ザ・ミクソロジー
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8Bartender バーテンダー■古典的なカクテルを多く知っており、作ることができる■店舗マネージメントに関与し、在庫管理、運営ができる■多くの顧客をコントロールし、店舗内を常に調整する■一度に多くのゲストに対応するMixologist ミクソロジスト■イノベーティブな自家製の素材を使用し、独創的なカクテルを創作する■古典的なクラシックカクテルを再考し、洗練化させる■新しい技術、テクニックを開発、発見、応用■バーテンダーの分野を発展させる研究と支援(コンサルティング)※参考文献:https://www.thespruce.com/what-is-mixology-759941https://drinks.seriouseats.com/2013/08/history-origins-of-the-term-mixologist-nineteenth-century-drinking-bartenders-jerry-thomas.htmlミクソロジーとはmix(混ぜる)に、接尾辞 - logy(「〜学」「〜論」)を結びつけた造語。字義的には「ミックス論」ということになるが、カクテルの世界においての一般的解釈は以下となる。 自由な発想で、既成概念を飛び越えて創造するカクテルの総称。それを作る人をミクソロジストmixologistと呼ぶ。欧米でこの呼称が広く一般化した2000年代半ば以来、現在にいたるまで、なにかと「ミクソロジストとバーテンダーは何が違う?」ということが、ウェブサイトや公共の場で議論されてきた。その最大公約数なところをとると、以下のような対比となる(日本国内ではなく、あくまで海外において)。ミクソロジストのほうが技術的で、バーテンダーは運営者・コントローラーという意味合いが強いことがおわかりだろうか。100年以上前からバーテンダーは「バーキーパー」と言われていた。カウンターは客との境界線であり、バーテンダーはその門番というわけだ。客が勝手にバックバーの酒を飲まないように管理し、顧客の話を聞き、酒をサーブし、暴れる客がいれば追い出した。かつて、バーテンダーはこう評されていた。「バーテンダーはときに調合師であり、専門家であり、バー全体を管理する。そして客にとってよきカウンセラーであり、最良の友である」。職業的な調合に留まらず、顧客の心を癒して活力を取り戻す町医者のような役割も担っていた。1. ミクソロジーの定義
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