そばと会席郷土料理野の庵撮影/2014年8月技術佐藤彰・貞子津軽地方に伝わるそば打ちの技法で、津軽そばという名称で呼ばれるようになったのは大正の初期から。2昼夜をかけて作る保存性の高いそばだが、手間がかかるため、いまや幻のそばともいわれている。大豆を水に1〜2日間浸けて少し醗酵させ、すり鉢ですりつぶして呉汁を作る。そして、呉汁を布ごしして豆乳をとる。その豆乳にそば粉を入れ、よく混ぜてから火にかけてていねいに練りながら「そば練り」というそばがき状のものを作り、小分けして練り玉(「もと」ともいう)にする。これを水に浸けて冷ます。木鉢にそば粉を入れ、その中に水気をきった練り玉を加えて布巾をよく絞り、豆乳をとる。冷えるのを待つ。水に浸した大豆をすり鉢に入れ、すりこぎですりつぶす。小鍋に豆乳をとり、そば粉を200gほど入れてよくかき混ぜる。木鉢にそば粉1・3㎏を準備し、練り玉を4個ほど入れてよく混ぜる。大豆をペースト状になるまでよくすりつぶし、呉汁を作る。鍋を火にかけてそばがき状の﹁そば練り﹂を作り、り玉を5~6個作り、冷小分けして水にとる。練り玉の塊がまんべんなくそば粉に混ざるように撹拌する。呉汁を布巾でこす。そば練りを小分けした練水で冷やす。二八そばの水回しよりも細心の注意を図りながら撹拌する。[青森・弘ひろ前さき]津軽地方に伝わる独特の技法。すりつぶした大豆から呉汁をとり、そば粉と合わせる幻のそば津軽そばこねる。そば粉の練り具合を見ながら練り玉を適宜追加して、そば玉に仕上げる。この工程は江戸そばの木鉢の仕事と同じだが、小分けした練り玉をほぐしながらそば粉と混ぜるのはかなり大変な作業である。そうして丸くまとめたそば玉を延して、そばに打つ。打ったそばはすぐには茹でず、夏で5時間、冬は一昼夜ねかせてから茹で上げる。茹でて水にさらしたそばは、梅雨時でも3〜4日は悪くならないという。この特徴を生かして昔は屋台のそばで用いられた。打ち方には別の方法もある。 456789123の中に水気を切った練り玉を加そば粉を熱湯で練ってそば練りを作り、これを小分けした練り玉を水に浸けて一晩ねかす。豆乳のとり方は同じだが、木鉢にそば粉を入れて豆乳を加え、そえてそば玉を作る。0401011木鉢
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