワードをもとに、今の日本のイタリア料理界で輝く、個性豊かな料理人たちに登場いただき、進化の先にあるイタリア料理のめくるめく世界をご紹介します。彼らの料理と哲学、そして技術から、これからの時代のイタリア料理を感じていただきたいと思います。
《巻頭特集》 イタリア料理研鑽会 イタリア料理はもっと自由に!
立会人:村田吉弘(菊乃井)×山根大助(ポンテベッキオ)×橋義弘(瓢亭)
挑戦者:塩澤隆由(cainoya)×筒井光彦(リストランテ キメラ)×坂本 健(チェンチ)
◆名手8氏によるパスタバリエーション
ルカ・ファンティン(ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン)/西口大輔(ヴォーロ・コズィ)/
田窪大祐(タクボ)/仲本章宏(リストランテ ナカモト)/高橋恭平(マンサルヴァ)/
小池教之(オステリア・デッロ・スクード)/石濵一則(ステッソ エ マガーリ シック)/近藤正之(リストランテ センソ)
◆手打ちパスタのスタンダードモデルを学ぶ
パスタ打ち 河村耕作(バーゼ)
◆パスタの“ドリンクペアリング”を考える
sio×リストランテ山
◆今さら人には聞けない 生地作りにまつわるQ&A
◆\素材×熱源別/肉の火入れ強化メソッド
山根大助(ポンテベッキオ)/高山いさ己(カルネヤサノマンズ)/塩澤隆由(cainoya)/
宮木康彦(モンド)/堀江純一郎(リストランテ イ・ルンガ)/根岸輝仁(プリンチピオ)
ほか
発行年月 | 2019年7月3日 |
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判型 | A4変 |
頁数 | 168頁 |
著者 | 柴田書店 編 |
ISBN | 978-4-388-80889-2 |
レシピの難易度 | ★★★ |
◆担当編集者より
パスタのアイディア、肉の火入れのテクニック、そしてピッツァ作りや窯を使った火入れ応用テクニック等、イタリア料理にまつわる「今」のアプローチや技術をご紹介する内容になっていると思います。専門書ではありますが、難しいことを難しく伝えるのではなく、イタリア料理界の多彩さ、自由さ、そしておいしさをつぶさに感じていただける、「見て楽しい」誌面をめざしました。ぜひお手に取っていただけると幸いです。