鮨職人の魚仕事
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赤身の仕込み当店では、活けで売られている魚やイカを、すべて店で活け締めにします。締めた直後の処理を含め、冷蔵庫で落ちつかせるまでの一連の工程を途切れることなく行うことが、鮮度を長持ちさせる活け締めの仕事を、より効果的にすると考えるからです。活け締めは生きている魚の中骨を断ち切り、血を抜き、脊髄を壊す(神経抜き)までの工程を連続して行います。血液は雑菌の繁殖や生臭みの元となるので、最初に一気に抜くことが重要。また中骨の中の脊髄を破壊すると、筋肉内の重要な成分の自己消化を遅らせ、死後硬直までの時間をのばして活けのフレッシュな状態を長持ちさせることができます。市場での活け締めは通常ここまで。店ではさらにウロコや内臓を除き、水洗いし、塩水に浸けて余分な水を抜くなどの工程を行うわけですが、当店では最終的に冷蔵庫でねか平目の活け締め光りものの仕込みせる段階まで、温度や塩水の濃度にも細心の注意を配りながら連続して店で行うことで、確実に鮮度を維持できるようにしています。ヒラメの場合、仕込み後、旨み成分が徐々に作られて6~8時間後からが食べ頃になるので、午前中におろし、そのまま夜の営業でお出しします。日数をかける熟成が必要なのは大型で脂の多いクエやハタ類、ブリ、マグロ、またシマアジくらいで、通常の白身魚では完全死後硬直後に旨みが増え続けることはなく、2日間ほどが旨みと触感、みずみずしさのバランスがピークになると考えています。また、塩をふったり、脱水シート ているのは、水分や旨み成分が抜けを使ったりせず、塩水での脱水にしすぎないようにとの考えから。水分を保ったみずみずしさがあってこそ、生魚のおいしさが発揮されると思っています。海老・蝦蛄・蟹の仕込み烏賊・蛸の仕込み尾ビレ側の中骨の切断面から針金を刺し入れてくり返ししごき、口で息を吹き込むなどして、たまっている血を抜く。腹腔部ににじみ出てくるので水洗いする。貝の仕込み水洗い中に切り口からしみ込んだ水分を抜くために、15℃前後の食塩水(塩分濃度1・8%前後)に2分間ほど浸す。浸けすぎると脱水が進むので2分間が限度。その後、塩水の塩分を洗い流す程度に手早く水洗いする。塩分は濃度計で正確に計測する。魚の中心を支えた時、両側が垂れているほど身が柔らかく鮮度が保たれている証。水分をふき、皮が乾きすぎないよう水分吸収の少ない紙とビニール袋で包む。冷えすぎないよう発泡スチロール箱に収め、冷蔵庫で5~8℃を保ち、6~8時間ねかせる。その他の仕込み中骨の血を抜くねかせる塩水に浸ける31白身魚は2日後までが風味と触感のピーク
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