地元の人に愛される店をめざす。ツーオーダーで茹でるお客さま第一の店
根津神社近くの路地に立地する「根の津」は、讃岐うどんの専門店。
店主の亀山恵三さんは、銀座にある讃岐うどんの名声店「さか田」での修行を経て、2003年4月4日にオープンしました。周辺は住宅の多い立地で、オフィス街のような高回転は望みにくい。
近隣には地元に根づいたそば店も多く、東京のそばやうどんの味になじんだ年配のお客が多い。亀山さんはこうした立地条件を踏まえて、流行の低価格なセルフスタイルの讃岐うどん店や、本場そのままの味を謳う讃岐うどん店とは異なる特徴を打ち出します。
ぶっかけ 600円
讃岐うどんの看板メニュー。本来は麺とネギ、ゴマだけのシンプルな構成。根の津では甘みを出すために揚げ玉をかけ、大根おろしでさっぱりと。
もっちり食感の麺に、関東圏の味覚を考慮した節重視のだし
讃岐では煮干しをしっかりときかせただしを使う店が少なくありません。亀山さんは、かつおだしに慣れた東京のお客にはきつすぎると考えました。そのためコクのあるメジカと合わせて使っています。麺はぎりぎりまで加水量を増やし、特徴的な強いコシにもっちり感を加えて幅広い客層に受け入れられる食感に。麺のゆで置きはしません。
提供までに多少の時間がかかっても、客席の回転率より、うどんの味に比重を置きたいとの考えからです。落ち着いた店作りも奏功して、質の高い讃岐うどんをじっくり食べられる店として、お客から高い評価を得ているお店です。
きつね 650円
ゆで立ての麺に温かいだし。三温糖と醤油で煮付けた油揚げをのせます。讃岐ではきつねうどんのかけ汁は少し甘めに仕立てますが、関東のお客の好みを考慮して砂糖の量を控えめに。
[店名]根の津
[住所]東京都文京区根津1-23-16
[TEL]03-3822-9015