そばうどん2021
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製粉せずに丸抜きをついてそば玉にする。それが「無製粉冷水浸漬湿式胴搗き製法」です井上直人いのうえなおと農学博士搗つき製法」と名づけるそばの製造加工法。いったいどういうものなのか。3000m級の高峰が連なる南アルプス山脈。北からのこ鋸ぎり岳だけ、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、標高日本第2位の北岳などが120㎞に及ぶ。大学時代山岳部だった井上氏は眼前のアルプスをはじめ、遠くは東・南アジアの山々にも足をのばした。そして、登山で培った自然への畏敬の念と洞察力をもとに、主にコメ、ソバをはじめとする雑穀、野菜を研究してきた。その井上氏が近年取り組むのが「無製粉冷水浸しん漬せき湿しつ式しき胴どう1953年、東京生まれ。信州大学名誉教授、農学部・特任教授(研究)、公立諏訪東京理科大学客員教授。主にアジアや日本の山岳地帯を中心に有用植物資源探索と調査を行い、ソバをはじめとした雑穀や穀物の生理生態、食品科学、育種、土壌学の研究に専念してきた。近年はソバの選別、そばの製造加工法に関する新しい技術の開発に取り組んでいる。著書に『そば学品科学から民俗学まで』(柴田書店)など。取材・文・撮影/河村研二 sobalogy――食022
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