Sunday Bake Shop
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6月から8月にかけて、いろいろな品種が次々に出ては終わっていきます。一番好きな品種は、酸味が強くて香りがよく、すっきりとした「大石早生」です。プラムはしょうがやコリアンダーシードなどのさわやかな香りのものとも合うし、チョコレートやカカオニブなどの濃厚な味わいのものも支えられるのがいいところ。他のストーンフルーツやベリーと組み合わせて焼き菓子にするほか、アイスクリームやジャムにも。7月から9月にかけて、ストーンフルーツのなかでも最後のほうに出てくるのがネクタリンです。果肉が黄色くてかためで、水分が多すぎないので、焼き込んでも味がぼんやりせず、はっきりするところが好きです。トレイベイクにすると、種のまわりがピンク色でかわいくて、甘めの香りと酸味があります。そのほか、タルトやジャムにも。ブルーベリーやスパイス、ハーブと合わせるのもおすすめです。アプリコット(あんず)は、小ぶりで酸味がはっきりしているものを選びます。トレイベイクやタルト、ジャムのほかブラウニーにも。シンプルに風味を生かしたいけれど、アクセントもつけたいので、スペルト小麦やアーモンドを合わせたり、ルバーブやプラム、レモンなどタイプの違う酸味をもつ果物と合わせたりします。旬が6月から7月の約1ヶ月間と短いので、見つけたらすぐ使うようにしています。042042グレープフルーツみたいなさわやかさがあって、苦みが少ないのが小夏のいいところ。「日向夏」、「ニューサマーオレンジ」とも呼ばれていて、3月半ばから7月頃まで出回ります。日本の他の柑橘と同じように、味も風味もちょっとやわらかくて繊細ですが、あまり難しく考えなくても、いい味を出してくれるので、使っていておもしろいです。ジャムはもちろん、タルトにも。イチゴやペッパーを合わせるのもいいと思います。

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