基礎からわかるアメとチョコレートのピエスモンテ
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051 上級編では、手数が多く、高い技術を要するアメ細工に、粉糖を主材料とする砂糖細工の「パスティヤージュ」を組み込みます。作品全体の技術的なテーマは、「パスティヤージュを効果的に使う」です。 パスティヤージュは非常に時間のかかる細工です。生地をつくって成形してから最低でも3〜4日、長ければ1ヵ月ほど乾燥させる必要があります。生地をこねたり、型紙を用いたりする作業はマジパン細工やチョコレート細工に近いものがありますが、温度や湿度が高くても変化しないという特徴があります。 真っ白でマットな独特の風合いは、アメ細工の透明感とは対照的。ヤスリで磨くと陶器のような光沢も表現できます。“パスティヤージュらしさ”を生かせば、表現の幅はぐんと広がるでしょう。 今回は直線の美しさも表現したいと思い、土台をパスティヤージュにしてシャープな印象を打ち出します。葉やつぼみなどのパーツもパスティヤージュで制作するほか、粉糖と卵白でつくる「グラス・ロワイヤル」のパイピングも取り入れます。いずれも白を生かして立体感を出しながら着色し、全体に金色の色素を吹き付けることで、アメ細工の輝きに近い雰囲気を生み、統一感を出すのもポイントです。 主役は吹きアメ(シュクレ・スフレ)の技法をメインに使うピエロで、作品の輪郭づくりも担っています。主役でおもな輪郭をつくる、という構図はワンランク上の考え方が必要かもしれません。輪郭づくりの軸は、柱などの意味のない物体よりも、主役となる具体的なオブジェのほうが断然印象的に仕上がります。また、“瞬間を切り取る”構図も今回の作品の見せどころです。曲芸をするピエロの躍動感が作品に動きを与え、生き生きとした雰囲気を生み出します。 3色のグラデーションにしたバラ、先をとがらせた細いストロー状の吹きアメ、細いリボンなど基礎からさらに進んだ技術でつくるアメ細工も随所にちりばめ、360度、どの角度から見ても楽しめる完成度の高い作品をめざします。多彩な風合いを生かしながら瞬間を切り取った作品に
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