お祝いごとやパーティーなど華やかな席には欠かせない“シャンパン”。
日本ではシャンパンと発音しますが、フランス語では、
シャンパーニュと発音します。
シャンパーニュは、フランス北東部シャンパーニュ地方の
限定された地域で法定の製法に基づいてつくられる発泡性のワインです。
正式名称は“ヴァン・ド・シャンパーニュ”といいます。
主につかわれるブドウの品種は、黒ブドウのピノ・ノワール
(Pinot Noir)、ピノ・ムーニエ(Pinot Meunier)、
白ブドウのシャルドネ(Chardonnay)の3種類。
それぞれの特性を生かしながらブレンドしてつくられます。
生産方法は、発砲作用を起こさせる一連の過程がすべて
瓶(ワインボトル)の中で自然発酵されるシャンパーニュ方式で
醸造されます。
これらの産地、原料、製法など規格にそってつくられた
発泡性ワインに限り、シャンパーニュの名称を名乗ることが
できるのです。
シャンパーニュをつかったパフォーマンスのひとつに
グラスをピラミッド型に積み上げ、上からシャンパーニュを
そそぎこむ“シャンパンピラミッド”があります。
シャンパーニュの大手メーカーが記念に行ったことが発祥
といわれています。
グラスが下に広がっていく形が、発展を意味することから、
会社の繁盛、結婚式では子孫繁栄、店舗開店では顧客の倍増
などにつかわれます。
色を眺め、香りを楽しみ、ゆっくりと口に注ぎ味わう。
グラス底から立のぼる泡をみているだけでも至福のひとときを
楽しめそうです。
シャンパンが飲みたくなってきました・・・!!
◆「世紀のワイン」
著者:ミッシェルドヴァス/山本博
価格:4410円(税込)
極上のヴィンテージワイン38品を二部構成で、
年代ごと、歴史的な出来事とともに掲載しています。
第一部では、偉大なワインができるのに必要な、
ブドウの栽培地、気候、土壌、人、技術、伝統的・新しい・
これから期待される生産国についてまでを解説。
第二部では、著者がその年のビンテージをリストアップ。
その年のえり抜きのワインのボトルの写真、品質、官能評価などを掲載。
そのときに起った社会的事件や出来事など写真と解説で
ご紹介しています。
本書では、1911年項で“シャンパーニュ”を掲載。
この年は、シャンパーニュにっとって最高のあたり年といわれています。
掲載のヴィンテージはボランジェ。
官能評価の印象によると、軽く砂糖漬けにしたレモンと
ほのかなヘーゼルナッツ風味の香りがし、ワインは、酸味を
しっかり残り、完璧なバランスを保っている逸品。
同じものは入手は難しいようですが、ちょっと前には復刻版
なども販売されていたみたいですね。
そして、この年には、シャンパーニュ地方のアイ村で、6000人の
ブドウ栽培者による暴動や、ノーベル物理学賞を受賞した
キューリー夫人が、2度目のノーベル賞受賞を果たしました。
歴史的出来事にふれることができます。
◆「ワイン味わいのコツ」
著者:田崎真也 価格:1890円(税込)
テイスティングの目的、方法、フランス主要のワインの
ワインの色の違い、ブドウの品種、産地、熟成の具合など、
実際に著者がテイスティングしながら解説しています。
本書でも、“シャンパーニュ”のテイスティングに
ついてご紹介しています。
テイスティングワインリストは、
◎ローラン・ペリエ、ブリュット
◎ボランジェ・エクストラ・スペシャッル・キュヴェ
◎ローラン・ペリエ・キュヴェ・グラン・シエクル
◎ブーブ・クリコ・ポンサルダン・ロゼ・ブリュット
の4種類。
たとえば、“ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン・ロゼ・ブリュット”。
色は淡いサーモンピンクで、シャンパーニュ特有の柑橘系の
甘い香りと焦げ臭に加えて、イチゴや桜餅の香りがします。
桜に咲くこれからの季節に飲んでみたい“春”のシャンパン
という感じですね。
後味にさわやかな渋みが残るのがロゼの特徴で、この渋みが
デザートととても相性がいいといわれています。
ほか、フランスワインの特徴、料理との相性もわかり、
テイスティングをするときのに参考になります。
◆「わいわいワイン」
著者:山本 博 価格:1890円(税込)
ワイン選びから、楽しみ方まで、むずかしいものと
思われがちなワインについて知識部分もやさしく解説
しています。
本書でもシャンパーニュにつてい掲載しています。
シャンパーニュを楽しむうえでこれだけは知っておきたいと
いうことを4つ揚げています。
◎ブレンドワインであること
◎出生地
◎収穫年
◎甘辛度
たとえば、収穫年。
普通のワインはブドウのとれた収穫年を表示しているが、
シャンパーニュは、原則として、年の異なるワインを混ぜて
つくるから収穫年の表示をつけないんです。
最良のブドウが収穫できた年のものは、収穫年の表示をつけ
出荷され、これがヴィンテージ・シャンパンです。
シャンパンのラベルに年代表記がされていたら、高級品と
思って間違いないそうです。
もっとワインを楽しみたい、ワインに興味をもちはじめた
方などにもおすすめ。楽しく読める一冊です。