そば学
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N00N800kmとされている(『辞林』1907年)ので、地形からきているとの説も有力だ。逆に作物名が山の名前になった例もあり、長野県木曽谷の上松町の中央アルプス側にはソバの実の形に似た急峻な「蕎麦粒山」がある。「ソマ」、「ソバ」、「ソワ」、「ソハ」という地名は日本各地にあり、それをプロットしたのが資料1−1である。「ソマ」の分布は「ソバ」よりやや広くてほぼ全国にあり、古いソバの産地と重なっていると考えられる。「ソワ」は地形と関係が深く分布は局地的で、瀬戸内海地域のソバ栽培に向かない気温が高い地域にも分布しているので、ソバ栽培とは直接は関係ないのかもしれない。200400km200400ソマソバソワソハ横山俊一氏(2019)の作図で、地点数と分布範囲は「ソマ」>「ソバ」>「ソワ」>「ソハ」の順で近畿にはすべてが出現する資料1-1 ソバに関連する地名の分布13第1章 ソバのきた道

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