〆は独創的なうどん。飲んだあとも食指が進む
ランチタイムはうどんを中心に定食などを提供するうどん専門店として、夜は季節のおばんざいと地酒、創作うどんを提供する居酒屋として営業しています。
夜は、あえてうどんを強調せず、他の一品料理と並列。具体的にはランチタイムに提供するうどん30品目の中から、温かいうどん7品、冷たいうどん2品、温冷をチョイスできる5品を抜粋。素うどんやきつねといった定番ははずして、トッピングにひと手間かけたオリジナルうどんに絞ってメニューに並べます。また、場所柄、観光客の来店もあるので、定番のおばんざいであるナスを甘辛く煮含めた忘れ煮や、湯葉や生麩など、京都らしい食材を盛り込んだうどんも用意します。
「１杯のうどんを目指してこられるお客さまも大切に」という構えなのです。
たとえば写真の「茄子の忘れ煮うどん」（630円）。ナスを中まで火が通るまで素揚げにして、うどんつゆに使う返しに少量のだしを加えた煮汁で、煮浸しにしています。濃い味を煮含めた具をのせることで、食べ進みながらつゆの味の変化を味わえますよ。
節の香り漂うダシ。じっくり地中熟成した返し
麺は国産小麦粉と天然海塩を使った細麺を特別オーダー。
温冷いずれも2.5mmの麺は、8分間でゆであがります。ランチタイム繁忙時にはクイック提供を心がけ、来客のタイミングを先読みして早めにゆでるようにして対応。
基本的に一玉は100gだが、夜は〆の一品という位置づけから、1人分を半玉の50gで提供しています。メジカ節、かつお節、サバ節、ムロ節を水に浸けて一晩置いてから取るだしは、昆布を使わず、存在感のある香りとコクを際立たせています。
返しは数種類の醤油と酒、ミリンを瓶にあわせ、深さ60cmの地中に埋めて2年間低温熟成させたものをつかいます。
京湯葉はりはりうどん 630円
あっさり仕立てたうどん。だしの香りと湯葉の旨み、うどんと水菜の食感、この重層的なおいしさを味わいましょう。
［店名］麺どころ晃庵 京都駅前店
［住所］京都府京都市下京区油小路通塩小路下ル南不動堂町3 塩小路堀川東南角１階
［TEL］075-352-1130
