そばうどん2019
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1ha(ヘクタール)とは、一辺が100mの正方形の広さだ。その30倍、約548m四方の正方形ということになる。想像するのも難しい広さだが、郊、埼玉県南部の三芳町にある。北海道の大規模栽培のようなソバ畑がなぜここにあるのだろう。生産者で㈲船津倉庫の代表である船津正行さん(39歳)に話を聞いた。「船津の家は、この地で昔から農業をしていました。父の貞夫が18歳のときに祖父が亡くなり、親父が跡を継ぎました。しかし、農地が広すぎて親父1人では作業が追いつかず、草退治に追われて作付けができないときなどは地元の方々が助けに来てくださり、親父の同級生も学校を休んで手伝ってくれたそうです」船津家はもともと広い土地を所有し、昔はこの地域の役場のような役割も果たしていた。当時から親交を重ねていた人たちが窮状を見かねて応援にきてくれたのだという。それでも広すぎて農地として維持するのが難しく、貞夫さんは作物の栽培をやめてニシキゴイの養殖をはじめる。「池にすれば草退治をしなくてすんだからでしょう」と船津さんは笑う。そうしてはじめたニシキゴイの養のソバ畑が東京近109連載 第6回 ¦ 蕎麦産地、生産者を訪ねて ¦ 埼玉・三芳町2.1.3.4.1. ソバが10cm程度に伸びたら、反収を上げるために中耕作業を行う。畝の間にツメを引いて土を動かすと除草効果があり、土の中に空気が入るため根が元気になる。水はけもよくなり、ソバの成長を促す。倒伏の防止にも役立つ。写真は独自に工夫を加えた中耕機。2. 3. 4. この地域で昔行われていた伝統的な循環型農業を実践する。落ち葉を集めて発酵させると良質の堆肥になる。昔は手作業だったが、いまはロールベーラーという機械が自動的に丸めて筒状にしてくれる。人手不足の昨今、機械をどう使うかに腐心している。積み上げた落ち葉には米ヌカ、ナタネ油の搾りカス、水分などを混ぜて発酵させる。(写真提供/㈲船津倉庫)   が 30 ha30 ha東京と埼玉・三芳町は直線距離にしてわずか25㎞。そこに30haのソバ畑がある。なぜここにあるのだろう

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