そばうどん知恵袋111
13/22
主な参考資料・『蕎麦の世界』(新島繁「そばの品書き」)喜田川守貞が著した幕末頃の風俗の記録。嘉永6年(1853)に完成したが、本になったのは明治になってからで、『近世風俗志』と仮題されている。小柱(バカガイの貝柱)をかけそばの上に散らした種もの。❶『守貞謾稿』❷あられ1748511841 一花まき 一しつぽく 一玉子とじ 一上酒一合 また、右の品書きにはないが、本文中では「鴨南蛮」と「親子南蛮」についても解説している。なお、天保12年(戸見草』には、「変わりそば」のほか、「かしはなんばん」、「おやこそば」の記述がある。また「おかめ」も幕末頃に考案された種ものである。 これらの品書きの中で、現在ではほとんど見られなくなってしまったものは「しっぽく」である。江戸時代の開港場・長崎には、中国から伝来した総菜料理が日本風にアレンジされた卓しっ袱ぽく料理があった。その料理の中に、大盤に盛ったうどんの上にさまざまな具をのせたものがあり、これを江戸のそば屋がまねて大平椀に盛り「しっぽくそば」と称して売り出した。寛延(おかめが出現すると人気が取って替わられ、次第に衰退してしまった。 なお、しっぽくは大坂・京都のうどん屋にもある品書きだったが、関西や香川県などでは今日も受け継がれている。 代二十四文 代二十四文 代三十二文 代)の頃といわれ、大いにもてはやされたようだが、幕末に 四十文)序の江戸見聞記である『江67~
元のページ
../index.html#13